市内の大型ビジョンに、一般市民のプライベート映像が突如流れる。「偽善者どもに制裁を」──そう書かれた文字と共に、動画は犯罪の告白・不倫・暴力などが映された衝撃映像だった。南原めぐみたちは即座に調査を開始。
第1章:不可解な公開処刑
午後二時、新宿・アルタ前。
日差しの強い夏の午後。観光客やサラリーマンが行き交う雑踏の中、突然、上空にある大型ビジョンの映像が切り替わった。
――ザザッ、ザザッ。
ノイズが走る。広告映像が中断され、次の瞬間、街頭ビジョンに映ったのは――どこかのリビングの隠し撮り映像だった。
「……なにこれ?」
ざわつく通行人たちの視線の先に映し出されたのは、明らかに私生活を盗撮したと思われる、ある女性の姿。男と抱き合い、何かを渡している。

その横に浮かぶ、文字。
【TARGET:中村玲子/教育委員会職員】 【罪状:賄賂受領】
「うそだろ……」「あの人、ニュースに出てたぞ……」
群衆が騒然とする中、その映像が次々に切り替わる。
自宅で暴力を振るう男。 万引きする女子高生。 役所内で不正をする職員――
最後に画面中央に表示された一文が、全員の背筋を凍らせた。
「私は“JUDGE”。この腐敗した世界に、本当の正義を下す」
その瞬間、映像がブラックアウトした。
だが、その恐怖はすでに街に種を撒いたのだった。
* * *
――東京都警・特殊捜査班、通称「ミニスカ刑事チーム」本部。
「また市街地で無差別配信か。こいつ……完全にネットと監視カメラを掌握してやがる」
唸ったのは、チームリーダーの南原めぐみ(26)。 茶髪のショートに白のミニスカ制服、鍛え上げた太ももが眩しく露出している。彼女の戦闘スタイルは跳躍型&太もも締め技。捕まえた男の頭を文字通り「絞め落とす」ことで有名だ。


「3ヶ所で同時配信よ。しかも映像のソースがすべて市内の監視カメラ……完全に外部からハッキングされてる」
答えるのは、冷静沈着な安藤瞳(28)。黒髪のロングをポニーテールに結び、ミニスカ制服の裾から伸びる脚は細身ながら、しなやかで鋭い蹴りを得意とする。

「カメラのログ、ルート、送信元……全部の痕跡を消してある。完璧な仕事」
「そんなに簡単に侵入できるもんなの? 警察のセキュリティって」
目を丸くするのは元アイドル刑事、黒髪ロングの安原真美(28)。普段は明るく無邪気だが、戦闘になると豹変する二面性の持ち主。逆さ絞めや跳び挟み技の使い手で、容赦はない。

「人の弱点はシステムじゃないわ、“人”よ。たぶん、どこかに内通者がいる」
そう言ったのは中原綾(25)。最年少ながら天才的な情報解析力を持つが、格闘もプロ級。特にスピンを伴う空中ヘッドシザーズは、敵の首を捻り切るほどの威力を持つ。

「いずれにせよ、動くしかない。あたしたちにしかできない任務よ」
めぐみはゆっくりと脚を組み直す。その動きに合わせて、極太の太ももがスッと引き締まった。
誰もが無言で息を呑む。
その“挟まれた”男たちが、二度と立ち上がれなかったことを、彼女たちはよく知っている。
* * *
その日の夕方――都内のタワーマンション地下駐車場。
「奴らは……ここに来る」
情報提供者からの密告で、JUDGEの中継ポイントがこの地下で行われるという情報があった。 めぐみと真美が先行して潜入する。
「ドローン音、左奥から接近。あと6秒」
「こっちに気づいてる。真美、行くよ!」
――パシュンッ!!
突如、ドローンが天井から降下し、レーザー照準を向けてきた。
「っ!」
めぐみが一気に跳躍! 天井近くまで跳び上がり、空中で両足を大きく開いてドローンのレンズを挟み込む!




ガシッ!!
極太の太ももでドローンの“顔面”を挟み込み、ひねり落とす!
**バキバキッ!**という破壊音とともに、ドローンが墜落。
「こいつら、AI操作か。生身もいるはず……!」
その瞬間、奥のシャッターが開き、黒ずくめの男たちが数人飛び出してきた!
「うっわ、来た! めぐみ、右から二人!」
真美がステップでかわしつつ、後方宙返り。空中で一回転し、敵の顔に両足を絡ませながら頭部を捕らえる。
「挟み込み、決まりっ!」
ズガン!!


空中で男の頭を自分の股で挟み、身体を捻りながら床に叩きつけた。敵はそのまま意識を失う。
「こっちも一人、落としたわ!」
めぐみが横回転からの太もも挟み→ひねり締めで、もう一人を気絶させる。

「まるで訓練されてる……このレベル、素人じゃない」
残りの男たちが一斉に逃げ出す。
「……逃がすか!」
めぐみと真美は並走し、次々に飛び膝蹴りと脚挟み技で制圧していく。

あたりには、倒れた男たちの呻き声だけが響いていた。
* * *
その数分後、倒れた男たちのポケットから、USBメモリが発見される。 解析の結果、そこにはJUDGEによる予告データが――
【次の“裁き”は48時間後】
表示されたそのメッセージと共に、不気味な笑い声が流れた。
つづく →【第2章:“JUDGE”からの挑戦状】
第2章:“JUDGE”からの挑戦状
――翌日、午前8時。都庁前広場。
通勤ラッシュを迎えたビジネスマンたちの行き交う中、突如、巨大なデジタル掲示板に赤い警告マークが表示された。
【NEXT JUDGEMENT:NOW】
ザザ……という音声ノイズと共に、そこに現れたのは、真っ黒な仮面をつけた人物の映像。
「この世界に、真の正義を」
中性的な声。その人物は“JUDGE”と名乗る。
「腐敗の連鎖に加担した者たちには、相応の“裁き”が下される。今日の標的は、警察組織そのものだ」
その瞬間、映像が切り替わる。
警察署の内部カメラ映像。 しかも、それは――
「南原めぐみ刑事による違法取り調べ」 「安藤瞳刑事の個人通話記録」 「安原真美刑事の、プライベート盗撮」
……まさに、“ミニスカ刑事チーム”の内部記録だった。
街頭の人々が騒然とし始める中、デジタル掲示板には再び一文が浮かぶ。
【真実を暴かれて困るのは、誰だ?】
その言葉と共に、配信は途切れた。
* * *
――都警特殊捜査課・ブリーフィングルーム
空気は重かった。 チーム4人は言葉を失い、固まっていた。
「……まさか、内部データが盗られてるなんて……」
椅子に深く腰を沈めた真美が、拳を強く握り締めた。
「私の部屋の盗撮映像まで……ありえない、あれ鍵かけてたのに……!」
「盗聴器、隠しカメラ、署内ネット――全部やられてる。こいつは、完璧に“中から”侵入してるわ」
安藤瞳が冷静にモニターを指差す。セキュリティログには“正規アクセス”の記録しか残っていない。 つまり、本物の警察関係者のアクセスだ。
「内通者の可能性が、極めて高い。だが証拠がない」
綾が一人、マルチディスプレイにコードの羅列を表示しながら、解析を進めていた。
「私が発信源を追ってるけど……すぐにまた“奴”が動くわ」
「よし、ならこっちも動くわよ」
めぐみが立ち上がると同時に、ミニスカ制服の裾が揺れ、鍛え抜かれた太ももが露わになる。
「狙われたなら、逆にこちらが“見に行く”番よ」
* * *
その夜、警察署近くの雑居ビル屋上。
「こっちは安藤、配置完了。赤外線ドローン確認、2体。静かに降下する」
イヤホンから流れる冷静な声。瞳が闇の中、ロープを伝ってビルの外壁を降りていく。
一方、真美は隣接するビルの屋上で、全身を低く沈めて潜伏していた。
「来るよ……正面、3人」その言葉通り、非常階段を駆け上がってきたのは、黒ずくめのスーツに目出し帽の男たち。片手には小型のEMPデバイス。ドローン妨害と侵入用のツールだ。
「警察を盗撮して悦に入ってた変態ども、返り討ちにしてやるよ!」
真美は軽く助走をつけて――跳んだ。
ヒュンッ!!
空中で華麗な一回転、男の顔の正面へ落下。
「挟まれてろ」
バチィッ!!
極太の太ももが、男の頭部を左右から挟み込む!そのまま一回転しながら、床に顔面から叩きつける! 男の意識は一瞬で吹き飛んだ。

「次、来い!」