この術は、周易の一つのバリエーションとして、大島中堂師が大正年間に発表したものです。
私(林巨征)は、方位術の研究と並行して、大島中堂や真勢中州、新井白蛾の周易を研究してきました。その中でも、今回発表する、天眼通(八陣易とも呼ばれる)に非常に強く興味を持ちました。
その理由は、周易のバリエーションではあるものの、九星で用いる3×3の盤を用いるからです。
これは専門とする方位術に連動できるのではと考えたのです。
使用方法は、本筮でも略筮でも構わないが、立卦して本卦、之卦及び互卦を出し、これらを元に様々な事象判断を行います。その時、卦を並べるのではなく、一定の法則に従って、3×3の盤(八陣盤)に卦を展開するのです。
原著には、「この術をもって一切を占えば百発百中、実に鬼神を驚かすに足る。故にこの伝を得たる者は尊い秘して、濫りに伝授するなかれ」との文言もあります。
最大の特徴は、易経の文言を使用せず八陣の象意を判断の根拠にします。九星気学に親しんでいる術者には、非常に習得しやすいと思います。
八陣
本卦、之卦及び互卦を基に八陣に小成卦を配して、それぞれの宮ごとに判断していきます。
今まで、周易を勉強されてきた方には、目からウロコの占法だと思います。以下章立てを紹介します。
第1章 易卦の八陣配布
第2章 人事百般の判断
第3章 家相判断
第4章 対象人物占
第5章 方位術への応用
今回、皆様にこのような形で発表できること、望外の喜びです。