演技性パーソナリティー障害(Histrionic Personality Disorder)とは何か

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
中身の伴わない目立ちたがり屋には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
演技性パーソナリティー障害は、注目を集めたいという欲求が非常に強く、そのために感情表現が過剰になったり、他人の関心を惹こうとする行動を繰り返すパーソナリティ障害です
他人からの評価や関心を受けているときは生き生きとしていますが、無視されたり注目されない状況に置かれると、極端に不安定になる傾向があります 「見てほしい」「認めてほしい」という思いが強く、対人関係においてさまざまな歪みが生まれやすいです
***********************
診断のポイントとDSM-5の基準
DSM-5における演技性パーソナリティー障害の診断基準には、以下の特徴が含まれる
・常に注目を集めたがる ・場違いに性的に誘惑的または挑発的な行動をとる ・感情表現が表面的で浅く、すぐに変わる ・外見に過剰に注意を払う ・印象的な話し方をするが詳細に欠ける ・自己中心的で、状況を誇張して演出する傾向がある ・他人の影響を受けやすく、他者の意見に左右されやすい ・関係性を実際以上に親密に捉える傾向がある
これらが成人期早期から持続し、社会的または対人関係に支障をもたらしている場合に診断される
「演じている自分」だけが評価されるという恐怖
演技性パーソナリティー障害の人は、以下のような内面的な苦しみを抱えていることがある
・「素の自分」では愛されないと思い込んでいる ・注目されることでしか存在価値を感じられない ・常に演じていないと、自分が消えてしまうような感覚になる
そのため、過剰な自己演出や感情的なふるまいを続けることになるが、それが逆に周囲との距離を生みやすくなる
対人関係における問題と誤解
演技性パーソナリティー障害の人は、他人との関係において次のような傾向を示すことがある
・異性や周囲からの注目を得ようと、過度に親密な態度を取る ・感情の波が激しく、ドラマチックなやりとりを好む ・他人に依存しやすいが、支配されることには敏感
このような行動は、他人から「軽薄」「計算高い」と誤解されることが多く、対人関係のトラブルに発展しやすい
幼少期の愛情経験と承認欲求のルーツ
この障害の背景には、子ども時代に病的な承認欲求を育てた事が原因の一つだ
「芸能界の競争の中で育った」「目立つことでしか愛されなかった」といった体験が存在することが多い そのため、大人になっても「愛されるためには演じなければならない」という信念を無意識に持ち続けてしまう
・親密さと演技の境界が曖昧になる ・「本当の自分」を出すことに強い恐怖を感じる ・無意識に「関心を奪う」ことを選びがちになる
このようなこころの構造が、演技的なふるまいの根底にある
心理カウンセリングでの支援と関係性の工夫
心理カウンセリングでは、演技性パーソナリティー障害の相談者と「地に足のついた関係性」を築くことがカギとなる 支援のポイントは以下の通り
・「注目されること」以外で自己価値を感じられる経験を育てる ・一貫した対応で、安心感と信頼感を積み上げる ・感情表現の裏にある本当の気持ちに目を向けるサポート ・関係性のなかで「演じなくても受け入れられる」体験を重ねていく
心理カウンセラー自身が巻き込まれすぎず、同時に無関心にもならず、「適度な距離感」を保つことがとても重要になる
派手なふるまいの奥にある「孤独」と「不安」
演技性パーソナリティー障害の人は、自分では「注目されたいだけ」と感じているかもしれない しかしその根底には、「本当の私は誰にも気づいてもらえない」という深い孤独や恐れが存在している
その孤独から目を背けないことが、回復への第一歩になる 心理カウンセラーは、派手なふるまいの奥にある「こころの声」に耳を澄ませる存在であるべきだといえる
***********************
***********************
今後も寄り添いませんが、続きが気になったら「スキ」で応援しておいてください
続きを書くかもしれません
***********************