このTipsは、若手育成テーマの一部です。
関連するTipsや全体の流れは、以下のハブにまとめています。

若手が手を止めたまま、
「どちらを先にしたらいいですか」
「この進め方で合っていますか」
と確認してくることがあります。
そこで、すぐ答えを渡さずに考えてもらおうとして、
「まず自分で考えてみて」
と返す。
育成のためには自然な対応に見えますが、
この一言で若手の動きが軽くなるとは限りません。
この場面で起きているのは、
考えることを避けている状態ではなく、
何を基準に考えればよいかが見えていない状態だからです。
たとえば若手の中では、
- 期限が近いもの
- 時間がかかるもの
- 依頼元が急いでいるもの
- 後続作業に影響するもの
が並んでいても、
どの情報を優先して使うかが決まっていません。
その状態で「自分で考えて」と返されると、
若手は同じ材料をもう一度見直します。
それでも基準は増えないため、
「期限で見るべきか」
「早く終わる方からやるべきか」
「依頼元を優先すべきか」
と迷いが長引きます。
ここで見るのは、
本人が十分に考えたかどうかではありません。
今回の判断で使う材料が、
一つでも見えているかです。
ただし、
育成者が毎回答えを決めてしまえば、
本人の判断にはつながりません。
必要なのは答えを渡すことではなく、
今回使う判断材料を一つだけ示し、
その材料を使った判断を本人に戻すことです。
ここからは、
「自分で考えて」と丸ごと返さず、
判断できる状態をどう作るかを整理します。
