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3丁目の翻訳家

二十歳の僕は、とにかく何に対しても「やる気」というやつが起きなかった。

バイトは三ヶ月でクビになり、大学の講義には足が向かない。自分を「空っぽの容器」のように感じて、ただ毎日をやり過ごしていた。

そんな僕の唯一の日課は、公園のベンチで源さんと過ごす一時間だった。

源さんは七十歳を過ぎた、少し偏屈な老人だ。いつもボロボロのゴールデンレトリーバーのハルを連れて、ベンチで道ゆく人々を眺めている。

「……あの犬、今なんて言ったと思う?」

源さんは時々、すれ違う散歩中の犬を指差して、僕にクイズを出す。

「え、鳴いてもいないですけど。……まあ、『散歩楽しいな』とかじゃないですか?」

「ハズレだ。あれは『またこの角かよ、イースト菌の匂いが鼻につくんだよ』って顔をしてる」


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せり。

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この記事のライター

せり。

20歳、工場で梱包の仕事をしています。 身長は167cm。周りからはしっかりしてそうに見られるけど、中身はボロボロで、本当は女の子らしい可愛いものにずっと憧れています。 体力もメンタルも自信がなくて、週3日働くのが精一杯な、訳ありの一人暮らし。 夜、布団の中でスマホの明かりだけを頼りにしている時、どうしようもない孤独に飲み込まれそうになります。

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