「もっと簡潔に」だけでは足りない|すぐ使える追加指示テンプレート
AIに質問すると、次のような回答が返ってくることがあります。
- 長すぎて読む気にならない
- 抽象的で仕事に使えない
- 同じ説明が繰り返される
- 専門用語が多くて分かりにくい
- 結局、何をすればよいのか分からない
このようなときに、
もっと分かりやすくしてください。
とだけ伝えても、少し言い換えられるだけで、十分に改善しないことがあります。
AIの回答を直すには、何を短くし、何を具体化し、誰に伝わる状態にするのかを指定することが重要です。
この記事では、回答を短く・具体的に・分かりやすくする追加指示を紹介します。
1.結論から書かせる
回答が長くなる原因の1つは、前置きが多いことです。
最初に結論を出すよう指定します。
コピペ用の指示
結論を最初に1〜2文で示し、その後に理由を説明してください。
さらに短くする場合
最初に結論を1文で書いてください。前置きは不要です。
使用例
修正前:
AIを業務に活用する際には、さまざまな点を考慮する必要があります。
修正後:
AI導入では、最初に対象業務と完成条件を決める必要があります。
最初に答えが分かるだけで、文章全体を読みやすくできます。
2.文字数や行数を指定する
「短くしてください」では、どの程度短くするかが分かりません。
文字数、文数、行数を指定します。
コピペ用の指示
200文字以内でまとめてください。
3行以内で説明してください。
結論・理由・具体例を、それぞれ1文で書いてください。
箇条書き5項目以内にしてください。
注意点
文字数を短くしすぎると、必要な情報まで削られることがあります。
短さを最優先する場合は、次のように伝えます。
具体例よりも、結論と行動手順を優先してください。
3.重複を削らせる
AIは、同じ内容を少し言い換えて繰り返すことがあります。
重複を削るよう明確に指示します。
コピペ用の指示
同じ意味の説明を1つにまとめ、重複している文を削除してください。
各見出しで同じ結論を繰り返さないでください。
内容を変えずに、全体を30%短くしてください。
編集用の指示
次の文章から、なくても意味が変わらない文を削除してください。
この指示は、記事、資料、メールの短縮に使えます。
4.抽象的な表現を具体化する
AIは、次のような抽象的な表現を使いがちです。
- 効率化できます
- 品質が向上します
- 適切に対応します
- さまざまな場面で使えます
- 効果が期待できます
これだけでは、実際の変化が分かりません。
コピペ用の指示
抽象的な表現を使わず、実際の業務場面に置き換えてください。
「誰が・何を・どのようにするのか」が分かる文章にしてください。
各項目に具体例を1つ入れてください。
「効率化」「改善」「活用」などの言葉を、具体的な行動や変化に言い換えてください。
使用例
修正前:
AIを使うと業務を効率化できます。
修正後:
AIにメールの下書きを作らせると、毎回ゼロから文章を考える時間を減らせます。
5.数字や条件を入れさせる
具体性を高めるには、数字や条件を入れる方法も有効です。
コピペ用の指示
可能な部分は、時間、件数、順番などの数字を使って説明してください。
手順を3ステップに分けてください。
初心者が今日から試せる作業を5つ出してください。
各案に、必要時間と完成条件を付けてください。
ただし、根拠のない数字を作らせないように注意します。
根拠がない効果や数字は作らないでください。
数字が確認できない場合は、手順数や項目数を指定するだけでも具体的になります。
6.対象者を指定する
分かりやすさは、読む人によって変わります。
誰に向けた説明かを指定しましょう。
コピペ用の指示
AIを初めて使う人にも分かる言葉で説明してください。
ITに詳しくない中小企業の経営者向けに説明してください。
新入社員が読んでも作業できるようにしてください。
専門知識がない人を前提にしてください。
「初心者向け」だけでなく、立場や状況まで伝えると精度が上がります。
改善例
ChatGPTを使ったことはあるものの、仕事での使い方が分からない人向けに説明してください。
7.専門用語を言い換えさせる
専門用語が多いと、正しい説明でも読みにくくなります。
コピペ用の指示
専門用語を使わず、日常的な言葉に置き換えてください。
専門用語を使う場合は、直後に一言で意味を説明してください。
中学生でも理解できる表現にしてください。
カタカナ語を減らしてください。
使用例
修正前:
ワークフローを最適化し、ボトルネックを特定します。
修正後:
作業の流れを見直し、仕事が止まっている場所を探します。
専門用語そのものが必要な場合は、削除せず簡単な説明を付けます。
8.1文を短くさせる
AIの文章は、1文の中に情報を詰め込みすぎることがあります。
コピペ用の指示
1文を50文字以内を目安にしてください。
1文では1つの内容だけを説明してください。
長い文は2つ以上に分けてください。
接続詞を減らし、短い文章で書いてください。
使用例
修正前:
AIを利用する際には、目的や対象者を明確にすることで、回答の方向性を整えやすくなり、修正回数の削減にもつながります。
修正後:
AIを使う前に、目的と対象者を決めます。回答のズレや修正回数を減らせます。
9.出力形式を指定する
文章が分かりにくい場合、内容ではなく形式が原因のこともあります。
コピペ用の指示
「結論|理由|具体例|次にすること」の順で整理してください。
表ではなく、短い箇条書きにしてください。
手順を番号付きで説明してください。
「やること」と「注意点」に分けてください。
重要な部分だけをチェックリストにしてください。
同じ内容でも、表、箇条書き、手順形式では読みやすさが変わります。
10.次にすることまで書かせる
説明を読んでも、次の行動が分からない回答があります。
コピペ用の指示
最後に、読者が今すぐ行うことを1つ示してください。
説明だけで終わらず、具体的な実行手順を付けてください。
優先順位が高い順に並べてください。
最初に取り組むべき項目を明記してください。
使用例
修正前:
AIを活用するには、目的を明確にすることが重要です。
修正後:
まず、AIに任せたい作業を1つ選びます。次に、その作業の目的と完成条件を書き出してください。
3つをまとめて改善する万能プロンプト
次の回答を、短く・具体的に・分かりやすく修正してください。
【短くする条件】・結論を最初に書く・前置きと重複を削る・全体を現在の70%程度にする
【具体的にする条件】・抽象的な言葉を実際の行動に置き換える・必要な箇所に具体例を入れる・根拠のない数字は作らない
【分かりやすくする条件】・AI初心者向けにする・専門用語を避ける・1文を短くする・最後に次の行動を示す
【重要条件】元の意味や事実は変えないでください。
【回答】〇〇
用途別の追加指示
メールを短くする
用件、必要事項、相手に求める行動だけを残し、300文字以内にしてください。丁寧さは維持し、長い挨拶は削除してください。
会議資料を分かりやすくする
経営者が3分で判断できるように、現状、問題、提案、費用、次の判断に分けてください。
SNS投稿を具体的にする
抽象論を避け、読者が今日試せる方法を3つ入れてください。1項目につき1つの行動だけを説明してください。
手順書を分かりやすくする
初めて担当する人向けに、準備、手順、完了条件、よくあるミスの順で整理してください。
AIの分析結果を短くする
重要な発見を3つに絞り、それぞれ「結果|原因候補|次に確認すること」で示してください。
うまく直らない指示
次の指示は、何を改善すべきか分かりにくいため、回答が安定しません。
- もっと良くして
- いい感じにして
- 分かりやすくして
- 具体的にして
- 短くして
- 自然にして
これらを使う場合は、基準を追加します。
改善例
もっと短くしてください。結論と行動手順を残し、200文字以内にしてください。
もっと具体的にしてください。各項目に実際の業務例を1つ付けてください。
もっと分かりやすくしてください。専門用語を避け、手順を3段階に分けてください。
回答を修正するときの順番
AIの回答が使いにくいときは、次の順番で直します。
- 結論を最初に移す
- 不要な前置きを削る
- 重複をまとめる
- 抽象表現を具体化する
- 専門用語を簡単にする
- 出力形式を整える
- 次の行動を追加する
一度にすべてを変更すると、元の意味まで変わることがあります。
問題のある部分を指定し、必要な箇所だけ修正しましょう。
まとめ
AIの回答を短く・具体的に・分かりやすくするには、次の指示が使えます。
- 結論を最初に書かせる
- 文字数や行数を指定する
- 重複を削らせる
- 抽象表現を具体化する
- 数字や条件を入れさせる
- 対象者を指定する
- 専門用語を言い換えさせる
- 1文を短くさせる
- 出力形式を指定する
- 次の行動まで書かせる
「もっと分かりやすく」と頼むだけでは、AIはどこを直せばよいか判断できません。
短さ、具体性、対象者、形式、行動まで指定すると、修正の精度が上がります。
AIの回答を改善するコツは、感想を伝えることではなく、完成条件を伝えることです。


