ニコチン依存症(Nicotine Use Disorder) 「吸わなきゃ落ち着かない」が日常になったとき

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
タバコを吸う人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
ニコチン依存症(Nicotine Use Disorder)は、タバコや電子タバコ、加熱式タバコなどに含まれるニコチンに対して、身体的・心理的に強く依存している状態です
「ストレス解消」「気分転換」「習慣だから」などの理由で喫煙を続けるうちに、やめたくてもやめられない状態に陥ります 本人は軽い習慣のつもりでも、ニコチンの強力な依存性によって、こころも体もいつの間にか支配されていきます
ニコチンの作用と依存メカニズム
ニコチンは、脳内のドーパミン系に作用し、一時的な快感や集中力の向上をもたらすが、その効果はすぐに消失する そのため、以下のような依存のメカニズムが形成される
・使用直後に「すっきりした」感覚が生まれる ・数十分で効果が切れ、イライラや不安を感じる ・それを解消するために再び吸いたくなる ・この繰り返しで、脳が「吸わないと落ち着かない」状態になる
結果として、「吸いたいから吸う」のではなく、「吸わないとつらい」状態になっていく
DSM-5における診断基準
ニコチン使用障害は、他の物質使用障害と同様に、以下のような状態が12か月以内に2つ以上当てはまると診断される
・やめたいと思ってもやめられない ・喫煙の頻度や量がコントロールできない ・禁煙しようとすると離脱症状(イライラ、不安、集中困難)が出る ・喫煙に多くの時間を使っている ・仕事や家庭に支障が出ても吸ってしまう ・健康被害を理解していてもやめられない ・強い渇望(クレービング)がある
依存は「根性の問題」ではなく、脳と神経の変化による「病的な状態」であると理解することが重要となる
なぜやめたいのにやめられないのか
ニコチン依存の背景には、ただの嗜好や習慣以上の、こころの側面も存在する
・タバコを「唯一の安心できる時間」として使っている ・感情の切り替え手段が「喫煙」しかない ・自分を落ち着かせる方法を他に知らない ・「吸っている自分」が日常のアイデンティティになっている
そのため、単にニコチンを断つことは、「安心の喪失」「自分らしさの喪失」と感じられてしまうこともある
社会的プレッシャーと「二重のストレス」
現代社会では禁煙が推奨され、喫煙者は肩身の狭い思いをすることが多くなっている その結果、次のような「二重のストレス」が発生する
・吸いたい → 我慢 → 吸ってしまう → 罪悪感 ・禁煙に失敗するたびに「自分は意志が弱い」と自己否定 ・周囲からの批判が、逆に「こっそり吸う」行動を強める
依存状態であることを理解されず、「やめればいいじゃん」と言われることで、かえって孤立してしまうケースもある
一般的な心理カウンセリングでの支援と禁煙のプロセス
ニコチン依存症に対する心理支援では、「喫煙を否定する」のではなく、「喫煙にどんな役割があったのか」に目を向けることが大切となる 支援のポイントは以下のとおり
・なぜ喫煙をやめられなかったのかを一緒に振り返る ・タバコ以外の「安心の手段」を育てていく ・離脱症状と上手につきあうための心理教育 ・再喫煙しても「失敗」ではなく「経過」ととらえる関係性の構築
心理カウンセラーは、「禁煙に成功させる人」ではなく、「禁煙の苦しさを一緒に受け止める人」であることが求められる
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