🎋かぐや姫💖は経営再建コンサルタント ~竹林から月収一億のコンサルティング~
第一章:光る竹の中には、MBAと美少女コンサル
小章①:竹林の翁、倒産寸前の竹細工屋
今は昔、竹取の翁という者がいた。野山に交じって竹を取り、よろずの事に使っていた。彼の名前を、さぬきの造といった。……というのは、教科書に載っている退屈な前置きである。
時は令和、いや、時空の歪んだ平安のパラレルワールドとでも言うべきか。さぬきの造、通称「お爺さん」は、今日も今日とて腰をトントンと叩きながら、鬱蒼と茂る竹林へと足を踏み入れていた。 「やれやれ、今日も良い竹をスパッと切って、ザルでも編むかのぅ。借金ばかり増えて、今月の家賃も払えんわ。このままじゃ経営破綻、竹細工屋の店仕舞いじゃ……」
お爺さんが愛用の最新型チェーンソー(※平安時代にそんなものはないが、気にしない)の手入れをしていたその時である。竹林の奥深く、ひときわ太く、そして異様なほどにピカピカと七色に発光している竹を発見した。
「おや? なんだあの竹は。ゲーミングPCのように眩しく光っておるぞ。もしや、中に金銀財宝が……! いや、違う! この光り方、もしや月のベンチャー企業の……!」
お爺さんは目を輝かせ、その光る竹に歩み寄った。そして、チェーンソーのエンジンをふかし、竹の根元に刃を当てようとした瞬間――。
『ちょっ、待って待って! ストーーーップ!! コンサルフィーの未払いリスクを考慮して、まずはNDAを締結しましょう!』
竹の中から、鈴を転がすような、しかしひどくロジカルで冷徹な若い娘の声が響いた。驚いたお爺さんがチェーンソーを止めると、光る竹が「パッカーン!」と縦に真っ二つに割れたではないか。
中から現れたのは、親指ほどの小さな女の子……ではなく、身長一六〇センチほどの、この世のものとは思えない絶世の美女だった。艶やかな黒髪をなびかせ、紫と金を基調とした絢爛豪華な十二単(じゅうにひとえ)を身に纏い、頭には可愛らしい黒ウサギの耳のような髪飾りをつけている。 しかし、お爺さんが最も驚いたのは、彼女の美貌ではない。
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