AIに毎回同じ説明をしなくていい仕組みをつくる|カスタム指示で時短する具体的な手順

西脇達也|2店舗経営|AI活用集客

西脇達也|2店舗経営|AI活用集客

AIに、同じことを何度も説明していませんか

新しいチャットを開くたびに、「僕は店舗を経営していて」「ですます調で」「お客様向けに」といった前置きを、また一から書いていませんか。せっかく便利なAIチャットも、毎回同じ自己紹介から始めていては、時短どころか二度手間になってしまいます。本題に入る前の説明だけで数十秒、積み重ねると1日で結構な時間を使っている、という方は多いと思います。

なぜ「同じ説明」を繰り返すことになるのか

AIチャットは、基本的に会話ごとに記憶がリセットされる仕組みです。新しいチャットを開くと、AIにとってはあなたと「初めまして」の状態になります。だから毎回、自分の立場やトーン、避けたい言い回しを書き直す必要が出てきます。

ただ、主要なAIツールには「最初から背景情報を渡しておける設定」が用意されています。ChatGPTの『カスタム指示』欄や、Claudeの『プロジェクトの指示』欄がそれにあたります。ここに自分のプロフィールを一度書いておけば、以降は本題だけ書いて送るだけで、狙った文体・立場に近い返答が返ってくるようになります。

僕も最初はこの機能の存在を知らず、毎回「2店舗を経営していて、ですます調で、お客様にも読んでもらう前提で」と入力していました。設定してからは、本題だけ書けば済むようになり、入力の手間がかなり減った実感があります。

具体的な方法・型(3ステップ)

  1. 自分の「AI用プロフィール」を紙やメモに書き出す(職業・立場/よく頼む仕事の種類/文体・トーン/避けたい表現/想定読み手の5項目)
  2. 書き出した内容を、カスタム指示欄にそのまま貼れる自然な文章に変換する(後述のプロンプトを使うと早い)
  3. 変換した文章を各AIツールの設定画面に貼り付ける(ChatGPTは設定→パーソナライズ→カスタム指示、Claudeはプロジェクト作成時の指示欄)

ポイントは、5項目をあらかじめ紙に書き出しておくことです。頭の中だけで考えると「丁寧に」くらいの曖昧な言葉で終わってしまい、AIに正しく伝わりません。具体的な仕事内容や読み手を言葉にしておくことで、変換の精度が大きく上がります。

実際にやってみた例

ステップ2で使えるプロンプトはこちらです。空欄部分に自分の情報を埋めてAIに送るだけで、カスタム指示欄に貼れる文章が返ってきます。

あなたはAIアシスタントの初期設定を作るプロンプト設計者です。以下の情報をもとに、ChatGPTの「カスタム指示」欄にそのまま貼り付けられる文章を250〜350字程度で作ってください。

【私の情報】
- 職業/立場:(ここに記入)
- よく頼む仕事の種類:(ここに記入。例:メール返信、資料要約、SNS投稿文)
- 文体・トーン:(ここに記入。例:ですます調でやわらかく)
- 避けたいNG表現:(あれば記入)
- 想定読み手:(ここに記入。例:上司、お客様、フォロワー)

【出力条件】
- 一人称や口調の指定を明確に含める
- 「毎回説明しなくていいように」という前提を踏まえた指示文にする
- 箇条書きではなく自然な文章でまとめる

例えば「個人事業主で店舗を経営、よく頼む仕事はお客様への返信メールやSNS投稿文・月次の振り返りメモ、文体はですます調でやわらかく、避けたい表現は断定的な煽り言葉、想定読み手はお客様とスタッフ」という情報を渡すと、実際にこのような文章が返ってきました。

私は個人事業主として店舗を経営しており、お客様への返信メールやSNS投稿文、月次の振り返りメモの作成をよくお願いします。返信や文章を作る際は「わたし」を一人称とし、ですます調でやわらかく丁寧な言葉遣いを基本にしてください。想定する読み手はお客様やスタッフなので、堅すぎず親しみやすい雰囲気を大切にしつつ、失礼のない表現を選んでください。また断定的で煽るような言葉は使わないでください。毎回同じ説明をしなくても伝わるよう、この方針を基本ルールとして常に踏まえたうえで回答を作成してください。実際にAIが出力した文章(一部)

これをそのままカスタム指示欄に貼り付けておけば、次の日から新しいチャットでも「メール返信を作って」と本題だけ送るだけで、トーンや読み手を踏まえた返答が返ってくるようになります。

コツ

  • 詰め込みすぎない。250〜350字程度に絞ったほうが、AIが指示を読み落とさず安定して守ってくれます
  • 仕事内容や状況が変わったら、3か月に一度くらいのペースで見直す
  • ツールによって設定欄の名前や文字数上限が違うので、貼り付けたあとに一度テスト送信して様子を見る

よくある失敗

  • 「丁寧に」「わかりやすく」など抽象的な言葉だけで済ませてしまい、結局思った通りの文体にならない
  • 一度設定して満足し、仕事内容が変わったあとも古い指示のまま放置してしまう
  • あれもこれもと項目を盛り込みすぎて、逆にAIがどの指示を優先すべきか迷ってしまう

まとめ

時短というと「うまいプロンプトの書き方」ばかりに目が向きがちですが、実は「説明そのものを省く設計」も同じくらい効果があります。カスタム指示は一度作ってしまえば、その後のやり取りすべてが少し軽くなる、地味だけど効く仕組みです。まずは自分の5項目を紙に書き出すところから、今日試してみてください。

普段はThreadsやInstagram(@tatsuya.nishiwaki_)でも、こうしたAI活用の小さな工夫を発信しています。よければのぞいてみてください。


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