アメリカで、AIの料金表に新しい行が増えました。
2026年8月5日、Meta がプログラミング用のAI「Muse Code」を公開しました。ただ、注目すべきは性能ではなく料金表のほうでした。
標準プラン:入力 1.25ドル / 出力 4.25ドル(100万文字ぶん)
貢献者プラン:入力 0.10ドル / 出力 0.20ドル
入力で約12倍、出力で約21倍の差。その差を生む条件は、たったひとつです。
「あなたが打ち込んだ文章と、AIが返した答えを、将来のAIを賢くするために使ってよい」と許可すること。標準プランのほうは学習に使わないとされています。
※金額は複数メディアが同じ数字を報じていますが、Meta公式ブログには記載がありません。報道ベースの情報として読んでください。
■これは「安くなった」話ではありません
「データを渡す人は安く、渡さない人は高い」という値付けが、正式なメニューになった。これが本当の中身です。この考え方は他社にも広がります。
つまり私たちはこれから、AIを3つの物差しで選ぶことになります。①いくらか ②どれだけ賢いか ③この仕事の中身を渡していいか。3つ目が新しく増えた物差しです。
■ポイントカードと同じです
カードを出すと少し安くなる。代わりにお店は「何を買ったか」を記録している。私たちはそれを納得して使っています。牛乳とパンなら、困らないからです。
今回のAIは、これが極端になっただけ。「10分の1にします。その代わり打ち込んだ内容は全部いただきます」。
だから判断も同じでいいんです。牛乳とパンなら、カードを出す。人から預かった大事な物なら、出さない。
■副業をしている人は財布を2つに
安いプランで構わないもの:自分の勉強、練習、公開情報の要約、自分用のメモ。
絶対に使ってはいけないもの:お客様の氏名や連絡先、未公開の原稿、見積書、社外秘の資料。
数百円のために信用を失うのは、割に合いません。
■むしろ営業の武器になります
見積書やプロフィールに、この一行を入れてみてください。
「お預かりした情報は、AIの学習に使われない設定で取り扱います」
これを言える人は、今の副業市場にほとんどいません。みんな値段で競争して疲れています。そこに「私はあなたの情報を守れます」と言える人が現れたら、どちらに頼みたいでしょうか。値下げをせずに選ばれる理由が、ここにあります。
■今日できる一歩(1分)
いま使っているAIの設定を開いてください。ChatGPT なら「設定 → データ コントロール」。「会話を学習に使う」というスイッチがあります。
自分の勉強だけの方は、そのままで結構です。お客様の原稿を貼ったことがある方は、今日オフにしてください。1分で終わります。
新しい技術に慌てて飛びつく必要はありません。でも料金表の変化だけは見てください。その業界が何を欲しがっているかが、いちばん正直に書いてあります。
今回AI業界が欲しがっていたのは、私たちが打ち込む、その文章でした。
▼一次ソース
https://research.meta.ai/blog/introducing-muse-code-and-muse-spark-1-2
▼詳しい解説(note)
https://note.com/ai_kairos_jp/n/n832de9ee4e02
