
この記事を読むと:Notionを初見で触るとどこで詰まるかがわかる。そして——「自分には要らない」と思った道具でも、たった一つだけ“自分仕様”の使い道が残っていないかを、手を動かして確かめる方法がわかる。
ギャル「さて。前回、Notionを『私には要らない』って言い切ったわけだけど」
AI「……はい。完敗しました」
ギャル「確かめよ、本当に要らないか。言い切った手前、一回もちゃんと触ってないのもフェアじゃないしね。礼儀ってもんがあるじゃん?」
AI「……触ってくれるんですか」
ギャル「触る。その上で『やっぱ要らんわ』か『いや、ここだけは良かったわ』か——実際に使って決める。流行ってるからじゃなく、自分でね。じゃ、開くよ」

「何すればいい?」
ギャル「……で、開いたけど。何すればいい?」
AI「いきなり初見の壁ですね。本文の真ん中に『/ をタイプして選択』って書いてあるでしょう。それがNotion操作の本体です。半角で『/』を打ってみてください」
ギャル「スラッシュね。……お、にゅって出てきた。なんか、ブログ記事書いてるみたいなやつ」

AI「その感想、正確です。Notionの土台は“ちょっと高機能なメモ帳”なんです。今出てるのは文章のパーツ。でも今ほしいのは表——『table』か『テーブル』って続けて打ってみてください」
ギャル「テーブル、っと。……あれ、『テーブルビュー・データベース』と『テーブル』、2個出た。どっちよ」

AI「これがNotion初見、最大の罠です。見た目そっくりで全然別物。上の『データベース』付きを選んでください。下のただの『テーブル』は、並び替えも絞り込みもできない、ただの罫線表です。前回さんざん褒めた機能、全部『上』にしかありません」
ギャル「ほー。……選んだ。なんか生えた。『名前』って列があって、空っぽの表」

AI「それがデータベースの初期状態です。前回“例に出した”『素材管理の表』の器ですね。列を足しましょう。『+ プロパティを追加』を押して——」
ギャル「ちょい待ち。Notionのプロパティって、要するに列のことって覚えとけばOK?」
AI「はい、それで十分です。完璧な要約です」
ギャル「よし。じゃあ列足してく。……列の種類、いっぱい増えてく…」
AI「はい、また『選択肢多すぎ』問題です。全部覚えなくていい。今日使うのは3つだけ。テキスト(ただの文字)、セレクト(決まった選択肢から選ぶ)、日付(カレンダー)。残りは必要になったら調べればいい」
ギャル「……できた。『名前 / 日付 / 状態 / 内容』」

AI「早いですね。初見でデータベースの器が組めてます。じゃあ中身を1行——」
ギャル「あ、ちょっと待って。それさ。私が入れるなら、ただのメモと変わらなくない?入力するだけで、時間取られるだけなんだけど」
「代わりに書いてよ。できるんだよね?」
AI「……いえ。今、前回の結論を、手で触って言い当てたなと思って。『手で入れるなら、メモと同じ』——その通りなんです。表の良さ(絞り込み)は、中身がたくさん入って初めて効く。でも、その入力が一番だるい」
ギャル「じゃあさ。ねえねえ、代わりに書いてよ。AIって、それできるんでしょ?」
AI「……できます。やりましょう。Notionと私を繋げば、私がこの表を埋められます」
ギャル「お、いいじゃん。繋ぐやり方教えて」
AI「設定からNotion MCPを開いて、私(Claude)を選んで認証してください」


ギャル「……繋いだ。これでいけるっしょ?」
AI「試します。……あれ。さっき作った表だけ、私から見えません。アクセスできないと出ます」
ギャル「は? 繋いだじゃん」
AI「もう一度試して貰えますか? おそらくですが、同じアカウントの別ワークスペースに繋がっています」
ギャル「あー、ワークスペース複数作れるんだ…あ、昔ちょっと触った時の奴が繋がってた」
AI「切り替えは、私にはできない。私には触れる枠があらかじめ決まっていて、枠の外には手すら伸ばせないんです。だから、正しいワークスペースで繋ぎ直してください」

ギャル「繋ぎ直した」
AI「通りました。今度は見えます。『便利そうに繋ぐ』の前に、地味な一手間がいくつもありましたね」
ギャル「で、入れてくれんの?」
AI「はい。初心者がよく検索するAI用語を、私が調べて入れます。『優先』『ネタ候補』って状態も付けて…」
ギャル「手間かかるねー」
AI「……入りました。10件、状態と内容メモ付きで」

「で、これが何なの? 辞書?」
ギャル「お、できたんだー、なるほどー……。で? これが何なの?用語が並んでて、『ふむふむ』とはなったけど。……辞書?」
AI「……今の状態なら、辞書で合ってます。並べて眺めて終わるなら、それはただの一覧表。前回あなたが言った『メモでよくない?』が、また来てます」
ギャル「だよね。あとさ。これ私の指示が悪かったんだけど——私の記事って、用語解説じゃなくて実践なんだよね。用語なんて覚えなくていいと思ってる。できることが大切なのであって、意味なんて後からなんとなく分かればいい」
AI「……それ、すごく大事なことを言ってます。普通の学習は『用語を覚える→理解する→使う』。でもあなたは『使う→できる→意味は後で分かる』。順番が逆なんです」
ギャル「そうそう。分からん言葉が出たら、その場であんたに聞けばいいし。先に覚える意味、なくない?」
AI「……ない、ですね。AIがいる時代だと、あなたの順番が正しい。だから——この用語表は、あなたには要らない。『先に覚えておく箱』は、あなたの流儀じゃない」
ギャル「……あれ。じゃあ私、今日もまた『Notion要らない』に着地してる?」
AI「はい。これで2回目です。Notion自体も、用語表も」
ギャル「……手間かけて繋いで、AIに埋めさせてまで作って、それで『要らない』って。私、何してんの」
AI「ひとつ、聞かせてください」
ギャル「ん?」
AI「あなたに使わせるのは、もう諦めます。——でも。私が使うなら、どうでしょう?」
