鮨を食べ慣れていないころでも、恥をかかないようにといわゆる作法的な知識を、ネットや本で仕入れていた。初めての鮨屋で値段が心配なら「握り一人前」と頼めばそんな法外な値段を取られることはないとか、「あがり」とか「おあいそ」とかは店が使う言葉で客が使う言葉じゃないとか。
そんな知識のひとつに、(食べる)握りの順番というものがある。まず白身からはじめて、イカだのエビだのたべて、味の濃いものや脂の強いものは最後のほう、巻物たべて玉子で締めっていう感じ。
鮨を食べ歩いてわかったことがあって、いわゆる高級店(飲んで食って2~5万ぐらいを想定)は、ほとんどがコース(おきまり)だということ。店によってはコースが終わって「これで一通りなので、あとはおこのみで」という店も多いけど。
コースを食べていて思うことが、これが常識と思っていたこの握りの順番が、結構店によって違うこと。味の薄いものから濃いものへというのはある程度あると思うんだけど、茶碗蒸しも最初の方に出す店が多いけどそんな店ばかりじゃないし、海老が出るタイミングも結構違う。
すし匠系(と勝手に呼んでる)で握りとつまみを交互に出すような店が増えてきたことの影響もあるかもしれない。
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