ステファン・ヘラー シューベルトのますに基づく華麗なカプリース
増田朋美
皆さんこんにちは。暑い日々が続いていますが、熱中症など大丈夫ですか?晴れた日に外出するときは必ず帽子をかぶるとかするけど、帽子を忘れてしまわないようにしたい私です。忘れっぽく困っています。
さて、今回の曲紹介は、ステファン・ヘラーのシューベルトのますに基づく華麗なカプリースという、長いタイトルの作品。
まず初めにカプリースとはなんぞや?ですが、気まぐれな曲、みたいな意味の言葉だそうです。
今回の曲は、シューベルトのますという曲がもとになっているのですが、それをステファン・ヘラーが気まぐれに改作したと言う感じですかね?でも、現代音楽にあるようなめちゃくちゃさはなく、きちんと整った曲になっています。
和声的にも変に崩れているところはなく、いわば正統派というべきなのでしょうか。なので比較的弾きやすい曲になると思います。中間部は、変ロ短調になり、ちょっと物悲しい感じになります。そこと、メインの変ニ長調が対比されるのが見せ所。最後は華やかにオクターブの連打でおわります。
こちらの曲は、カワイ出版のステファン・ヘラーピアノ曲集第2巻に収録されています。ヘラーの作品は録音している方も少なく、まだまだ未知の世界ですが、いくつか弾いてみて、和声的に複雑なところは少なく、純粋に音の美しさを楽しめる作品が多いと思います。なので元祖、癒し系といえるかもしれません。
もともと、ポストショパンと言われていたそうですから、ヘラーもピアノの音の美しさそのものを追求していたんでしょうね。もちろん、複雑怪奇な和声のほうが面白いかもしれないけど、こういう、優しい音楽を書かれる方もまた必要なのではないでしょうか。
こちらの楽譜もカワイ出版で購入できますので、やってみたい方はぜひ、トライしてみてください。
それでは今日はこのへんで。とっぴんぱらりのぷう。