AIにアプリを作ってもらおうとするとき多くの人はこう考えます。
「在庫管理アプリを作りたい」
「日報アプリを作りたい」
「タスク管理アプリを作りたい」
「顧客管理アプリを作りたい」
もちろん間違いではありません。
でも最初の一歩としては重すぎます。
たとえばAIにこう頼んだとします。
「在庫管理アプリを作ってください」
するとそれっぽい画面は出ます。
商品名。
在庫数。
登録ボタン。
一覧表。
検索欄。
ぱっと見はちゃんとアプリです。
でもすぐに別の疑問が出てきます。
誰が登録するのか。
誰が編集できるのか。
削除していいのか。
履歴は残すのか。
間違えたときに戻せるのか。
部署内で共有するのか。
ログインは必要なのか。
スマホでも使うのか。
CSVで出すのか。
月末に集計するのか。
急に話が大きくなります。
そしてこう思います。
「これはちょっと無理かも」
でもここで止まるのは自然です。
アプリ名から考えるとどうしても大きくなります。
在庫管理。
日報管理。
顧客管理。
こういう名前にはいろいろな機能がくっついてきます。
だから最初から「管理アプリ」を作ろうとしなくていいです。
もっと小さく切ります。
たとえば在庫管理アプリではなく、
「在庫表の中で前月から変わった行だけ見たい」
日報アプリではなく、
「毎日コピペしている定型部分を入力欄から作りたい」
タスク管理アプリではなく、
「期限が近いものだけ一覧で見たい」
顧客管理アプリではなく、
「今月対応した会社だけ抜き出したい」
このくらいまで小さくします。
すると急に現実的になります。
大きなアプリ名ではなくひとつの面倒な作業になります。
ここで大事なのが仕事の愚痴です。
「この確認毎月めんどくさい」
「この比較見落としそうで怖い」
「この転記毎回同じことをしている」
「この一覧必要なものを探すだけで疲れる」
こういう愚痴をまず出します。
そしてそれを3つに分けます。
入力。
処理。
出力。
たとえば、
「毎月2つのExcelを見比べるのが面倒」
という愚痴があるとします。
これを分けるとこうなります。
入力は変更前のExcelと変更後のExcel。
処理は同じセル番地の値を比べること。
出力は違っているセルの一覧。
これだけでかなりアプリに近づきます。
まだコードは書いていません。
まだAIにも投げていません。
でもただの愚痴だったものが少し構造になりました。
「めんどくさい」で止まっていた作業に入力が見える。
処理が見える。
出力が見える。
するとこう思えるようになります。
「これ、小さく作れるかもしれない」
ここが大きな変化です。
AIで業務アプリを作るときに最初から完成形を考える必要はありません。
むしろ最初から完成形を考えると止まります。
まずは仕事の中にある小さな愚痴をひとつ選ぶ。
それを入力・処理・出力に分ける。
この順番です。
たとえばあなたの仕事にもあるはずです。
毎月見比べているもの。
毎週確認しているもの。
毎日転記しているもの。
いつも目で探しているもの。
「人間が見れば分かるけど毎回やるのはつらい」
そういう作業です。
それはいきなり大きな業務システムにしなくていいです。
小さなアプリの種として見ればいいです。
AIに頼む前にまずはこう書いてみてください。
「私は______の作業を______できる小さなアプリにしたい」
たとえば、
「私は毎月のExcel比較作業を差分一覧で確認できる小さなアプリにしたい」
この1文ができればかなり進んでいます。
なぜならもう「在庫管理アプリを作りたい」という大きな話ではなくなっているからです。
自分の仕事の中にあるひとつの面倒な作業になっています。
AIに頼むのはそのあとでいいです。
まずはアプリ名ではなく愚痴を見る。
愚痴を入力・処理・出力に分ける。
ここからTodoリストの次が始まります。
次の記事では会社員がAIで業務アプリを作るときに必ずぶつかる、
「会社のデータを外部AIに渡せない問題」
について書きます。
ここを無視すると危ないです。
でもここで止まる必要もありません。
次にやること
大きなアプリ名から考えるとどうしても話が重くなります。
だから最初は「毎月2つのExcelを見比べる」のような小さな作業から始めるのが現実的です。
その入口としてExcel比較ミニアプリの無料デモを作りました。
2つの表を比べて変わったセルに色を付けるだけの小さなアプリです。
本物の会社ファイルではなくサンプルデータで試せます。
まずは大きな業務システムではなく小さな面倒がアプリになる感覚を触ってみてください。
無料デモはこちらです。

