行政書士の開業・実務に役立つノウハウを発信している、なないろバックオフィスです。
私は会社員として働きながら行政書士試験にチャレンジし、令和5年度の試験で合格しました。現在は行政書士として開業し、実務や補助金業務などに携わっています。
この記事では、これから行政書士試験を受験される方に向けて、
- 実際にどのくらい勉強したのか
- どのようなスケジュールで進めていたのか
- 「やってよかったこと」「今ならこうする」という振り返り
を、できるだけ具体的にまとめました。
「仕事をしながら本当に合格できるのかな?」「勉強時間の目安が知りたい」
そんな方の参考になればうれしいです。
1.私の前提条件と試験結果
まずは前提条件から簡単に共有します。
- フルタイム会社員
- 勉強開始:本試験の約9か月前(2月頃)
- 予備校:通信講座(アガルート)をメインに利用
本試験の結果は次のとおりでした。
- 法令等:択一・多肢・記述 合計:194点
- 一般知識等:48点
- 総得点:242点
勉強時間は、ざっくり計算すると約1,000時間でした。一般的に言われる「行政書士試験合格の目安時間」と近い数字だと思います。
2.使った教材は「講座+厳選した市販本」
メインはアガルート通信講座のテキストと問題集です。そこに市販の問題集と模試を少し足しました。
- 総合講義テキスト・過去問集(アガルート)
- 逐条インプット講座テキスト(アガルート)
- 市販の問題集・模試(LEC・TACほか)
Xなどを見ていると、たくさんの教材を並行して使っている方も多く、不安になることもありましたが、今振り返ると、
教材の“種類の多さ”よりも、手元の問題集をどこまでやり込めたかの方が大事
だったと感じています。
3.9か月の勉強スケジュール(ざっくり)
※あくまで私の場合の「ざっくりイメージ」です。
◆ 2〜4月:インプット期
- 講義+テキストで、民法 → 行政法 → 憲法・基礎法学 → 商法の順に一周
- 並行して短答過去問集に着手するも、最初はほとんど解けない…
- 2周目に入り、「覚える量の多さ」に本格的に焦り始める
- 逐条講座を受講し、ようやく全体像がうっすら見えてきた時期
◆ 5〜9月:アウトプット集中期
- 問題集・過去問をひたすら周回
- 分からない問題はテキストや六法で確認
- 主要な問題集は7周前後回しました
- 記述式も本格的に開始(最初は民法5問+行政法3問を毎日)
- 一般知識対策として、時事問題集・講座も複数周
- 8月頃から市販模試を導入し、本番形式に慣れることを意識
◆ 10〜11月:条文と記述の仕上げ
- 10月前半:これまで使った問題集を一通り解き直し
- 記述対策&条文読みを重点的に実施
- 逐条インプット講座をさらに2周
- 本試験直前3日間:条文の総復習でラストスパート
4.1日の勉強時間の目安
正確にストップウォッチで計っていたわけではありませんが、おおよそ次のような感覚です。
- スケジュール管理 前平日:3〜4時間土日:6〜7時間
- 平日:3〜4時間
- 土日:6〜7時間
- スケジュール管理 後平日:2〜3時間土日:4〜5時間
- 平日:2〜3時間
- 土日:4〜5時間
途中からスケジュール管理を取り入れたことで、「今日はここまでやればOK」というラインが明確になり、精神的にはかなり楽になりました。
すべて合計すると、トータルで約1,000時間。「どのくらい勉強すればいいの?」という方の目安になればと思います。
5.やっておけばよかったこと(反省点)
① 会場模試を経験しておく
- 自宅で時間を計る模試だけでは、本番の緊張感までは再現できません。
- 少なくとも1〜2回は会場模試を受けておくと、トイレのタイミング会場の雰囲気見直し時間の感覚などがつかめて不安が減ると感じました。
- トイレのタイミング
- 会場の雰囲気
- 見直し時間の感覚などがつかめて不安が減ると感じました。
② 記述式の過去問もちゃんとやる
- 「記述は過去問をやらなくてもいい」という情報を真に受けて、私は問題集と条文中心で対策しました。
- 今考えると、本試験の出題形式に慣れるという意味でも、記述の過去問は一通りやっておくべきだったと思います。
③ 勉強開始時点で粗いロードマップを作る
- 出遅れ感があり、最初は焦りとイライラが多かったです。
- 途中からスケジュール管理を始めたことで、「今どの位置にいるか」「どれくらい進んでいるか」が可視化され、気持ちが落ち着きました。
- 今なら、勉強を始めるタイミングで“ざっくりの年間計画”だけでも作っておくことをおすすめします。
6.やってよかったこと5つ
① 通信講座をフル活用したこと
- 仕事をしながらの受験なので、独学で試行錯誤するよりも、合格までのルートが整理されている教材に乗っかる方が効率的でした。
- 「今はここに集中すればいい」と分かるだけでも、迷いが減ります。
② 問題集・模試を“周回前提”で使ったこと
- 問題集や模試は、1回解いて終わりにしないと決めていました。
- 「完璧に解けなくてOK。間違えた問題を洗い出すために解く」というスタンスにしたことで、精神的にも楽になりました。
③ スケジュール管理を取り入れたこと
- 1か月・1週間・1日の「やることリスト」をノートに書き出して管理。
- 目標を終えたら、自分の好きなことをしてOKにするルールにして、勉強だけで生活が埋まらないよう意識していました。
- 行政書士試験は長期戦なので、継続できるペース配分がとても大切だと思います。
④ 本試験で“必ず見直す時間”を確保したこと
- 私は解くスピードが比較的速いタイプだったので、見直しに約1時間使いました。
- その結果、3問修正して12点アップ。
- 数点で合否が分かれる試験なので、見直し時間をどう確保するかは、事前の模試の段階から意識しておくと良いと思います。
⑤ 試験用Xアカウントで仲間をつくったこと
- 行政書士試験に挑戦している方々をフォローし、勉強記録を発信していました。
- 仕事が忙しくて心が折れそうなときも、他の受験生の投稿に励まされましたし、疑問点を発信するとコメントをいただけることもありました。
- 一人で勉強していると孤独になりがちですが、ゆるくつながれる場があるのは大きな支えになります。
おわりに
行政書士試験は「法律入門」と言われることもありますが、実際には決して簡単な試験ではありません。ただ、その分、合格に向けて積み重ねた時間や経験は、合否にかかわらず必ず今後の糧になると感じています。
この記事が、これから行政書士試験に挑戦される方の、少しでも不安を和らげる材料や、勉強計画を立てるヒントになればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
