気分障害(Mood Disorders)(1600文字)

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
「落ち込むのは甘え」と言い張る人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
気分障害とは、感情の状態が長期間にわたり不安定になり、その結果として生活や人間関係に大きな支障をきたす精神的な障害の総称です
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感情の波
感情には「上がる」「下がる」といった自然な波があるが、気分障害ではその波が極端すぎたり、長く続きすぎたりする
多くの人は、強いストレスを感じたときや喪失体験をしたとき、一時的に落ち込んだり、何もやる気が起きなかったりする
これは正常な心理反応だが、数週間以上にわたり強い抑うつ状態が続く場合、それは「うつ病性障害」の可能性がある
また、逆に異常なほど気分が高揚し、自分を過大評価したり、活動的すぎて眠らなくなったりする場合、「躁病性障害」が疑われる
気分障害は、DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル)においても重要な診断カテゴリーとされ、主に「抑うつ症状が中心となるもの」と「躁状態と抑うつ状態が混在・循環するもの」に大別される
前者には大うつ病や持続性抑うつ障害(いわゆる気分の落ち込みが慢性的に続くタイプ)があり、後者には双極性障害(躁うつ病)やサイクロチミア(気分変動が比較的軽度で長期間続くタイプ)が含まれる
気分障害の主な症状と心理的背景
気分障害の代表的な症状には、以下のようなものがある
・持続的な悲しみや空虚感 ・興味や喜びの喪失 ・睡眠障害(不眠または過眠) ・食欲の変化(減退または過食) ・無価値感や罪悪感 ・集中力の低下、決断困難 ・自殺に関する思考や行動
特に大うつ病では、これらの症状が少なくとも2週間以上ほぼ毎日現れ、明確な社会的・職業的機能の障害を引き起こす
気分障害の原因は一つに限らず、生物学的要因(脳内の神経伝達物質の不均衡、遺伝的素因)、心理的要因(過去のトラウマ、認知の偏り)、社会的要因(孤立、職場や家庭内のストレス)など、複数の要素が複雑に絡み合っている
特殊な気分障害のかたち
一般的な気分障害の枠に収まらない「特殊なパターン」も存在する
たとえば、「季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder)」は、日照時間が短くなる冬季に気分が著しく落ち込む症状が見られる
これは北欧など高緯度地域に多く、日光の不足によって脳内のセロトニンが減少することが関係しているとされる
また、「産後うつ」は出産後の女性に特有の気分障害であり、ホルモンの急激な変動と育児への不安が重なって発症する
母親としての役割を果たせないという自己否定感から深刻化しやすい
さらに、発達障害(特に自閉スペクトラム傾向)を持つ人においては、気分のコントロールがそもそも難しいため、気分障害が周囲から理解されにくいことがある
表面的には「わがまま」「怠けている」と誤解されやすく、支援が遅れる原因になる
気分障害とどう向き合うか
気分障害は、その重さに関係なく、本人の意思や性格の弱さによるものではない
脳の働き、ストレス耐性、環境的圧力の相互作用によって引き起こされる「こころの病気」だ
だからこそ、支援の第一歩は「理解」から始まる
心理カウンセラーによる支援では、まず相談者が自分の感情の波に気づき、どのような場面で悪化しやすいかを整理する
次に、考え方の偏りや否定的な信念にアプローチし、感情と行動の変化を促す
薬物療法が必要な場合は、精神科医との連携が不可欠になる
また、周囲の人間関係のサポートも極めて重要だ
気分障害のある人は、自分の状態を「迷惑」と感じて孤立しがちだが、その孤立こそが症状を長引かせる要因になりやすい
気分障害は適切な介入と支援によって回復が可能な障害だ
ただし、再発リスクが比較的高いため、短期的な回復だけでなく、長期的なセルフケアと継続的な支援体制が必要になる
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