--------------------------------------------------------------------------------------
俺の「独白」は、誰かにとっては辛辣で謎に満ちたものだろう。
”ツインレイ”という概念が、欲望の底に呑まれた時、グロテスクなものになる。
未熟な俺は、離れた後もただ”君”を守りたかった。
<”938”>
--------------------------------------------------------------------------------------
SNSを含め他サイト他記事の著者・特定の個人団体及び宗教とは一切関係ありません。
経験した恋愛観を基に、個人に影響しないよう独自の表現手法で製作されたものです。
※著作権法により記事の複製・無断引用・転用を禁じます。
購読前に以下を御確認ください↓。
◇Article Creation Policy_2022/5/14 | Tips
砂浜に滅茶滅茶にタイヤの痕を残して、君のことを振り切ろうとした。
収まりの効かない自分の心が、はっきりと見えた。
いまの俺たちの間には長い距離が立ちはだかっているが、君の感情だけは間近に伝わってくる。
どうにもならない気分で窓を開けたら、真夜中に浮く星が、”君”に見えた。
あくまでも俺の性質の場合、もしも君の連絡先をわかっているのなら、シグナルではなく、君が望めば必ず直接連絡する(望んでいないとわかれば、しない)。それが莫迦な俺が取りうる行動だろう。俺のような類の男は、好きだからと毎日隠れて涙を流すほど思慮深くないし、考える暇もなく行動してしまう。だからこそ、お互いの連絡先を知らずに分離させられた。魂が惹かれあえば、爆発的に膨らむ気持ちを抑えようがないし、一方通行じゃないかどうかは、猛烈な速度で確認済みだからだ。
俺がどうして辛辣ともいえることを、わざわざここに書くのか、その理由は、読んでいる人を守りたいからだ。嘘ではなく、誰の心の中にも愛というものに似た<欲望>が存在するからだ。頻繁に読まれているFABLE版の『白雪姫は白の車体の上で眠るーSpring Snowー』でも暗に記しているけれど、欲望の闇に沈んだとき、そこに罠が存在する。それは自分の中にある罠だ。俺自身が呑まれかけたからはっきりと分かる。そのグロテスクな罠とは、一体何なのか?
記事の中にも書いているが、それを相手の中に見つけてしまうと『魂の対』はどういうわけか遠ざかっていく。その謎に呑まれ、氷の棺のなかで長い時間眠らされてしまう前に、この事を伝えられればいいと思った。また、読みたくないと考える人のことも考慮し、記事の深部へは鍵を掛けている。
”君”がそばに居た日々。ーー潮騒がやけに青くて透明な季節<Blue Season>には、白い花が、海に舞っていた。あの季節に俺は、君の姿を毎日見つめていた。そして毎日視界に入るたびに、君が欲しくなっていった。君に別の男が近寄るたびに嫉妬し、本気で怒り狂った。それは歯止めが効かず、収まりの付かない俺自身の本当の姿だった。『人は毎日見ているものが欲しくなる』と誰かが著していたが、だからこそ俺たちは簡単には逢えなくなったんだろう。それしか、お互いが生きる方法がなかったからだ。
かつての俺は、相手に執着するほどの恋愛を経験した事がなかった。感情のコントロールができないという事も初めてだった。つまり穏やかな普通の恋愛しか知らなかったから、初めての感情に揺さぶられて無我夢中で手に入れようとした。恥をかくこともいとわず、それまでの価値観通りに突っ走って、君を呑み込むほどに求めた。周囲の奴等に本気で心配されても、君が心から好きな事を明示した。そしてぶちまければ、「愛しあっているから、思う通りに君を自分のものにしていい」、と本心では思っていた。
けれど君の感情をつぶさに観察すれば、どうやら『魂の対』との成就にはそれほど執着していないことに気づいた。ある日、「まだ好きだけど、あなたは私以外の人と仕合せに」ーーと、君は伝えてきたからだ。不思議なことに、そのタイミングで遠い場所での仕事を打診された。俺は君の性質を冷静に思案し、結果、君から物理的に遠ざかる事を決めた。君はすでに精神的に自立していて、"君"の世界がある。それは確固としたものだ。だから自分の感情だけで君を惑わせ、迷惑を掛けるような事はしたくなかった。仕事においても新しい場所に携わる必要性が生じてきた。そんな経緯で俺はいま、異文化の世界の中にいる。
それでも記憶は消えない。あの日々俺たちは同じ想いを抱き、