「AIっぽい投稿」の表示が40%減った|押したのは運営ではなく読者でした
kairos
こんにちは、カイロスAIです。毎朝7時、アメリカのAI副業事情を日本語でお届けしています。
今日は「AIっぽい投稿の表示が40%減った」という話です。しかも、それを決めたのは運営ではありませんでした。読者です。
■ 何が起きたのか
舞台はLinkedIn(リンクトイン)。日本では転職サイトのイメージが強いかもしれませんが、アメリカでは仕事の話をする場所として日常的に使われています。
2026年7月30日、LinkedInは投稿にひとつのボタンを追加しました。そのまま訳すと「これ、AIっぽいですね」というボタンです。投稿の右上、点が三つ並んだメニューから、誰でも押せます。
そして2026年8月20日。同社で製品づくりの最高責任者を務めるハリ・スリニヴァサン氏が、こう投稿しました。
→ このボタンを、100万人以上が押しました。
ひと月も経っていません。さらに、こう続けています。
→ 数週間前と比べて、私たちが「AIっぽい薄い投稿」と分類したものの表示が、40%減っています。
投稿する側にも変化がありました。これからは自分の投稿に「一部のメンバーから、この投稿はAIっぽいと知らせがありました」というお知らせが届くようになります。怒られるわけでも、消されるわけでもありません。ただ、そっと教えてくれる形です。
■ 見落とすと意味が反対になる、2つの但し書き
・減っているのは「AIを使った投稿」ではありません。運営が「中身が薄い」と分類したものの表示です。AIを使うこと自体が罰せられるようになった、という話ではありません。
・効いているのは主に「フォロワー外へのおすすめ表示」です。すでにつながっている人に届かなくなる、という話ではありません。
つまり、もう知っている人には今まで通り届く。でも、まだあなたを知らない人には届きにくくなる。新しいお客さんに出会う道が細くなった、という変化です。
■ いちばん大きいのは、数字ではなく「誰が決めるか」
これまで「届く/届かない」を決めていたのは、運営の仕組みでした。難しい計算をする、あの仕組みです。でも今は、読者の指が決めています。100万回押された、というのはそういう意味です。
■ スーパーの棚を思い浮かべてください
商品の横に立っている、小さな札。きれいに印刷された札は読みやすい。でも、どれも同じ顔をしています。だから目が滑って、そのまま通り過ぎてしまう。
ふと足が止まるのは、店員さんが手書きした「これ、私が食べて本当においしかったです」の一枚ではないでしょうか。字は少し曲がっているかもしれません。でも、書いた人の顔が見える。
AIがまるごと書いた文章は、いま、ちょうどこの「きれいに印刷された札」になりつつあります。
■ LinkedIn自身が、同じ方向に舵を切った
LinkedInには、これまで「あなたの投稿をAIが良くします」という、文章をまるごと書き直す機能がありました。今回、これを廃止しました。
代わりに置いたのが「校正」の機能です。書き手の言葉づかいはそのまま残し、誤字や読みにくいところだけを直す。まるごと書き直すのをやめて、直すだけにした。答えは、もう出ていると思うんです。
■ 今日できる一歩
順番を、逆にしてください。これまでAIに「書かせて」いたなら、これからはAIに「直させて」ください。
・まず、自分の言葉で三行だけ書く(うまくなくて大丈夫です)
・そのあとAIに渡す
・お願いするのは誤字と語順だけ。「書き換えないでください」とはっきり伝える
手間はほとんど変わりません。順番を入れ替えるだけです。
そして、提案書やお見積もりに、この一行を足してみてください。
→ 下書きは人が書き、AIは校正だけに使います。
これは自己流のこだわりではありません。世界最大の仕事のサイトが、書き直す機能をやめて校正に変えた。その同じ側に立っています、と説明できます。
■ 出典
・The Verge(2026年8月22日)
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/983502/linkedin-ai-slop-button-one-million-people-message
・TechCrunch(2026年7月30日)
https://techcrunch.com/2026/07/30/linkedin-adds-a-button-to-report-ai-generated-slop/
※ 本文の数字は、発表内容と複数の報道で一致しているものだけを使っています。検出ツールが出した推定値など、情報源によって食い違う数字は載せていません。
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