のべらいず ~girlリカ編~
~Second impression~
また喧嘩。
「男と女じゃ未来の価値観が違うんだね」
少し得意気に煽るこの言葉の持ち主は「リカ」。今まで付き合った中でも美女に入るが、この時、流行っていたいわゆるあざとい系の女の子で、この子との付き合いは短く終わるが、なにしろ僕に言わせれば無茶を言う子だったので別れてからも言っていた言葉たちが脳裏をよぎる、そんな存在だった。
そしていつもの喧嘩口調が始まる。大抵は僕の焼け石に水の一言で終止符なのだが、なかなか終わらないのは今回。そう、年末の居酒屋で吐き出していたそれは、リカに拍車をかけ、気づいたらお隣の男の子の団体にも軽く声をかけていた。それから帰り際エレベーターの中で男の二人組。この二人組に関して言えば、一人はリカに話しかけられて完全に浮かれた表情で、仕方なく僕が発言で遮ったほどだ。とりあえず、人混みは避け二人になった。
今のやりとりを咎めると小さい男だなど責められそうなので一切触れず、とにかく予定していたラブホに足を向けていた。