
結論:機種変更のあとで「データ通信は普通に使えるのに、通話だけ不安定」という状態になったときは、電波を疑う前に通話アプリ側の設定を見てください。楽天モバイルの場合、原因の大半は Rakuten Link の再ログインと VoLTE 設定、この2か所に集まります。
新しい端末に替えた直後、SNSも地図も動画もサクサク動くのに、電話だけが「相手の声が途切れる」「着信に気づけない」「発信して数秒で切れる」。あなたはその不調を、どこから手をつけていますか? この記事は、楽天モバイルで機種変更やSIM・eSIMの差し替えをした直後に、通話まわりだけ調子が悪くなった方に向けて書いています。読み終えたときには、①いま起きている症状がアプリ側の問題なのか回線側の問題なのかを10分ほどで切り分けられて、②切り分けた結果ごとに、次にどの設定を触ればいいかが分かる、という状態を目指します。料金や条件は変わることがあるので、金額に関わる部分は楽天モバイル公式サイトの最新表示もあわせて確認してください。なお、個別に質問できる窓口を記事の最後に載せています。
データは平気なのに通話だけ不安定、が起きる理由
楽天モバイルの通話には、大きく2つの道筋があります。ひとつは専用アプリ「Rakuten Link」を使う発信、もうひとつは端末にもとから入っている標準の電話アプリを使う発信です。公式サイトの案内によると、Rakuten Link からの国内通話は無料、標準の電話アプリから発信した場合は 22円/30秒 の通話料がかかります(15分(標準)通話かけ放題 1,100円/月 のオプションを付けている場合は扱いが変わります)。
ここが大事なところなのですが、この2つは音声の運び方そのものが違います。Rakuten Link はデータ通信の上に音声を乗せる方式なので、Wi-Fiの品質、アプリのログイン状態、通知権限、電池の最適化といったスマホ側の環境に左右されます。いっぽう標準の電話アプリは VoLTE という回線側の仕組みを使うので、VoLTE設定、SIMプロファイル、APN、端末の対応バンドに左右されます。
つまり「データ通信は元気なのに通話だけおかしい」という一見おかしな症状は、仕組みのうえでは普通に起こりえます。そして機種変更という操作は、この両方の前提条件を同時にリセットしてしまう作業なんですね。だから通話まわりのトラブルは、機種変更の直後に集中します。

切り分けの合言葉は「Linkか、標準か」です。まず、どちらのアプリで発信したときに症状が出るのかをはっきりさせてください。ここが決まらないまま設定をあちこち触ると、直ったのか偶然だったのかが分からなくなります。
まず10分でやる切り分け手順
- 【0〜1分/準備】そろえるのは3点です。my 楽天モバイルにログインできるID・パスワード、安定したWi-Fi、テスト発信をかける相手先(家族の携帯や自宅の固定電話)。物理SIMを差し替えた方は、SIMピンも手元に置いておきます。
- 【1〜3分】同じ相手に、Rakuten Link から1回、標準の電話アプリから1回、それぞれ発信します。どちら側で症状が出るかをメモしてください。標準アプリからの発信には 22円/30秒 がかかるので、テストは30秒以内で切り上げます。
- 【3〜4分】Wi-Fiをオフにして、モバイルデータ通信だけの状態で Rakuten Link から再発信します。ここで安定するなら、原因は楽天モバイルの回線ではなく、自宅のWi-Fi側にある可能性が高くなります。
- 【4〜6分】機内モードを10秒ほどオンにしてからオフに戻し、そのあと端末を再起動します。地味ですが、これだけで改善する例は珍しくありません。
- 【6〜8分】Rakuten Link をストアで最新版に更新し、一度ログアウトしてから電話番号で再ログインします。認証コードがSMSで届くので、SMSを受信できる状態であることを先に確かめてから実行してください。
- 【8〜9分】Androidは「設定 → ネットワークとインターネット → SIM → VoLTEを使用」がオンになっているかを確認します。iPhoneは「設定 → 一般 → 情報」を開き、キャリア設定アップデートの案内が出たら適用します。
- 【9〜10分】APNを確認します。Androidで手動設定が残っている場合、楽天モバイルのAPNは rakuten.jp です。旧端末や他社から引き継いだ別のAPN名が残っていたら、そこを疑ってください。

この10分で「Rakuten Linkだけ症状が出る」のか「標準の電話アプリでも出る」のかが分かれば、半分は終わったようなものです。ちなみに、テスト相手はサポート窓口ではなく身内にしてください。相手側の環境が毎回違うと、比較になりませんからね。
症状別に、次はどこを触るか
- Rakuten Link のときだけ音が途切れる/Wi-Fiとモバイル回線の切り替わりが疑わしいパターンです。特に5GHz帯のWi-Fiは壁や床に弱いので、通話中だけWi-Fiを切る運用で改善するかを見てみてください。
- Rakuten Link の着信に気づけない/Androidなら電池の最適化がよく効きすぎているケースです。「設定 → アプリ → Rakuten Link → 電池」を制限なしにして、通知権限とバックグラウンドデータの許可もあわせて確認します。
- 標準の電話アプリでも途切れる・圏外になる/こちらは回線と電波の側の話になります。楽天モバイルの主力は Band 3(1.7GHz帯)で、2024年6月からはプラチナバンドの Band 28(700MHz帯)の提供も始まっています。新しい端末がこれらのバンドに対応しているか、そして屋内で電波が届きにくい場所ではないかを見ます。
- 発信できるのに、相手側で番号が正しく表示されない/Rakuten Link にログインしている番号と、いま使っている契約回線がずれていないかを確認します。2回線持ちの方に起きやすい型です。
- 機種変更した直後から、そもそも通話が成立しない/開通処理やeSIMプロファイルの反映待ちのことがあります。iPhoneのeSIMクイック転送を使った場合は、旧端末側に回線が残ったままになっていないかも見てください。
- 110番・119番につながるか不安/緊急通報は Rakuten Link の対象外で、標準の電話アプリから発信する仕様です。ここは間違えやすいので、家族にも共有しておくと安心です。

症状に名前を付けられるようになると、サポートに問い合わせたときの解決も速くなります。「通話が変です」ではなく「Rakuten Linkの着信だけ、Wi-Fi接続中に鳴らない」まで絞れていれば、聞かれることがぐっと減るんです。
ここに注意⚠️
- 設定を一度に3つも4つも変えない。1つ変えたら1回テスト、の順番を守ってください。まとめて変えると何が効いたのか分からず、再発したときに同じ手間をもう一度かけることになります。
- 旧端末の電源を入れたまま放置しない。同じ番号の回線が旧端末側に残っていると、着信の挙動が読みにくくなります。データ移行が終わったら旧端末は機内モードにしておくと、切り分けがずいぶん楽になります。
- Rakuten Link の再ログインにはSMSでの認証が入ります。SMSを受け取れない状態でログアウトすると、そこで手が止まります。ログアウトは、SMSが届く状態を確認してからにしてください。
- 標準の電話アプリでのテスト発信には 22円/30秒 の通話料がかかります。原因の切り分けが目的なので、長電話でのテストは避けます。
- 端末側の不調と回線側の不調を混ぜて考えない。中古端末や海外版の端末は、楽天モバイルの動作確認済み端末に掲載されていないことがあります。まず公式サイトの対応状況ページで型番を確認するのが早道です。

通話まわりの不調は、原因がひとつとは限らないのが厄介なところです。ただ、切り分けの順番さえ守れば、たいていは設定側で片が付きます。判断が分かれるのは端末の対応バンドの話くらいで、そこだけは使う場所によるとしか言えない部分ですね。ここまでで役に立ったと感じたら、拍手👏を1回もらえると励みになります。
💡 3つの申込ルート、どれが一番お得か
ここまで読んで「そもそも今の契約のままでいいのか」と考え始めた方向けに、ひとつだけ整理しておきます。楽天モバイルの申込ルートには、大きく分けて従業員紹介、三木谷キャンペーン、通常の紹介キャンペーンの3つがあります。この3つは名前が似ているのに、適用される条件も、受け取れる特典の中身も同じではありません。
さらにややこしいのが、1回線目か2回線目か、過去に契約したことがあるかどうかで、どのルートが向いているかの答えが変わる点です。機種変更のタイミングで回線構成を見直す方は、ここを踏まずに申し込むと、後から「別のルートのほうが条件が良かった」と気づくことになりがちです。3つのルートの違いと、どういう人がどれに当てはまるのかは、下の解説記事にまとめてあります。

申込前の個別の疑問は、プロフィール記載のLINEでも受け付けています。記事に書ききれない「うちの場合はどうなるか」といった相談は、そちらのほうが早いことが多いです。
📚 動画でも解説しています
設定画面の場所は文章だけだと伝わりにくいところがあります。VoLTEの項目やAPNの入力画面など、実際の操作を目で追いたい方はこちらのチャンネルもどうぞ。楽天モバイルまわりの設定と料金の話をまとめて扱っています。
https://www.youtube.com/@RakuMobaResearch
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次回は「通話中に電池だけが異常に減るとき、何を見るか」を取り上げる予定です。通話品質と発熱・電池の話は地続きなので、今回の切り分けと合わせて読むと分かりやすくなるはずです。この記事が参考になったら、拍手👏で教えてもらえると、次に書く記事の優先度に反映できます。
