行政書士として開業するということ 資格を活かしながら事業として広げていく考え方
なないろバックオフィス
新人行政書士やこれから開業する方と話していると、よく感じることがあります。それは「行政書士としてどう仕事を取るか」は考えているけれど、「事業としてどう続けるか」まで考えきれていない方が多い、という点です。
行政書士として開業するということは、資格者として活動するだけでなく、自分で事業を営むということでもあります。
資格はスタート地点であって、ゴールではありません。
1.行政書士という肩書は事業において大きな武器になる
行政書士という肩書は、想像以上に強力です。
- 国家資格である
- 法律や制度に一定の理解があると見てもらえる
- 書類作成や手続に強いというイメージがある
- 対外的な信用を得やすい
これは、個人事業を行ううえで非常に有利な要素です。
特に開業初期は、実績よりも「誰がやっているか」が見られます。その点で、行政書士という肩書は、最初の信頼を得るための大きな助けになります。
2.一方で 行政書士業務にとらわれすぎる必要はない
ただし、ここで一つ注意したい点があります。それは「行政書士だから、行政書士業務だけをやらなければならない」と考えすぎないことです。
行政書士業務だけで十分に成り立つ方もいます。一方で、次のような悩みを持つ方も少なくありません。
- 業務分野が限られている
- 案件が不定期で収入が安定しない
- 単価が上がりにくい
- 自分の得意分野が行政書士業務と完全には重ならない
資格に縛られすぎると、本来できるはずの仕事まで自分で狭めてしまうことがあります。
3.行政書士は事業の軸であって全てでなくてもいい
私たちが運営している「なないろバックオフィス」では、行政書士業務を大切な柱としつつ、それだけに限定していません。
理由はシンプルです。
行政書士という資格は、「何をやってはいけないか」ではなく、「どこまで信頼を広げられるか」を考えるための土台だと考えているからです。
4.なないろバックオフィスで行っている業務の考え方
なないろバックオフィスでは、2人がこれまで経験してきたこと、得意としてきた領域を踏まえて、次のような業務にも取り組んでいます。
- 翻訳業務
- 事業計画書の作成支援
- 補助金や融資向けの資料整理
- Excelを使ったデータ整理や管理表作成
- PowerPointを使った説明資料や提案資料の作成
これらは行政書士の独占業務ではありません。しかし、行政書士としての視点や経験があるからこそ、「安心して任せられる」「話が早い」と言っていただける場面が多くあります。
5.資格と実務経験を掛け合わせるという考え方
重要なのは、
- 資格だけで勝負しようとしないこと
- 資格を捨てようとしないこと
このバランスです。
行政書士資格に、
- これまでの職務経験
- 得意なツール
- 業界知識
- 文章力や資料作成力
を掛け合わせることで、「行政書士だけど、それもできる」というポジションを作ることができます。
これは、価格競争に巻き込まれにくく、長く続けやすい事業につながります。
6.新人行政書士・開業者に伝えたいこと
これから開業する方、開業して間もない方に伝えたいのは次の点です。
- 行政書士であることは強み
- でも行政書士に縛られなくていい
- 自分の経験や得意分野も立派な事業資源
資格は「型」ではなく「信用のベース」として使う。そのうえで、自分にできること、求められていることを事業として組み立てていく。
その考え方は、決して遠回りではありません。
7.おわりに
行政書士として開業することは、資格者として働くことと同時に、一人の事業者として生きていくことでもあります。
肩書を活かしながら、肩書に縛られすぎない。
なないろバックオフィスは、これからも行政書士業務を大切にしつつ、自分たちの経験や強みを活かした幅広い業務に取り組んでいきます。
もし同じように「行政書士として、どう事業を作っていくか」で悩んでいる方がいれば、この考え方が一つの参考になれば幸いです。
