なないろバックオフィスです。受験生のころから、なんとなく頭の中にありませんでしたか? 法律系資格の“序列”みたいなもの。司法試験 → 司法書士・弁理士 → 行政書士…みたいなやつです。
正直、私も行政書士の勉強を始めた当初は、「弁護士ってやっぱりかっこいいな」「司法書士もいいな」「行政書士って一番下なのかな…」とモヤモヤしながらテキストを開いていました。
でも、実際に行政書士として開業してみると、そのイメージはきれいさっぱり吹き飛びました。お客様からの信頼や期待の大きさ、仕事の幅の広さは、想像以上です。
えっ、われわれも先生なの!?
新人で行政書士会に行くと、行政書士同士ってお互いに「先生」「先生」って呼び合うんですよね。お互いを尊重してきちんと立て合っていて、「この文化、丁寧でいいなぁ」と感じました。ときには、罵声が飛び交うようなサラリーマンの職場とは、ずいぶん世界が違うなぁと。
ただ、その一方で新人の私は、まだお客さまとほとんど接していない状態。お客さまから「先生」と呼ばれた経験もほとんどないので、どこか受験生のころの“資格の序列”みたいなものが、まだ頭の片隅に残っていたんです。お客さまの中にも序列あるよなとか。。
ところが、ある日から電話が鳴り始めるんです。お客さんからの第一声が、まさかの「先生、ちょっとご相談がありまして…」。
最初は正直、半信半疑でした。「いやいや、行政書士なんて“底辺資格”って言われがちだし、自分なんて先生なんて呼ばれる立場ではないですよ…」と心の中でツッコミを入れつつ。
でも、不思議なことに、その後も新しいお客さんからの電話やメールのほとんどに「先生」がセットで付いてくるんです。「先生、こちらの書類なんですが」「先生、次はどうしたらいいでしょうか」と。
そんな日々がしばらく続いたあるとき、ふと気づいたんです。「あ、お客さんは本気で“先生”として信頼している」と。
さらに話していると、多くのお客さんが、「司法書士」と「行政書士」の区別がついていないことにも気づきました。えっ、そうなの…。受験の頃の感覚だと「司法書士 > 行政書士」みたいな序列があるのに、お客さんの世界では、その区別がほぼ存在していない。
※もちろんしっかりと違いをご存知の方もいらっしゃいます。
肩書きより重たい、“行政書士”の責任
多くのお客さまは、「司法書士」と「行政書士」の違いを細かく区別していません。ということは――お客さまが抱く期待も、私たち行政書士に求められる責任も、「司法書士」とまったく同じレベルにある、ということです。
このプロの士業としての感覚は、実務で仕事をしていればごく当たり前のことで、こんな命題を立てることすら、他の先生から批判を浴びそうですが、受験生や開業したばかりの頃は、どうしても自分に甘くなりがちです。「どうせ行政書士だから」「まだ新人だから」と、どこかでハードルを下げてしまっていますよね。そうした甘えや不安も自覚しつつ、それでも一歩ずつ専門性と実務力を積み上げていくことが、プロとしての責任だと私たちは考えています。
なないろバックオフィスは、お客さまの期待にきちんと応えられるように、日々コツコツと自己研鑽を重ね丁寧な仕事を心がけています。これからも、「頼んでよかった」「安心しました」といったお言葉をいただけることを何よりの励みにしながら、一つひとつのご依頼に丁寧に向き合い、胸を張って「任せてください」と言える行政書士でありたいです。
