インターネット使用障害(Internet Use Disorder) 「ちょっとだけ」のつもりが、気づけば夜が明ける

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
「ネットなんて誰でもやってるじゃん」で片づける人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
インターネット使用障害は、SNS・動画・ニュース・ネットサーフィン・オンラインゲームなど、インターネットの使用を自分でコントロールできなくなり、日常生活や精神的な安定に支障をきたす状態です
情報収集や娯楽という正当な理由の裏で、現実からの逃避・孤独感・刺激への依存が進行し、やめたくてもやめられない状態が習慣化していきます 特にオンラインゲームなどの「没入型コンテンツ」は依存性が高く、心身に大きな影響を及ぼすこともあります
依存のサインと見えにくさ
インターネット使用障害は、社会的に「普通のこと」とされがちな行動に紛れているため、本人も周囲も気づきにくい 以下のような状態が続いている場合、注意が必要となる
・インターネットをやめようとしてもやめられない ・使っていないとイライラ、不安、落ち着かなさを感じる ・睡眠時間を削ってまでスマホ・PCを見てしまう ・ネット以外の趣味や人間関係に興味が持てない ・「やるべきこと」を後回しにしてまでネットを優先する ・何時間使っているか自覚がない/止められない
インターネットに接続している時間よりも、「オフラインでどう過ごせているか」が鍵となる
ゲーム依存との重なりと違い
とくに若年層では、インターネット使用障害とオンラインゲーム依存が重なっているケースが多い DSM-5では「インターネットゲーム障害(Internet Gaming Disorder)」として暫定的に分類され、以下の特徴が挙げられている
・ゲームをしていないときもゲームのことばかり考えている ・プレイ時間や頻度を自分で制御できない ・失敗・後悔を感じてもやめられない ・現実の人間関係よりゲーム内の関係を重視する ・学校や仕事に行かなくなる ・眠れない、食べない、会話が減るなど、生活リズムが崩壊する
ゲームが「現実より居心地のいい世界」になっているとき、依存はより深刻化しやすい
なぜネットやゲームにのめり込むのか
インターネット使用障害の背景には、「情報の魅力」以上に、こころの痛みや現実からの逃避が存在している
・孤独や退屈から抜け出したい ・現実の人間関係がしんどい/傷つくのが怖い ・「自分は何もできない」という劣等感の回避 ・現実では味わえない達成感や承認をネットで得ている
依存しているのは、コンテンツそのものではなく、「そこにしか自分の居場所がなかった」という切実さだったりする
社会や家庭での理解不足が依存を強化する
ネット依存は、「甘え」「怠け」として見られやすく、周囲の対応が支援ではなく批判や制限になりがちとなる
・「時間を決めて使いなさい」と叱られる ・「そんなことしてないで現実を見ろ」と言われる ・デバイスを取り上げられて余計に不安や怒りが増す ・依存の背景にあるこころの問題が放置される
こうした状況は、表面的に「使用時間」が減っても、こころの空白が埋まらないままとなり、別の依存へと移行することもある
一般的な心理カウンセリングでの支援と現実との再接続
インターネット使用障害に対して、心理カウンセリングは「使用時間の管理」ではなく、「なぜそれが必要だったのか」を一緒に見つめ直すことから始まる 支援のポイントは以下のとおり
・ネットに依存する前に、どんな感情や孤独があったかを探る ・「オフラインの自分」への違和感や不安を共有する ・徐々に現実に戻っても崩れない安心の場所を見つける ・「リアルでつながること」が怖くない体験をつくる ・ゲームやネット以外の喜びや安心感を広げていく
心理カウンセラーは、「スマホをやめさせる人」ではなく、「リアルな世界でも大丈夫」と思えるように訓練することが求められる
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