ある冬、Tシャツにジャケットで、妻とデートした。
僕は正常と思ったが、妻に「異常」と言われた。
急いでいた。寝ぼけていた。
僕は何が「異常」か、分からなかった。
今では、服への無頓着さは、黙認されている。
「異常」な「呼吸」は、数や様式の逸脱を指す。
赤ちゃんの「呼吸」は、疎通のため。
老人の「呼吸数」は、肺炎の重症度のため。
「呼吸」は意識できるが、無意識なものだ。
自分の「呼吸」は、今、何と言っているか。
自分の「呼吸」に従ってみる。
思考実験としては、面白い。
「異常」でも、一度きりの人生だ。
支えてくれる、妻に感謝している。
常識とは、18歳までに身に着けた、
偏見のコレクションである。
アルベルト・アインシュタイン