「自分の強みを書いてください」と言われると、手が止まる。
そんなときは、強みを表す言葉を探す前に、実際の仕事を一つ振り返ってみませんか。
必要なのは、立派な肩書きを並べることより、どんな状況で何をしたかを思い出すことです。今回は、経験を記録するための3つの問いと、書いた後の使い方を紹介します。
厚生労働省の「マイジョブ・カード」でも、職業経験を整理して今後のキャリアを考えるための情報が提供されています。会社に勤めながら考えたい方も利用できます。
参考:厚生労働省「在職者の方へ」
https://www.job-card.mhlw.go.jp/guidance/incumbent
以下の3つの問いは、本記事独自の取り組み方です。公的な評価基準や、採用の可能性を判定するものではありません。
1.誰の、どんな困りごとでしたか
担当業務の名前を一つ書き、その仕事で起きていた困りごとを思い出します。
「引き継ぎ」「新人への説明」「納期調整」など、普段の仕事から選んで構いません。
架空の例で考えます。月末処理を引き継いだ新人が、作業の順番が分からず同じ質問を繰り返していた。ここまで書くと、対応が必要だった状況が見えます。
2.自分は、どの部分を担当しましたか
次は自分の行動です。「支援した」だけで終わらせず、具体的に書きます。
たとえば、質問が多いところを確認し、処理の画面と順番を一枚の資料にまとめ、本人と一緒に試した。チームで資料を作った場合は、自分が確認や作成を担当した部分を明確にします。
役職名よりも、こうした行動の記録のほうが、後で仕事内容を説明するときに使いやすくなります。
3.その後、どんな変化を確認できましたか
効果を表す数字があれば、何を測った数字なのかと一緒に残します。記録がないなら、無理に数値化しなくて大丈夫です。
「次の月には、本人が資料を見ながら処理できた」など、実際に確認したことを書きます。「効率が大幅に上がった」と感じても、確かめられなければ事実と分けてメモします。
新人と月末処理の話は、説明用の架空の例です。実績としてそのまま使わず、ご自身の経験に置き換えてください。
記入用メモ
仕事の場面:
誰が何に困っていたか:
自分がしたこと:
確認できた変化:
今後も続けたい部分:
続けるうえで必要な条件:
仕事で扱った顧客名や社内の機密情報は、公開用のメモに含めないようにしましょう。
書いた後は、働き方と照らし合わせる
一件書けたら、似た経験がほかにもないか振り返ります。繰り返し担当してきたことがあれば、得意な仕事を考える材料になります。一度うまくいった経験だけで、強みを決めつけなくても構いません。
会社に残るなら、これから担当したい業務を話す材料にできます。転職なら、求人に書かれた仕事内容と自分の経験がどこで重なるかを調べます。副業や起業なら、同じような困りごとを持つ人がいるかを確かめるところから始めます。
経験があることと、無理なく続けられること、対価を払ってもらえることは、それぞれ確認が必要です。「できるから選ぶ」だけでなく、時間や収入など、自分の条件も並べて考えてみてください。
今日の一歩は、一件を書き残すこと
すべての職歴を一度に整理する必要はありません。思い出しやすい仕事を一つ、3つの問いに沿って書いてみる。それを次の判断の材料として残しておきましょう。
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