日報・週報・月報はどこまで自動で作れる?
日報・週報・月報を自動化するなら、まず「何を報告するか」を固定しましょう。文章を早く作れても、情報が足りなければ確認の往復は減りません。
この記事では、日々の記録を集計し、AIが下書きを作り、人が確認する流れを紹介します。架空の週報例と、そのまま使える依頼文を用意しました。
■ 日報・週報・月報は、同じ文章の長さ違いではない
日報では、その日の活動と困りごとを残します。週報では、進捗の変化や来週の対応を共有します。月報では、目標との比較や、次月の判断につながる情報を整理します。
目的が違うため、日報をつなげるだけでは、読みやすい月報にはなりません。どの単位でまとめ、何を見せるかを決める必要があります。
たとえば営業活動なら、日々は訪問件数と商談メモを記録し、週報では件数の合計と未解決の課題を示す。月報では売上目標と実績を比較する。こうして、報告ごとの役割を分けます。
■ 毎日の入力は、短く、同じ形にする
最初にそろえる項目は、多くなくて構いません。
・日付
・担当または部署
・活動内容と件数
・起きた事実
・困りごと
・次の対応と期限
「忙しかった」「順調だった」だけでは、後から集計も確認もできません。「問い合わせ12件、うち回答待ち2件。回答期限は金曜」のように、読み手が状況を追える書き方にします。
自由記述をなくす必要はありません。件数や日付は決まった欄、背景はメモ欄と分けるだけでも、まとめやすくなります。
■ 自動で作る部分は、三つに分ける
一つ目は、件数や金額の集計です。これは決まった計算で求めます。
二つ目は、目標や前回との比較です。期間や対象者が同じかを確かめてから、差を計算します。
三つ目は、文章の下書きです。AIには集計済みの数字と、必要な事実メモを渡します。元の記録にない出来事や原因は補わないように指定します。
情報が集まっていないのに、立派な文章だけ完成する状態を避けることが大切です。
■ 架空の週報で考えてみる
ある週の問い合わせ目標が50件、実績が40件だったとします。達成率は80%、目標との差は10件です。
ここから書けるのは、「問い合わせ実績は40件で、目標50件に対する達成率は80%だった」という事実です。
一方、「広告の効果が落ちたため未達になった」とは、これだけでは言えません。広告データや担当者の確認が必要です。
原因欄は「要確認」として残し、確認担当と期限を決める。報告を埋めることより、次に何を確認すべきかが分かることを優先しましょう。
■ 下書きの依頼文を固定する
次のように、出力の型まで伝えると見直す場所がそろいます。
「以下の集計値と事実メモだけを使い、社内週報の下書きを作成してください。構成は『実績』『目標との差』『確認が必要な点』『次の対応』です。数値は変更せず、記載のない原因や対応策は事実として書かないでください。対応が未決定なら『担当者確認』と記載してください。」
架空のデータで試し、何が足りないと困るかを確かめます。下書きが毎回長すぎるなら、各欄を二文までにするなど、読み手に合わせて条件を調整できます。
■ 最後の確認で見る、四つのこと
対象期間は正しいか。数字は集計表と一致するか。事実と推測が混ざっていないか。次の対応には担当者と期限があるか。
この四つを、提出前の確認項目にします。期限や担当者が未定なら、決まったように書かずに未定と示します。
AIが文章を作る部分と、報告を確定して配布する部分は分けましょう。まずは「下書きフォルダへ保存する」ところまでを対象にすると、担当者が確認しやすくなります。
■ 一週間で試すなら
最初の一週間は、同じ形式で日々の記録を残すことだけに取り組みます。週末に件数を集計し、下書きを作成。従来の週報と比較して、情報の不足と修正にかかった時間を記録してください。入力が増えすぎたら項目を減らし、報告全体の負担で評価します。
入力シート、報告のひな型、AIへの依頼文、確認項目を一組にする方法は、将来の有料「社内業務自動化キット」で検討したい内容です。現在販売している商品ではなく、収録内容や提供時期も未定です。
次回は、見積書・報告書の「毎回作る」を減らすために、元データと文書のひな型を分ける方法を取り上げます。
