はじめまして、ソウといいます。
僕は昔からモテていたわけではありません。むしろ、逆です。
19歳の頃。横浜駅を出てすぐの道で、僕は30分以上、ほとんど同じ場所に立っていました。目の前を女の子が何人も通り過ぎていく。
「行け」
先輩に言われても、足が動かない。声をかけようとすると変な汗が出て、喉が閉まるような感じがする。頭の中では「次の人には行こう」と思っているのに、その「次の人」が来ると「いや、この人じゃない」と自分に言い訳する。そしてまた次の人を待つ。
今考えると笑えますが、当時は本気で声をかけられませんでした。
そんな僕も、あれから10年近く経ちました。アプリ、路上、Instagram、パブリックスタンド、クラブ、相席屋。いろいろやりました。女性とまともに話せなかったところから始まって、毎週のように女性とデートする時期もありました。Instagramで出会った女性と結婚もしました。そして離婚もしました。
10年やってきて、今思うことがあります。
モテるのは、才能じゃなかった。
少なくとも僕の場合は、ほとんどが後から覚えたものでした。この記事では、女の子を前にすると何を話せばいいのかすら分からなかった僕が、何をやって、何が変わって、逆に何がまったく意味なかったのか。10年分を一度まとめてみようと思います。
高校時代、彼女はいた。でも女性のことは何も分からなかった
僕は男子校出身です。しかも男子寮に住んでいました。本当に、周りは男しかいません。
高校2年生のときに初めて彼女ができたので、完全に恋愛経験ゼロだったわけではありません。ただ、今振り返ると「彼女がいた」というだけでした。女性と自然に話せるわけでもない。特に可愛い子を目の前にすると緊張する。何を話せばいいのか分からない。
大学1年生のとき、その彼女に振られました。そして僕の周りに残ったのは、男、男、男。そこから本当に何もなくなりました。
大学2年生くらいになると、今度は逆に「モテたい」という気持ちがめちゃくちゃ強くなりました。当時Instagramを開くと、可愛い女の子がいくらでも出てくる。「こういう子とデートしてみたい」。単純にそう思っていました。
でも、方法が分からない。そもそも目の前に可愛い子がいたところで、話すことすらできない。
そこで19歳のとき、先輩に「彼女が欲しいです」と相談しました。これが、全部の始まりでした。
横浜駅で、30分間動けなかった
先輩から紹介されたのは、ある社会人の先輩でした。その人に連れられて行ったのが横浜です。
最初に言われたことは、今でも覚えています。僕の鼻を見て、「そのほくろ取れ」。結局、怖くて取れませんでした。10年近く経った今もあります。笑
でも、それ以上に覚えている言葉があります。
女の子1人1人を見るな。数として考えろ
1人をすぐ好きになるな
手に入らないものをずっと追いかけるな
当時の僕には、かなり衝撃的でした。そして、そのまま「じゃあ声かけてこい」と言われました。
無理でした。本当に無理でした。
横浜駅から出てすぐの道で、女の子が通るたびに、
「行けるか?」
「……いや、無理です」
これを繰り返しました。気づけば30分以上経っていました。変な汗は出るし、声を出そうとすると喉が閉まる。
すると、見かねた先輩が僕の前に出ました。そこから、目の前を歩く女性にどんどん声をかけ始めました。
1人。2人。3人。普通に無視される。また声をかける。また無視される。
それを20人くらいやった頃、ようやく1人が立ち止まりました。先輩が僕のところに戻ってきて言いました。
「ほら。俺だってこんなもんだから。数やればいいんだよ」
背中を叩かれました。それで、ようやく行きました。何を言えばいいのかなんて分かりません。出てきたのは、
「すみません、タイプです!」
それだけでした。
初めて無視されなかったときの方が焦った
当然ですが、その後もめちゃくちゃ無視されました。ただ、不思議と途中からそこまで嫌じゃなくなりました。先輩から「無視されても、他の女の子が見てるから最後はちゃんと『ありがとう』って言って終われ」と教えられていたからです。
なので僕の中では「無視された」というより、「話しかけさせていただきました。ありがとうございます」くらいの感覚になっていました。
そして、初めてちゃんと反応してくれた女性が現れます。そのときのことは、ほとんど覚えていません。なぜなら、無視されなかったことに驚きすぎたからです。
変な汗をかきながら、たぶん訳の分からないことを話していたと思います。結局、先輩が助けに来て、「こいつが本当にタイプだったらしいんで、LINE交換してあげてください」と言ってくれました。
人生で初めて、路上で声をかけた女性とLINEを交換しました。めちゃくちゃ嬉しかったです。ただ、その子とはその後、何もありませんでした。たぶんLINEでも緊張して、死ぬほど面白くなかったんだと思います。笑
アプリで初めて会った女性は、写真と全然違った
同じ頃、タップルやTinderも始めました。そして、ようやくアプリで女性と会えることになりました。かなり期待していました。
ところが待ち合わせ場所に来た女性を見て、「……写真と全然違うじゃん」と思いました。正直、失敗したと思いました。
でも、せっかく来た。だったら練習しようと気持ちを切り替えました。そこから僕は、その女性に普通に聞きました。
「どういう男がタイプなの?」
「アプリだと、どういうメッセージがいいの?」
「どういうプロフィールだったら会いたくなる?」
今思うと、これが結構大きかったです。恋愛について分からないなら、女性に聞けばいい。先輩にも聞けばいい。自分よりできる人に聞けばいい。僕はここから、分からないことを自分一人で考えるのを少しずつやめました。
半年くらい経って、女性の反応が変わった
最初は散々でした。クラブに行っても、何を話せばいいか分からず地蔵。パブリックスタンドに行っても、可愛い子を前にすると緊張して話せない。路上も、少し期間が空くだけで最初の1人目に声をかけるときは吃る。
「半年もやってるのに、俺ってこんなビビりなんだ」と恥ずかしくなることもありました。
それでも続けました。アプリを使う。人と会う。路上でも話す。失敗したら、次は少し変える。それを半年くらい続けた頃でした。
デートをしていると、女性の方から手を当ててきたり、肩を寄せてきたりする。店を出たあと「次は?」と言われる。それまで「女性にどう思われているんだろう」と常にビクビクしていた僕でも、「あ、これは好かれてるんだ」と分かりました。
あの感覚は今でも覚えています。自分でもできるんだ。そこから、恋愛が少しずつ怖いものではなくなりました。
一番変わったのは「会話に正解がある」と分かったこと
24歳くらいの頃が、一番モテていたと思います。アプリも使う。Instagramでも声をかける。路上でも声をかける。毎週1〜2人くらい、新しい女性と会っていました。
でも、19歳の頃と比べて、僕自身が別人のように面白くなったわけではありません。むしろ逆でした。ほぼロボットみたいに、同じことをやっていました。
何を聞くか。どう返すか。どこで好意を伝えるか。どういう流れで次に行くか。うまくいったものを覚えて、次の人にも使う。反応が悪ければ、少し変える。また使う。その繰り返しです。一度覚えたものは、何度でも使えます。
ここで僕は初めて、「恋愛って、才能だけでやるものじゃないんだ」と思いました。
たとえば「可愛いね」をやめただけでも変わった
路上で声をかけていた頃、いろいろな一言目を試しました。そこで面白いことがありました。
「すごい可愛いね」「モデルですか?」。これは、意外とスベりました。一方で、「すみません、めっちゃタイプです」。これは反応が良かった。
当時は理由まで分かりませんでした。でも、何度も試していくうちに、自分なりに分かってきました。
「可愛いね」は、相手を評価している。
「タイプです」は、自分の気持ちを伝えている。
似たような言葉なのに、受け取られ方が違う。こういう小さい発見を、10年間ずっと貯めていきました。
写真を変えたら、会える女性が変わった
アプリでは、写真がとにかく大事でした。最初は僕も適当でした。でも途中から自撮りをやめました。写真が上手い友達に頼む。いなければ、お金を払って撮ってもらう。服を整える。髪を整える。その状態で写真を撮る。
これだけでマッチ率が明らかに変わりました。
そして、面白いことに気づきました。同じ僕が、同じようなことを話しているのに、見た目を変えるだけで女性の反応が変わる。
恋愛に慣れてきたあと、今度は「会える女性のレベルが停滞したな」と感じる時期がありました。そこで外見をさらに変えてみました。特に効果を感じたのは、服と髪です。美容にもお金を使いました。肌治療をして、二重にして、ワキガの治療もしました。
個人的な体感でいうと、服・髪 > 肌 > 二重くらいで変化を感じました。ワキガ治療はやって良かったですが、「これで急にモテた」という感覚は正直そこまでありません。
だから美容整形をすすめたいわけではありません。それより先に、服と髪をちゃんとした方がいいと思っています。それだけでも、同じことを言ったときの相手の反応が変わる。それが僕には面白くて、見た目も試行錯誤するようになりました。
それでも、可愛すぎる子の前では緊張した
もちろん、急に無敵になったわけではありません。慣れてきたあとでも、めちゃくちゃ可愛い子を目の前にすると緊張することはありました。そして昔の癖が出る。
「可愛いね」「本当に可愛いね」……以上。相手のことを何も聞けていない。今振り返ると、めちゃくちゃ痛いです。
でも、これも結局は経験でした。「可愛い子だから特別なことをしなきゃ」と思えば思うほど、普段できていることができなくなる。それなら、変に頑張らない方がいい。いつも通り話せばいい。
この辺りから、僕の中で「頑張りすぎない」という考え方が少しずつできていきました。
Instagramで声をかけた女性と結婚した
その後、Instagramで声をかけた女性と付き合い、結婚しました。理由を聞かれると、ものすごくシンプルです。とびっきり可愛かったからです。
それまでの自分だったら、そもそも出会えていなかったと思います。女性と話せるようになって、Instagramでの出会い方を覚えて、自分の見た目も改善した。そういう積み重ねの先で出会った人でした。
結婚生活を経て、最終的には離婚しました。ただ、僕の中では結婚生活と「モテる・モテない」はまた別の話だと思っています。
そして離婚後、久しぶりに恋愛をする側に戻りました。少し不安はありました。「昔覚えたことって、今でも通用するのかな」。24歳の頃にやっていたことを、もう一度やってみました。
普通に通用しました。むしろ、そのとき改めて思いました。これは、覚えたらずっと残る技術なのかもしれない。
10年前、横浜駅で一言も声を出せなかった自分からすると、不思議な感覚でした。
逆に、10年間で意味がなかったこと
ここまで色々やってきましたが、意味がなかったこともあります。その代表が、恋愛系の動画や記事を見て、満足することです。
僕もやっていました。動画を見る。記事を読む。「なるほど」と思う。そして何もしない。これが一番変わりませんでした。
知識が悪いわけではありません。使わない知識が意味ないんです。僕自身、本当に変わったのは、横浜駅で震えながら最初の一言を言ったあとでした。
上手くなくていい。むしろ最初から上手いわけがない。分かるレベルのことを1個やってみる。それで失敗したら、また聞く。直してもう一度やる。結局、これの繰り返しでした。
そして、一人で考えすぎないこと
もうひとつ、かなり大事だと思っています。分からないなら、人に聞く。
僕は最初から先輩に教えてもらいました。初めてアプリで会った女性にも、アプリについて聞きました。分からないことを一人で考えても、自分の頭の中に答えがなければ出てきません。
今になって思えば、僕は最初から恋愛を「勉強するもの」として見ていたのかもしれません。
最初からモテようとしなくていい
19歳の僕は、モテる男は生まれつきモテるんだと思っていました。顔がいい。話が面白い。女慣れしている。自信がある。自分にはないものを最初から持っている人たちだと思っていました。
でも10年近くやってきた今は、考えが違います。やれば変わる部分は、思っていたよりずっと多い。少なくとも僕はそうでした。
女性と何を話せばいいか分からない。可愛い子を見ると緊張する。アプリで全然会えない。自分に自信がない。この辺りは、僕自身が全部通ってきました。そして全部、後から変わりました。
だから、10年やって一番伝えたいのはこれです。
最初からモテようとしなくていい。
それより、自分のレベルを上げる方が早い。
服を変える。髪を変える。写真を変える。体を作る。女性と話す回数を増やす。分からなければ聞く。失敗したら、次に少し変える。
モテようとすると、相手の反応ばかり気になります。返信が来ない。脈がない。振られた。そのたびに一喜一憂する。でも、自分のレベルを上げることなら、全部自分でコントロールできます。
そして不思議なことに、そっちに集中していた方が、結果的に女性からの反応も良くなりました。
もし19歳の自分に会えるなら
横浜駅で30分間動けずに、変な汗をかきながら立っている19歳の自分。今の僕が隣に行けるなら、たぶんこう言います。
「分かんないなら、勉強しろ。」
恋愛だけ、なぜかみんな才能でなんとかしようとします。仕事なら勉強する。スポーツなら練習する。筋トレなら正しいやり方を調べる。なのに恋愛になると、「俺はモテないから」で終わらせてしまう。僕も昔はそう思っていました。
でも、女性との話し方も、見た目の作り方も、アプリの写真も、メッセージも、デートも。少なくとも僕がこの10年で身につけたものは、ほとんど後から覚えたことです。
だから、今モテていないことは、そこまで重要じゃないと思っています。今の自分が現在地なだけです。
僕も最初は、女の子に一言「タイプです」と言うだけで喉が閉まりました。そこからでも、変わりました。
この先について
ここまでが、僕の10年分の要約です。ただ、この記事に全部書くと長くなりすぎるので、具体的なやり方は場面ごとに分けて書いていきます。全部読む必要はありません。今の自分に必要なところだけ使ってください。
- 男磨き編 ─ 服装、髪型、髭、体作り、写真の撮り方
- アプリ編 ─ プロフィール、1通目、会うまで
- 路上編 ─ 声のかけ方から連絡先まで
- Instagram編 ─ 写真、リアクション、DM
- 相席屋編 ─ 席についてから
- 会ってから編 ─ 店選び、当日、会計、2回目
公開したものから順番にリンクしていきます。
僕が書くのは、「こうすれば100%モテる」みたいな話ではありません。僕自身が10年間やってみて、これは効いた。これは意味がなかった。これはもっと早く知りたかった。と思ったことだけです。
19歳の頃の僕みたいに、「可愛い子と話したいけど、何をすればいいのか分からない」という人にとって、少しでも近道になれば嬉しいです。
そして一番最初にやることは、意外とシンプルです。分からないことを一つ勉強して、一つ実際にやってみる。僕の場合、その最初の一歩は横浜駅でした。
