「自分の強みって、
結局なんなんだろう」
そう思って、
自己分析の本を読んだり、
診断テストを受けたり、
ノートに自分の過去を
書き出したり。
かなり真剣に
自分と向き合っているのに、
なぜかやればやるほど、
「余計に分からなくなった」
ということはありませんか?
昨日受けた診断では、
「人を支えることが
向いています」
と言われた。
別の診断をやったら、
「あなたは
リーダータイプです」
と出た。
SNSでは、
「好きなことを
仕事にしよう」
と言っている人もいれば、
「好きより得意を選べ」
と言う人もいる。
そのたびに、
「あ、こっちが正解なのかな」
「いや、やっぱり違うかも」
と考え直してしまう。
気づけば、
自分を知るために始めた
自己分析によって、
前よりも自分が
分からなくなっている。
そんな状態です。
でも、
自己分析で迷子になる人は、
自己理解が
足りないわけではありません。
むしろ逆です。
一生懸命に自分を
理解しようとしすぎて、
情報が増えすぎていることの
ほうが多いんです。
自己分析には、
ちゃんと「終わり」があります。
そして、
自己分析の目的は、
自分を100%正確に
説明できるようになることでも、
「本当の自分」を
発見することでもありません。
もっとシンプルです。
自分に合わない選択肢を減らして、次の行動を決められるようになること。

これができれば、
自己分析は十分なんです。
今回は、
なぜ真面目に自己分析する人ほど
迷子になってしまうのか。
その原因を
3つに分解していきます。
自己分析をするほど迷う人には、共通する3つの原因がある
まず知っておいてほしいのは、
自己分析そのものが
悪いわけではないということです。
問題なのは、
自己分析をするときの
「見方」です。
自己分析迷子になっている人を見ると、
大きく3つのところで
詰まっています。
原因1|「自分を表す答え」を集めすぎている
自己分析を始めると、
とにかく情報を
集めたくなります。
性格診断。
適職診断。
強み診断。
自己分析本。
キャリア本。
他人から見た自分。
どれも役立つものです。
ただ、
増やせば増やすほど
良いわけではありません。
たとえば、
あなたについて書かれた説明書が、
手元に20冊あるとします。
Aの説明書には、
↪「慎重に考えてから動くタイプ」
と書いてある。
Bには、
↪「直感的に動けるタイプ」
と書いてある。
Cには、
↪「人との関わりを大切にする」
Dには、
↪「一人で集中できる環境が向いている」
と書いてある。
すると当然、
「結局どっちなの?」
となります。
でも、
人間はそもそも、
一言で説明できるほど
単純ではありません。
仕事では慎重なのに、
趣味では思い切りがいい人もいます。
大人数の飲み会は疲れるけれど、
好きな相手と1対1で話すのは
大好きな人もいます。
状況によって、
出てくる自分は変わります。
それなのに、
「私という人間を一言で説明できる答え」
を探し始めると、
いつまで経っても
答えが決まりません。
また新しい診断を受ける。
また新しい本を読む。
その瞬間は、
「なるほど」
と思う。
でも数日後には、
また分からなくなる。
自己分析が、
前に進むための手段ではなく、
答えを集め続ける趣味
になってしまうんです。
ここで必要なのは、
新しい診断ではありません。
情報を増やすことでもありません。
一度、
集めるのをやめることです。

原因2|どこかに「本当の自分」がいると思っている
自己分析迷子になりやすい人ほど、
心のどこかで、
「まだ見つけていない
本当の自分がいる」
と思っています。
だから、
「これが向いているのかな」
と思っても、
すぐ不安になります。
「でも、本当にこれでいいのかな」
「もっと自分に合う仕事があるんじゃないか」
「本当の才能は別にあるかもしれない」
そうやって、
一度出した答えを
何度も疑います。
これはかなり苦しいです。
なぜなら、
100%間違いのない答えが出るまで、
何も決められないから。
でも実際には、
自分のことを完全に理解してから、
人生を選ぶ必要はありません。
むしろ、
順番は逆です。
少し分かったら、
少し試す。
やってみて、
「あ、これは意外と
ラクだな」
と気づく。
逆に、
「思ったより
消耗するな」
と分かる。
その経験によって、
さらに自分が分かってきます。
つまり、
自己理解→行動
だけではありません。
行動→自己理解
もあるんです。
ここを忘れると、
永遠に机の上で
自分を探し続けることになります。
転職について
3か月考えているのに、
求人を1件も見ていない。
副業について
半年調べているのに、
まだ一つも試していない。
発信に向いているか
悩んでいるのに、
投稿したことは
ほとんどない。
これでは、
材料が増えません。
頭の中だけで考え続けても、
分からないことはあります。
自分という人間は、
考えるだけで完成する
パズルではありません。
動いたときに初めて
見える部分もあるんです。
原因3|自己理解で止まり、行動まで変換できていない

これが、
一番大きい原因かもしれません。
自己分析をすると、
こんな言葉が出てきます。
「私は共感力があります」
「クリエイティブです」
「コツコツ継続できます」
「人をサポートするのが得意です」
「自由を大切にするタイプです」
ここまではいいんです。
問題は、
そのあと。
「じゃあ、何をするの?」
というところです。
たとえば、
「人をサポートするのが
得意」
と分かったとします。
では、
前に出る仕事を減らすのか。
個人プレー中心の仕事より、
誰かを支える仕事を選ぶのか。
自分の商品を作るなら、
完全放置型の商品より、
伴走型のサービスを
検討するのか。
ここまで落とし込めて、
ようやく自己分析が
現実につながります。
ところが多くの場合、
「私はサポートタイプなんだ。
なるほど」
で終わります。
これだと、
現実は何も変わりません。
自己分析をして、
自分について詳しくなった。
でも、
昨日と同じ仕事をして、
昨日と同じ選択をして、
昨日と同じやり方で頑張っている。
これでは、
どれだけ自己理解が深まっても、
生活は変わらないんです。
自己分析の価値は、
自分について詳しく
説明できることではありません。
選択が変わること。
ここにあります。
自己分析は「自分を知る作業」ではなく「選択肢を減らす作業」

ここまで読んで、
「じゃあ、何を基準に
自分を見ればいいの?」
と思ったかもしれません。
難しく考えなくて大丈夫です。
自己分析をするときは、
全部の自分を
理解しようとしなくていいんです。
見るポイントを絞ります。
私がおすすめしたいのは、
自己分析を、
「私は何者なのか?」
を決めるためではなく、
「私は何を選ばないのか?」を決めるために使うこと。
この視点です。
「当たっているか」より、繰り返し起きている事実を見る
診断結果を見ると、
つい、
「当たってる!」
「ここは違う」
と判断したくなります。
でも、
それだけで終わらせると
もったいないです。
見るべきなのは、
あなたの人生で、
何度も繰り返していること。
たとえば、
学生時代から今まで、
なぜか毎回、
相談役になっている。
何かをゼロから考えるより、
誰かが作ったものを
改善するほうが得意。
締め切りがあると動けるけれど、
自由すぎると止まる。
大人数では話せないのに、
1対1になると
急に話せる。
頼まれていないのに、
つい資料を
整理してしまう。
こういうものです。
ここには、
かなり強いヒントがあります。
なぜなら、
一度だけではなく、
環境が変わっても
繰り返しているからです。
「理想の自分」ではなく、
実際に何度も起きてきた自分。
ここを見ると、
自己分析は一気に
現実的になります。
強みは「好きなこと」より「自然にできてしまうこと」から探す
強みを探すとき、
「好きなことは何ですか?」
と聞かれることがあります。
もちろん、
好きは大切です。
ただ、
好きなことと、
強みが一致するとは限りません。
むしろ強みは、
自分にとって普通すぎて、
気づきにくいことがあります。
文章を整理するのが普通。
人の話を聞くのが普通。
初対面でも話せるのが普通。
数字を見るのが苦じゃない。
細かい違和感にすぐ気づく。
人が困っていると、
自然に解決策を
考えてしまう。
本人にとっては、
「こんなの誰でも
できるでしょ」
という感覚です。
でも、
他の人にとっては
普通ではありません。
ここが面白いところ。
強みは、
「私はこれが得意です!」
と胸を張って言えるものだけでは
ないんです。
むしろ、
頑張っている感覚が薄いのに、なぜか人よりできてしまうこと
の中に隠れていることがあります。
だから、
「何が好きなんだろう」
だけではなく、
「何なら比較的エネルギーを
使わずにできるだろう」
という視点も
持ってみてください。
分析結果は必ず「やる・やらない」に変換する
そして最後。
ここが一番重要です。
自己分析で何か一つ分かったら、
必ず行動に変換します。
たとえば、
「私は一人で深く考える
時間が必要」
と分かったなら、
予定を詰め込みすぎない。
毎日誰かと交流しなければいけない
働き方を、
本当に選ぶ必要があるのか
見直す。
「人と話しながら考えるほうが
得意」
と分かったなら、
全部を一人で抱え込まず、
相談する時間を先に
予定に入れる。
「新しいアイデアを考えるのが
得意」
と分かったなら、
単純作業だけで一日が終わる環境を、
少しずつ減らしてみる。
これだけで、
自己分析は、
ただの知識から、
人生の判断材料に変わります。
おすすめは、
分析結果を見るたびに、
この2つを書くことです。
これから増やすこと。
これから減らすこと。
これだけ。
自己分析ノートを
何十ページも作る必要はありません。
新しい自分を発見するたびに、
人生に足し算する必要もありません。
むしろ、
自己分析迷子の人に必要なのは、
引き算です。
もう自分探しを続けなくていい

ここまでの話を、
一度まとめます。
自己分析で迷子になる原因は、
自分のことを
知らないからではありません。
答えを集めすぎている。
「本当の自分」という
完璧な正解を探している。
そして、
分かったことを
行動に変換できていない。
この3つです。
つまり、
自己分析から抜け出すために
必要なのは、
さらに深く考えることでは
ありません。
小さく決めて、
小さく試すことです。
7日間だけ、小さく試して答え合わせする
もし今、
「自分には何が向いているのか
分からない」
と思っているなら、
人生を決める必要はありません。
7日間だけ、
試してみてください。
文章を書くのが
向いていると思うなら、
7日間だけ書いてみる。
人と話す仕事が気になるなら、
誰かの相談に乗ってみる。
教えることが
得意かもしれないなら、
自分が知っていることを
一つ説明してみる。
裏方が合っていそうなら、
誰かの作業を
サポートしてみる。
そのとき見るのは、
「成功したか、失敗したか」
だけではありません。
こんなことを見ます。
やっているとき、
必要以上に
苦しくなかったか。
終わったあと、
全部のエネルギーを
持っていかれなかったか。
もう一度やってもいいと
思えたか。
周りから何か
反応があったか。
思ったより自然にできた部分は
なかったか。
これが、
次の自己分析になります。
頭の中で考えた自分ではなく、
実際に動いた自分から
得られる情報。
かなり信頼できます。
合わない努力を捨てることも立派な前進

自己分析をしていると、
つい、
「自分の強みを見つけて、
何か新しいことを始めなきゃ」
と思います。
でも、
必ずしも新しいことを
増やす必要はありません。
むしろ、
自分に合わないものを
一つ減らすだけで、
急にラクになることがあります。
・毎日発信しなければいけない。
・人前に出なければいけない。
・誰とでも仲良くしなければいけない。
・一人で全部できなければいけない。
・苦手を克服しなければいけない。
そうやって、
いつの間にか背負ってきた
「こうしなければ」
を一つ手放す。
それだけでも、
使えるエネルギーは変わります。
自分を知るというのは、
何でもできる人に
なることではありません。
自分が力を出しやすい場所と、
消耗しやすい場所を知ること。
そして、
できるだけ前者を
増やしていくことです。
だから、
自己分析の結果、
「これは私には合わなそう」
と分かったなら、
それも大きな収穫です。
やらないことが決まれば、
迷う選択肢が一つ減ります。
その分、
自分に合う可能性のある場所へ、
時間とエネルギーを使えます。
「自分を知る」で終わらず、仕事と収入までつなげたい人へ
ここまで読んで、
自己分析で迷子になる理由が、
少し見えてきたでしょうか。
自己分析は、
自分を説明する言葉を
増やすためにやるものではありません。
自分に合う選択をしやすくするためにやるものです。
ここが分かるだけでも、
診断結果に振り回されることは、
かなり減るはずです。
ただ、
実際に進もうとすると、
次の疑問が出てきます。
「自分の特性は、
具体的にどう整理すればいい?」
「強みが分かったとして、
どんな仕事に使えばいい?」
「自分らしさを、
どうやって収入につなげればいい?」
このあたりまで考え始めると、
自己分析だけではなく、
仕事や商品の作り方、
発信方法まで含めて、
一つの流れにしていく
必要があります。
そこで、
自分の特性を整理して、
強みを仕事や収入につなげるところまで
進みたい方向けに、
別の記事をまとめています。
『数秘別|あなたの強みを収入に変える設計書』
です。
数秘を、
「当たってる、面白い」
で終わる診断としてではなく、
自分の行動を整理するための
材料として使いながら、
強み、仕事、商品、発信まで
つなげていく内容です。

何冊も自己分析本を読むことが
悪いわけではありません。
診断を受けることが
悪いわけでもありません。
ただ、
もし今のあなたが、
「もう十分、
自分について考えてきた」
と思っているなら、
そろそろ、
探すフェーズを
終えてもいいのかもしれません。
完璧に自分を理解してから、
動く必要はありません。
一つ分かったら、
一つ選ぶ。
一つ選んだら、
少し試す。
違ったら、
修正する。
それで十分です。
あなたに必要なのは、
「本当の自分」という
最後の答えではなく、
今日の自分が、
昨日より少し
選びやすくなること。
自己分析は、
あなたを迷わせるためのものでは
ありません。
迷う選択肢を、
一つずつ減らしていくためのものです。
もう、
自分探しを延々と
続けなくても大丈夫です。
分かったことを、
次の一歩に使っていきましょう。
