タイトルの通り、補助金の「相談」自体は、許認可よりもはるかに多く、間口も広いです。ただしその一方で、相談がそのまま仕事に繋がる割合はごくわずかというのが実情です。
相談が多い背景
許認可や届出が必要な業種は、全体の中でもごく一部に限られます。一方で、補助金を検討できる業種はずっと広く、ほぼ全業種が対象になり得るのが特徴です。
さらに、創業直後で売上がゼロの事業者でも申請できる補助金が存在するなど、入口のハードルが低いものもあります。この“間口の広さ”こそが、補助金の相談が多い大きな理由のひとつです。

仕事に繋がる割合が低い理由(1)「補助金ありき」
経営者の補助金に対する考え方が受任率を下げる要因になっています。補助金を検討中の経営者の方の相談は大きく2つのタイプに分かれます。
- 既に補助事業(経費・設備投資の内容)が固まっていて、使える補助金を探しているタイプの相談
- 補助事業(経費・設備投資の内容)が抽象的で、「補助金ありき」の相談
前者と後者の相談を比較すると、前者の方が受任につながりやすいのは言うまでもありません。しかし意外なことに、後者の相談(=補助金ありきで事業内容が後付けの相談)も一定数存在し、個人的な感覚では全体の2-3割ほどを占めます。この場合、事業内容の実現性が低く、受任につながる可能性はかなり低くなります。
両者の中間の相談も多いです。たとえば、
- 事業内容がざっくりしている
- 経費の内訳(ブレイクダウン)がない
- 導入したい設備が「なんとなく」でしか決まっていない
といったケースです。
表面上は「補助事業が固まっている」ように見えても、実際には内容が抽象的で、申請に必要な事業と経費の具体性が足りていません。結果として、受任しにくいケース(採択に繋がりにくいケース)となります。

仕事に繋がる割合が低い理由(2)経費が対象外
下記の経費は、大部分の補助金で対象外とされている代表的な経費です(例外もあり)。既に補助事業(経費・設備投資の内容)が固まっているケースでも、補助金の相談を深掘りしていくと、実はこれら“対象外の経費”が大半を占めており、結果として受任できないケースも少なくありません。
- 役員報酬・人件費
- 原材料費
- 本社経費(管理部門の経費など)
- 実質的に労働を伴わない不動産賃貸業および類似事業
- 会社のホームページ制作費

これらが経費の大部分を占めている場合、補助金の申請の要件に適合しないため、採択の可能性以前に要件を満たしていないため、受任できません。
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