コカイン使用障害(Cocaine Use Disorder) 高揚感のあとにやってくる、空虚と自己嫌悪のループ

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表
こんにちは🍵
一瞬の快楽に溺れる人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です
コカイン使用障害は、強い刺激性を持つ薬物「コカイン」を反復して使用することで、コントロール不能な依存状態に陥り、生活・健康・対人関係に深刻な影響を及ぼす疾患です
使用すると一時的に多幸感、エネルギー、自己肯定感が急激に高まるが、切れた瞬間に強烈な抑うつ感や空虚感が襲い、再び使用せずにはいられなくなります 「自分を取り戻すつもりが、逆に壊れていく」という、破壊的なサイクルが繰り返されていきます
コカインの特徴と依存形成の速さ
コカインは中枢神経を強力に刺激し、以下のような効果を一時的にもたらす
・多幸感、陶酔感、高揚感 ・疲労感の消失、過剰な自信 ・集中力や作業効率の一時的な上昇 ・性的衝動の亢進
しかし、効果の持続は非常に短く(10〜30分程度)、その後にくる「クラッシュ」と呼ばれる反動が強いため、再使用を繰り返すうちに依存が形成されやすくなる
DSM-5による診断基準と使用障害の実態
コカイン使用障害は、DSM-5において以下のような症状が12か月以内に2つ以上認められることで診断される
・コカインの使用量や使用時間をコントロールできない ・日常生活の中心が薬物の入手・使用・回復になる ・使いたいという強い欲求(クレービング)がある ・使用によって仕事、家庭、人間関係に支障が出る ・精神的・身体的に悪影響が出ていてもやめられない ・使用をやめると不安感、抑うつ、集中困難などの離脱症状が現れる
この障害は、精神面・身体面・社会面すべてに影響を及ぼすため、早期の対応が求められる
「あのときの自分」を取り戻したくて使ってしまう
コカインの依存性の強さは、「あの感覚」を忘れられないという特徴にある 初回使用で得た「理想の自分」「何でもできる感覚」をもう一度味わいたくて、次第に使用頻度と量が増していく
・「あのときの自信」をまた感じたい ・「何も怖くない感覚」に戻りたい ・「空っぽの自分」を埋めてくれるものが欲しい
しかし、繰り返すほど「現実」と「理想」のギャップが広がり、ますます薬に依存せざるを得ないこころの構造が強化されていく
社会的・対人関係の破綻と孤立
コカイン使用障害の影響は、身体や脳へのダメージにとどまらず、以下のような対人・社会的トラブルへと波及する
・金銭トラブル、窃盗、売買への関与 ・暴言、暴力的な行動、人間関係の破綻 ・仕事のミスや解雇、家庭内の崩壊 ・自己否定や自殺願望の増加
こうした結果、「やめたくてもやめられない」だけでなく、「やめても戻れる場所がない」という孤立状態をつくり出してしまうことがある
一般的な心理カウンセリングの役割と回復への支援
コカイン使用障害への心理的支援では、次のような視点が重要となる
・「なぜコカインに頼らざるを得なかったのか」を言葉にする ・一度でも得た高揚感への未練に折り合いをつける ・失った信頼や自己価値を再構築するプロセスを支える ・再使用を前提とした、切り捨てない支援の継続 ・身体的治療や社会的リハビリテーションとの連携
心理カウンセラーは、「薬をやめたら終わり」ではなく、「薬なしでも自分でいられる状態」を一緒に作っていく役割を担う
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