【新人行政書士向け】実務で“地味に困る”けれど誰も教えてくれないこと7選

【新人行政書士向け】実務で“地味に困る”けれど誰も教えてくれないこと7選

なないろバックオフィス

なないろバックオフィス

開業直後の行政書士が最初に直面するのは、法律や制度の複雑さよりも、むしろ 「細かな実務運用の不明点」 です。

  • 行政庁に電話しても良いのか
  • 担当者名は聞くべきか
  • PDF提出は本当に問題ないのか
  • 委任状の記載方法はこれで正しいのか
  • チャット相談が際限なく続いてしまう など

こうした点は案外“ググっても分からず”、周囲に聞きづらさもあるため、新人行政書士の多くがひっそりと悩んでいます。

本記事では、開業者が現場で必ず直面する「地味だけれど実務上とても重要なポイント」を丁寧に整理してお伝えします。

1.地味に困ること①行政庁へ電話した際、何回コールで切るべき?

明確なルールはありませんが、実務上もっとも無難なのは、

  • 5コール程度で出なければ切る
  • 5〜10分ほど時間を空けて再度かけ直す

同一部署に連続でコールを鳴らし続けると、行政庁側の業務を妨げることもあります。

時間を空けて丁寧に再度連絡する。これが行政書士としての適切な配慮といえます。

2.地味に困ること②担当者の氏名は聞くべき?

新人の方がよく迷うポイントですが、結論はシンプルです。

  • 重要な手続き・複雑な案件 → できれば控えておく(聞く)
  • 簡易な質問 → 無理に聞く必要はない

担当者名を把握しておくと、後日の照会がスムーズになります。

ただし、軽微な問い合わせで毎回名前を聞くと、不要な“圧”として伝わる可能性もあります。状況に応じて使い分けるバランス感覚が大切です。

3.地味に困ること③「PDFで提出して構いません」と言われた場合の対応

行政庁によっては、提出書類をPDF形式で受け付けることがあります。

新人時代は「本当に大丈夫?」と不安になりがちですが、

  • 担当者が許可した場合は問題なし
  • 不安な場合は 「念のため、PDFで問題ないでしょうか」 と再確認
  • 出力時の書式崩れにだけ注意する(PDF変換後の確認が必須)

ここで過剰に心配しすぎると、時間がどんどん奪われてしまいます。

4.地味に困ること④委任状の「委任者」は誰を記載すべき?

非常に基礎的ですが、多くの方が迷う点です。

原則は以下のとおり:

  • 個人依頼:本人(申請主体)
  • 法人依頼:代表者名(法人としての申請主体)

担当者(総務や管理部門)が実務を進める場合でも、委任する主体は 法人そのものであり、代表者名での記載が基本です。

この点を誤ると、行政庁からの差し戻しが高い確率で起こります。

5.地味に困ること⑤チャット相談が延々と続く問題

特に開業初期のあるあるです。

  • 気づけば夜中まで返信してしまう
  • 無料相談のつもりが、詳細な助言まで提供してしまう
  • 境界が曖昧になり、精神的に疲弊する

対策は極めてシンプルです。

「この先は正式なご依頼として対応いたしますね」と丁寧に線引きをすること。

誠実に伝えれば、多くの依頼者は自然と理解してくれます。

6.地味に困ること⑥行政庁に名乗るべきかどうか

新人の頃は、

  • 「行政書士と名乗るのは少し気が引ける」
  • 「偉そうに思われないかな」

と遠慮してしまう方が多いです。

しかし、行政庁は“資格者からの問い合わせ” として適切に取り扱います。

「行政書士の○○です」と名乗るだけで、話がスムーズに進むケースが多々あります。

名乗らないことのほうが、かえって不自然になる場面もあります。

7.地味に困ること⑦「とりあえず見てもらえます?」という依頼

これは新人がもっとも落ちやすい罠です。

「とりあえず」と言いながら、実際は深い助言や制度調査を求められるケースが多いです。

対策としては、

「概要は確認しますが、詳細は正式なご依頼で承りますね」

と最初に丁寧に伝えること。

線引きを明確にすることは、自分を守るだけでなく依頼者にも誠実な姿勢です。

8.まとめ

実務で真正面から悩むのは、法律や制度よりもむしろ “運用の細部” です。

しかし、こうした小さな疑問に対して一つひとつ “自分の基準” を持てるようになると、

  • 無駄な迷いが減り
  • 作業効率が上がり
  • 行政庁とのやり取りもスムーズになり
  • 依頼者への説明も安定します

開業1〜3年目の行政書士にとって、こうした「地味な実務知識」は大きな武器になります。

焦らず、少しずつ、“あなたの実務の型” を育てていってください。


あなたも記事の投稿・販売を
始めてみませんか?

Tipsなら簡単に記事を販売できます!
登録無料で始められます!

Tipsなら、無料ですぐに記事の販売をはじめることができます Tipsの詳細はこちら
 

この記事のライター

なないろバックオフィス

行政書士の開業・実務に役立つノウハウを発信しています。 実際の受任経験にもとづく“そのまま使える型(ヒアリングシート/書式)”を提供。 開業1〜3年の方が、受任・実務に強くなるための情報をまとめています。

このライターが書いた他の記事

  • 行政書士に仕事が来るルート【なないろバックオフィスの実録】

    ¥980
    1 %獲得
    (9 円相当)
  • 【実績公開】行政書士のオンライン受注戦略ガイド ―ココナラ・ランサーズ活用の実務―

    ¥3,980
    1 %獲得
    (39 円相当)
  • 【完全ガイド】セコムの電子署名を無料Acrobat Readerで行う手順を行政書士が解説

    ¥980
    1 %獲得
    (9 円相当)

関連のおすすめ記事

  • 【累計5500部突破】副業初心者向けフリーランス養成講座【お得な副業フルセット】※全7万字

    ¥18,600
    1 %獲得
    (186 円相当)
    副業オタクにゃふ~@楽過ぎる副業

    副業オタクにゃふ~@楽過ぎる副業

  • 『アフィ年間300万超え』ライバルが消滅し”あなた経由”を量産させるアフィライティング大全

    ¥39,800
    1 %獲得
    (398 円相当)
    なうて

    なうて

  • 【The. 𝕏 】 "複数アカウント&最短1ヶ月で"月収100万円を達成した、なまいきくん流𝕏運用術

    ¥49,800
    1 %獲得
    (498 円相当)
    なまいきくん

    なまいきくん