消化器内科、循環器内科、腎臓内科、呼吸器内科、内分泌内科、神経内科、産婦人科、小児科についてまとめました。
消化器内科
忙しさ ハイポ ☆☆☆☆★ ハイパー
手技の量 知識重視 ☆☆☆☆★ 手技重視
女性の働きやすさ 最低 ★☆☆☆☆ 最高
将来性 将来性なし ☆☆☆★☆ 将来性あり
資格取得にかかる年数 6年以上
給料 低い ☆☆☆★☆ 高い
QOL 低い ★☆☆☆☆ 高い
忙しさ
消化器内科はかなり忙しい診療科です。専門外来に加えて、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、ERCPなどの検査及び治療が日常的にあります。消化管出血の際には緊急内視鏡をする場合もあるので、夜間に呼び出されることが多いです。オンコールも多く、胆嚢炎、急性膵炎などがきた時は電話相談されることもよくあります。また、内科の中でもがんを多くみる科です。胃がん、膵臓がん、大腸がんなどに対して化学療法を行う必要があります。内科の中でトップクラスに忙しい科でしょう。
手技の量
消化器内科は内科の中でも手技が多いです。上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、ERCP、ESD、大腸ポリペクトミーなど手技が豊富にあります。手技が好きな方におすすめです。
女性の働きやすさ
勤務医として働く場合、消化器内科は子育てをする女性にとっては働きにくい科です。緊急対応が多く、待機も多いため、子育てをしながら働くのは厳しいでしょう。
将来性
消化器内科の将来性は良いです。検診で胃カメラや大腸カメラが行われるので、将来も一定の需要はあるでしょう。食いっぱぐれるリスクは低いです。
今後、内視鏡分野では画像診断については10年以内に徐々にAIによる診断に置き換わっていくと言われています。しかし、内視鏡治療や超音波検査それ自体はAIに置き換わることはありません。なぜなら、内視鏡検査は患者さんが覚醒した状況で行うため、人間による臨機応変な対応が必要となるからです。一方、全身麻酔をかける手術などは患者さんの位置が固定化されるので、ダヴィンチ、3Dプリンター、AIなどを組み合わせることで神の手、いわゆるゴッドハンドが再現できる可能性が指摘されています。また、5Gなどの通信技術の進歩により技術の高い都会の医師による遠隔手術も可能となるとされているのです。外科領域に比べると内視鏡は将来性が高いと言えるでしょう。
今後医療分野においても人工知能(AI)が急速に進歩することが予想されています。画像診断などはクラウドを利用するなど今後様々な領域でAIに置き換わっていく可能性が高いと考えられています。内視鏡分野でも画像診断に関しては10年以内に多くがAI診断になっていくと思われます。しかし内視鏡治療や超音波検査は決してAIに置き換わることはありません。全身麻酔での手術などは患者さんの位置が治療中固定されますので、ダヴィンチ、3DプリンターとAIを組み合わせることで「ゴッドハンド」が再現できる可能性が指摘されており、5Gなどの通信技術の進歩により遠隔手術も可能となるとされています。一方、内視鏡治療や超音波検査は多くの場合患者さんが覚醒した状況で行いますので人間による臨機応変な対応が必須となることから消化器内科で覚えた手技がAIに取って代わられることはないとされています。出典:奈良県立医科大学 消化器内科学講座 消化器内科のススメ
資格取得にかかる年数
まず初期研修終了後、3年間で内科専門医を取得します。その後、3年以上の消化器病研修を経て、消化器病専門医を取得。また、初期研修終了後、満5年以上の消化器内視鏡研修をすることで消化器内視鏡専門医の取得も可能です。よって、一人前になるのに最低6年はかかると言えるでしょう。
給料
給料は医者の中では普通です。しかし、内視鏡バイトは美味しいでしょう。午前中9〜12時の3時間で5万円というのが内視鏡バイトの相場です。また、開業することで数千万円稼ぐこともできます。というのは、内視鏡の診療報酬が高いからです。例えば、上部消化管内視鏡の場合、採血無し、静脈麻酔あり、生検なしで診療報酬は1859点(18590円)。生検有りの場合、3179点(31790円)となります。また、下部消化管内視鏡の場合、生検無しの場合、3190点(31900円)、生検有りの場合 4510点(45100円)と高額な診療報酬が設定されているのです。もちろん、機材のリース料も必要ですが、十分利益が出るでしょう。
QOL
消化器内科は緊急対応が多いので、QOLはかなり低いと言わざるを得ません。しかし、マイナー科でよくある一人医長という病院はほとんどなく、基本的には複数人が働いているため、シフト制にすることでQOLが保たれている病院もあるでしょう。