【行政書士の開業準備】1人で不安だった私が“理想のパートナー”を見つけるまで|2人体制のつくり方と成功のポイント
なないろバックオフィス
先日、私が書いた記事に、行政書士登録申請中の方から次のようなコメントをいただきました。
”ところでなないろバックオフィス様は、2人体制でお仕事をされているとのことですが、どのようにパートナーを見つけられたのでしょうか?一緒に仕事ができるパートナーがいらっしゃるというのはとても羨ましく思います。”
行政書士登録申請中の方、開業準備中の方からのコメントはとても励みになりますし、私自身が開業前に抱えていた不安を思い出すきっかけにもなりました。
行政書士は「一匹狼」のイメージが強い士業です。開業前の私は、「すべての知識・案件を1人で背負わなきゃいけないんだ」と思い込んでいました。
でも実際に開業してみて気づいたのは、「行政書士は1人で戦わなくていい」ということ。
私は現在、古森さんと2人体制で行政書士業務を進めています。個人事業主同士でのタッグはまだ珍しいかもしれませんが、開業初期こそ“協業”は強力な武器になります。
この記事では、私が“理想のパートナー”と出会い、タッグを組むに至るまでのリアルなプロセスや、開業前の方にも役立つ「協業の成功ポイント」をまとめています。
これから開業される方、開業直後で不安を感じている方の参考になれば嬉しいです。
1.なぜ行政書士にパートナーが必要なのか
開業直後に多くの人が感じるのは次の3つだと思います。
① 実務経験がないまま案件と向き合わなければならない
「これ、どう進めるのが正解なんだろう…?」最初はこの連続です。私も何度も立ち止まりました。
② 営業の孤独
SNSで発信しても反応が薄い、繋がり方がわからない。開業初期は“孤独の営業”になりがちです。
③ 判断に迷う場面の多さ
許認可、補助金、法人支援など、どれもグレーゾーンの判断が必要で、不安を抱えがちです。
そんなとき、1人で向き合うよりも、一緒に考えられる相手がいるというのは想像以上に大きな安心になります。
2.私がパートナーと出会った“リアルな話”
結論から言うと、すべての始まりは、たった1通のDMでした。
行政書士の登録申請をしていた2025年1月。どんなふうに仕事をつくっていけばいいのか、本当にわからずに不安ばかりが募っていました。
当時の私はワインが好きで、酒販免許の申請を軸にしようと考えていました。「ワインに詳しい行政書士の先生から、何かヒントが得られるかもしれない」そんな思いから、古森先生(今のパートナー)に思い切ってDMを送ったのです。
正直、かなり勇気が必要でした。
- 忙しいのに迷惑じゃないかな
- 返事が来なかったらどうしよう
- 「何も知らないのに質問だけしてくる人」と思われないかな
送るまでに、何度も下書きを書き直したのを覚えています。
でも、行動しなければ何も変わらない。
結果、そのDMをきっかけにお会いすることになり、3回ほどお会いする中で信頼関係が生まれ、最終的には古森さんから業務提携のお話をいただきました。
「今持っているナレッジは全部共有するから、一緒にやりませんか?」
あのときDMを送る決断をしていなかったら、今の私の働き方は絶対にありません。本当に“たった一歩の行動”が人生を変えるんだと実感した瞬間でした。
3.行政書士がパートナーを探すときの“5つの軸”
これは開業前・開業直後の方に最も伝えたい部分です。
① 人として信頼できるか
協業は、技術よりも“人間性”がすべてです。お金の話、営業の進め方、実務の裏側など、深い部分まで共有するので、誠実であることが大前提です。
② 方向性・価値観が近いか
「何を軸に仕事をしたいのか」ここがズレていると長続きしません。
③ お互いを補完し合えるか
古森さん:投資銀行出身私:コンサルファーム出身強みが違うからこそ、仕事の幅が広がりました。
④ コミュニケーションがスムーズか
気軽に相談できるかどうかは、とても大きな要素です。DM・LINE・対面など、どの手段でもストレスがないのが理想。
⑤ 一緒に仕事をして“楽しいか”
一緒に業務に向き合う時間は長いです。最終的には、「この人と組むのが楽しい」と思えるかどうかが重要です。
4.協業のメリットは開業初期ほど大きい
私が2人体制で仕事をして感じたのは、以下の3つです。
● ナレッジの蓄積スピードが2倍以上
毎日のやりとりの中で、自然と実務力が伸びていきます。
● 営業・集客の幅が広がる
2人の得意分野・人脈を掛け合わせることで、アプローチできるお客様が一気に増えます。
● 不安が激減する
知らない分野の案件が来ても、「一緒に調べればなんとかなる」という安心感があります。開業初期の精神面に与える効果はとても大きいです。
5.開業前・初心者に伝えたいこと
パートナー探しは、特別なテクニックが必要なわけではありません。
出会いのきっかけは、たった1つの行動から生まれます。
- SNSで自分の興味分野を発信する
- 気になる行政書士に質問してみる
- オンライン交流会やセミナーに参加してみる
- プロフィールに得意分野を明確に書く
こうした小さな行動が、未来のパートナーとの接点になります。私自身も、その一歩で人生が変わりました。
おわりに
冒頭のコメントをくださった方のように、開業前から不安と期待を抱えて準備を進めている方は多いと思います。
もし今、「1人で全部できるかな…」と不安に思っているなら、協業という選択肢があることを知っておいてください。
行政書士は、1人で戦わなくてもいい。私自身が開業3か月で強く実感したことです。
あなたの開業準備が、少しでも前向きになりますように。
