私の勉強法と心構え
はじめに、私は平成26年5月に社労士試験の勉強を開始しました。
平成27年度の試験で1回目の受験をし、結果は択一式が合格点だったものの、選択式の労一が1点。労一の救済基準が2点以上となり、1点足りず不合格となりました。
そこから勉強を継続し、翌年の平成28年度試験で選択式の労一が2点となり絶望する中、救済がかかり合格することができました。
そんな私の社労士試験における心構えと勉強方法を公開します。
ただし、これは試験合格のための勉強法であり、実務に必要なスキルや覚え方は別物と考えていただければと思います。その点をご了承ください。
試験概要
社労士試験は選択式と択一式に分かれています。
以下に試験科目と配点をまとめました。
試験科目と配点

注:択一式の「労働者災害補償保険法」及び「雇用保険法」は各10問のうち、問1~7が各法律、問8~10(計6問)が「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」から出題されます。
合格基準
合格基準点は選択式試験(総得点40点)と択一式試験(総得点70点)のそれぞれの総得点と、各科目ごとに定められます。
いずれかが基準に達しない場合は不合格です。基準点は合格発表日に公表されます。
足切りと救済制度
社労士試験には「足切り」制度があります。
選択式では各科目2/5点以下、択一式では4/10点以下の科目があると不合格となります。
ただし、問題が難しかった場合、合格発表時に「救済制度」が適用されることがあります。
選択式なら2/5点、択一式なら4/10点でも合格となる可能性がありますが、救済は不確定なので、足切りなしで試験を終えるのが理想です。
受験手数料
15,000円(払込手数料は受験者負担)。
受験申込期間
毎年4月中旬の厚生労働大臣官報公示から5月31日まで。
社労士試験の過去10年の合格率推移
社労士試験の合格率は10%前後と難関です。過去10年間のデータは以下の通りで、平均は約5.9%。狭き門と考えましょう。
過去10年の合格率推移

心構え
社労士試験は長丁場の試験です。年に1度しか試験がなく、勉強のボリュームも多いため、まずは勉強時間を確保できるか確認してください。
確保できない場合、中途半端になり時間を無駄にする可能性があります。
また、試験は勉強しても必ず合格するわけではありません。
私のように1点差で不合格となることもあります。あきらめずに継続する気持ちが必要です。
1年目に合格ラインまで仕上げれば、2年目以降は維持する作業となり、勉強時間は減ると思います。
その点を考慮して本記事をお読みください。
社労士試験の難しいポイント
ボリュームの多さ
記述式はなく、完璧に覚える必要はありませんが、科目数が多く、勉強量が膨大です。
得意科目や苦手科目は人それぞれですが、私は全科目を均等に取り組みました。
択一式(5択)と選択式(選択肢から選ぶ)で形式は同じなので、苦手意識を持たない方が良いでしょう。
私の感覚では、1年みっちり勉強すれば合格圏内に届く試験です。
合格圏内とは、本試験で択一式が各科目足切りなしで合計の合格点をクリアすること。
3年間この状態を維持できれば、3回の試験のうち1回は選択式の足切りを回避できる、もしくは救済にかかると考えます。
まずは本試験の択一式で足切りなし、47点以上を目標にしましょう。
TAC、LEC、大原の模擬試験で択一式47点以上が目安です。選択式は2点以上を確保しないと不合格がほぼ確定するので注意が必要です。
過去問だけで合格できる?
過去問をやり込めばある程度点数は取れますが、合格圏内には不十分です。
過去問以外の論点をいかにカバーするかが鍵となります。
ここからは、私が実践した勉強法、効率的な学習スケジュールや法改正対策も含めてお伝えします。