AIを使ったことがない親でも、今日の30分で決められます。まず、いま何が起きているかから。
「うちの子はまだ」と思っていませんか
子どものスマホをのぞいたら、見慣れないチャット画面が開いていた。何をしているのか聞いても、返ってくるのは「調べもの」の一言だけ。スマホの時間やフィルタリングは決めてきたのに、AIについては何を決めればいいのか分からない。そもそも自分がAIを使っていないので、注意する言葉すら出てこない。
そんな状態のまま、数か月が過ぎていませんか。
実はいま、子どもの利用は親が思っているより先に進んでいます。サイバーエージェント次世代生活研究所が2026年9月15日に発表した調査(2026年7月実施、全国1,648サンプル)では、生成AIを日常的に使っている割合は小学生29.0%、中学生47.6%、高校生83.3%でした。高校生ではおよそ5人に4人です。
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査(2026年3月12日発表、2025年11月に全国の小中学生と親1,200組へ訪問留置調査)でも、中学生の利用率は4割を超え、前年から約3倍に増えました。中学生では親より子どもの利用率が高く、その差は前年より広がっています。用途は「調べもの」が7割超で最多、中学生は「宿題や課題」も半数を超えました。一方で「学校の授業で利用」は小中とも2割台です。つまり、多くは学校ではなく家庭で使われています。

危ないのは「信じ込んでいる子」ではありません
多くの親は「子どもはAIの答えを鵜呑みにしているのではないか」と心配します。ところが先ほどのサイバーエージェント次世代生活研究所の調査では、「AIの回答には嘘や間違った情報が混ざることがあると常に意識している」と答えたのは中学生56.1%、高校生71.1%でした。学年が上の層ほど、子どもは自分で疑うことを覚えているという結果です。
本当に気をつけたいのは、その裏側です。モバイル社会研究所の2026年6月11日発表分では、小中学生とも1割以上が「特に気を付けていることはない」と答えていました。何も決めないまま使い続けている層が、一定数いるということです。
しかも同研究所の2026年3月12日発表分によれば、中学生がAIを使い始めたきっかけは「自分で調べた」「友だちから教えてもらった」がそれぞれ約3割なのに対し、「親から教えてもらった」は約1割でした。使い方は家の外から入ってきていて、家の中では一度も話題にのぼっていない。この「何も決めていない状態」が続くことが問題なのです。
ただし、ここを埋めるのに親がAIに詳しくなる必要はありません。必要なのは、子どもに聞くこと、一緒に1回だけ使ってみること、そして決めたことを3つだけ紙に書くことです。監視アプリも、禁止も要りません。かかる時間は30分程度が目安です。
禁止から入ると、子どもは使うのをやめるのではなく、親に見えない場所で使うようになりがちです。上のとおり、家の外にはいくらでも入口があります。親ができるのは入口をふさぐことではなく、家の中に話せる場所を1つ作っておくことです。
この先でやること
この先では、今日の夜から何をどの順番でやればいいかを、具体的な手順にして解説します。
- STEP1 子どもに3つだけ聞く(10分)
- STEP2 親子で1回だけ一緒に使う(10分)
- STEP3 ルールを3つに絞って紙に書く(7分)
- STEP4 見直す日を決めて貼る(3分)
用意するのは紙1枚とペン、そして親のスマホ1台だけです。追加の費用はかかりません。時間はいずれも目安です。
