近鉄高田駅の徒歩5分圏内と、それ以外で賃料の格差が歴然としてます。
大学の同級生に元農家の長男で今時無内定の人がいて、ニート志望でもある彼は賃料市場の事で己の将来を悲嘆してましたが、この件の背景について詳しく考察します。考察ね。
近鉄高田駅(高田市駅ではなく大和高田駅)周辺は、徒歩5分圏とそれ以外で賃料帯がハッキシ分かれるタイプの住宅市場です。
地方都市の中でも鉄道ターミナル型のベッドタウンに有りがちな構造です。以下で具体的に説明します。
1. 徒歩5分圏とそれ以外の賃料差
徒歩5分圏(駅前)
ワンルーム相場
約6.1万円(新築・駅近条件)
1K 30㎡
約4.8万円(築25年・徒歩6分)
単身物件の中心:5〜6万円
しかし大和高田市の平均は
1K:3.5万円 1R:4.3万円
市全体平均:4.8万円
エリア:1K相場
駅徒歩5分 :約5〜6万円
市平均:約3.5万円
駅近は+40〜70%です。
地方都市としては
かなり大きい格差です。
2. なぜ駅5分圏だけ高いのか?
理由は大きく4つあります。
① 大阪通勤圏
大阪上本町駅まで近鉄大阪線で約30分。
駅近は大阪通勤物件として選ばれるから、「大阪への勤務者」の需要が集中します。
② JRとの乗換ハブ
駅周辺にはJR高田駅があり、そこは近鉄高田駅から徒歩5分の圏内にあります。
このため大和高田市は、南和地域の交通結節点になっています。
その結果、大阪への通勤者だけでなく奈良県内への通勤者にも好適な立地になっています。
③ 商業施設が駅前集中
駅前にはトナリエという複合商業施設があります。
JR高田駅の西口から進むと市役所通りとシビックエリアに出られます。徒歩で。
地方都市では駅前イコール生活圏になりがちで、徒歩10分を超えると急激に住宅の需要が落ちます。
逆に、自動車で移動するのが常だと思って暮らす地域だったら、駅前に広がるのは住む場所ではなく駐車する場所もしくはロータリーと駐輪場です。
④ 駅前はマンション供給が加熱
………そういった条件が重なるので、駅近には中層マンションが多いです。もちろん、オートロック物件なのがデフォルト。
一方で徒歩圏外は、高田が元気だった時代に建てられた古い軽量鉄骨のマンションが主な賃貸物件になります。
そこへ更に築年数の差が格差を生みます。築26〜30年だと家賃は、単身者向けだと3万円台まで下がります。
3. 図で見る賃料帯
ざっくりしたヒートマップはこうなります。
JR高田駅
│
高価格ゾーン
5〜6万円
███
███
─────近鉄大和高田駅─────
███
███
徒歩10〜15分
4万円台
██
徒歩20分
3万円台
█
価格の変化はなだらかですが、体感的には、徒歩10分を境に滝のように急落してるかのようでシンドイですよね。
4. 地方都市としては珍しい構造
実は奈良県の多くの市では「駅距離差」はそれほど大きくありません。
しかし大和高田市は、大阪通勤圏であり県内における交通ハブでもあるため、駅近である事のプレミアが高くなります。
勢い、どの時代にも某私鉄に開発されてエグゼクティブ向けの豪華な高層マンションと大型のショッピング・センターが建てられ、賃料の高額化が進みます。
そのエグゼクティブだの新興中産階級だのを対象に建てられたドでかい物件は、時代が下ったら、一般的な賃貸市場へ出てきます。
駅から遠くて、設備も普通の鉄骨マンションが太刀打ちできる相手ではないのです。
だから、立地で賃料に大きな格差があるのは、経済市場としては健全な動向だといえるのです。
5. 具体的な格差の実感
実際の不動産を見ると、徒歩距離10分で約2万円差があります(雑感)。
条件:家賃
徒歩4分:5.5万
徒歩12分:3.9万
徒歩20分:2.8万
徒歩12分を過ぎると、バス・トイレ別の物件が見当たらなくなります。
6. 事業・研究拠点視点
もし研究拠点などを高田市内に置く場合。
駅から徒歩5分
メリット:人材確保、通勤便利
デメリット:家賃高い
駅から徒歩10〜15分
メリット:家賃半額レベル、広い物件
デメリット:車前提
徒歩10分ラインが最適コスト帯です。
再開発が進むのを祈るばかりです。
