20歳-カナダワーホリで人生を変えよう(前編)

ドナルドシャッブ

ドナルドシャッブ

20歳、夏。

大学3年生の夏休みだった俺は、大きく3つの問題によって非常に憂鬱だった。

①在学中にやっていた事業が途中で失敗し、金がほとんどなかったこと。

②事業が失敗したことで、就活を始める必要があったこと。

③大学にほとんど通っていなかったせいで、大学3年の後期以降ほぼ毎日大学に行かなければならなかったこと。

特に①の事業失敗が一番大きい問題ではあったが、(詳細はまた別記事にしようと思う)当時は本当に鬱のように何もする気が起きないようなメンタルだった。

そんな状況で夏休み終盤、8月末を迎えた俺は、大学・仕事・就活という3つから逃れるべく、休学をして手元に残っていた50万で旅をすることに決めた。とりあえず楽しそうな国に行ければいいな、といろいろ調べていたタイミングで、カナダが嗜好用大麻の非犯罪化をするというニュースが飛び込んできた。これだ。

しかもカナダにはワーキングホリデー制度があり、長期滞在で働くこともできる。

すぐにカナダのバンクーバー行きを決め、ワーホリビザを申請し、数週間で無事ビザを取得。

ワーホリビザ(5万円くらい)、片道飛行機のチケット(5万円くらい)、5泊分のホテル(3万円くらい)だけを片手に、9月末にバンクーバーへ旅立った。残金40万円弱、家が5日で見つからなければサバイバル生活という、楽しそうなカナダライフの始まりである。

無事バンクーバーへついた俺は、タクシーで予約していたホテルへ向かった。

ホテルはBooking.comで価格を安い順に並び替え、出てきたほぼ最安値のホテルを適当に予約していた。

空港から30−40分くらいだろうか。まさかこの時適当に取ったホテルが、カナダライフを本当に最高なものにしてくれるものとは当時思いもしなかった。

「着いたよ。このあたりはめちゃめちゃ危ないから、出歩かないほうがいいよ、気をつけて。」

降り際、多分タクシー運転手はそんなようなことを言っていたが、運転手の言葉通りの光景を見て、タクシーを降りた俺はおったまげた。

テレビで見るようなヤク中が、そこら中にうじゃうじゃいたのだ。腰を半分くらいに曲げて地面に這う男、路上でケツ丸出しで寝ているおばちゃん、寄生をあげながら道路を横断する男・・・・。

海外で安い宿を取るとだいたいアクセスがめちゃ悪いか、治安がめちゃ悪いとこに泊まることになるが、この時はまさに後者であった。

俺が泊まるホテルがあったのは、北米でも薬物中毒者やホームレスが最も多い地域の一つとされるヘイスティングストリートと呼ばれる通りにあるホテルだった。(写真:実際のヘイスティングストリートの写真で路上生活者が多く、建物のほぼすべては鉄格子に覆われている)

そして、降りた瞬間に漂う大麻の香り。大変心苦しいことに、多くの日本人旅行客は恐怖を感じるであろうこの光景と香りに、カナダライフが始まったばかりの俺は不覚にもウキウキしてしまったのである。

そんなウキウキ気分で鉄格子に覆われたホテルにチェックインすると、ロビーのお兄さんは案の定、世間話をしながらこの街の注意をしてくれた。

「カナダは初めて?旅行?」

「初めてです、ワーホリできました」

「いいね。この辺はドラッグ中毒がいっぱいいるから気をつけてね。この建物の隣もイリーガルなドラッグショップだから。」

「ワオ!気をつけます」

ホテルロビーのお兄さん、まさかではあったが、世間話の中で俺にとってはこの上ない情報を教えてくれたのである。

荷物を薄暗い部屋においた俺は、早速カナダ一発目のマリファナを吸うか、とロビーのお兄さんが教えてくれた貴重な情報、イリーガルショップに出向いてみることにした。

ショップには看板などなく、一言でいうと真っ黒な鉄小屋といった感じの店だ。入口には屈強な黒人男性がボディガードとして立っている。まさに映画で見るような光景であるが、ためらうことなく俺は店の中に入った。

「Passport?」

ここで一瞬ビビった。が、どうやら東洋人のガキの年齢確認だったようだ。20歳であることを確認すると、まったく興味がなかったかのように、ボディガードは無表情で鉄格子の扉を開けた。

そして、広がっていた光景。 

「独房かよ・・・」

思わずそんな声が出てしまう店内は、あいにく写真がないのだが、埃っぽく暗いコンクリ打ちっぱなしのとても合法国のディスペンサリーとは思えない状態であり、ベンチとここにも鉄格子付きのカウンターがあるのみで、その他は何もなかった。どうやら、鉄格子越しに店員さんに注文をオーダーして購入するらしい。イリーガルだから、あえてこんなものにしているのか、と思ったら・・・

カウンターの奥に見事な花が咲いているではないか。

ただ、それは俺が求めていた、マリファナのバッズではなかった。

きらびやかに咲いたその花の正体は、バチイケタトゥー全開、アヴリルラヴィーン似の店員さん、カナディアンガールだったのである。

日本でしょうもない悩みに悩み、現実から逃げてカナダへやってきた俺にとって、こんなに甘いカナダライフのスタートとなることを誰が想定しただろうか。独房に似合わぬその一輪の花は、独房に迷い込んでしまった一匹の東洋人アリンコにも優しかった。

「ハーイ。ここは初めて?」

「初めて。カナダも今日が1日目」

「ワーオ!それはスペシャルデー!ウィード、おまけしないとね。うちはメニューは今この3つで、基本的には自分たちで栽培したものだけ売ってる。ほしいのはウィードだよね?」

「ありがとう、ウィード以外もあるの?」

なんとオーナーの娘というその一輪の花は、名前がミカエラであるということ、フィリピンのクウォーターであること、ウィードはこの店の地下と近辺にある栽培用の工場でインドアで栽培していることや、常連さんにはケミカルも販売していること、違法ショップではあるものの警察と裏でつながっていること、オーナーのお父さんはマフィアではないがマフィアと仲が良いということ、この通りのホームレスたちが暴徒化しないためにドラッグを販売することで街のセーフティネットとして機能していることなど、お客さんがいないこともあり色々と教えてくれた。

肝心のマリファナは、1g7ドル(カナダドル当時は1ドル80円)くらいで販売しており、とりあえず10gのマリファナを購入した俺は、5泊毎日必ず通うことを伝えて店を出た。同時にミカエラを遊びに誘うこと、あわよくばここで働き、グロウ技術を学ぼうと決意して、日本でネガティブになっていた気持ちを一新し、強い男となってカナダライフをスタートさせたのであった。

つづく

おまけ:カナダ・アメリカ旅行行く大麻好きは、Weedmapsってアプリを入れておくのをおすすめします。これすごい。見てるだけで楽しい。

Weedmaps: Learn, Find, and Order Weed


あなたも記事の投稿・販売を
始めてみませんか?

Tipsなら簡単に記事を販売できます!
登録無料で始められます!

Tipsなら、無料ですぐに記事の販売をはじめることができます Tipsの詳細はこちら
 

この記事のライター

ドナルドシャッブ

ドナルドシャッブです。 自称エリート、名ばかり社長をやってます。 過去のドラッグ経験談のような、小説を書いていきますので皆様の心に刺さったら嬉しいです。 公開予定のタイトル↓↓ ・オランダでブリブリになり、ルーマニア人と〇〇した話 ・カナダでワーホリ中、気づいたらディスペンサリーでグロワーになってた話 ・LSDで精神と精神のSEXをした話 ・某有名元アイドル・社長とチャリをブチ決めた話 などなど

関連のおすすめ記事

  • アンドロ仮面~ミニスカ刑事、真田真由子(27)~VSショッカー

    ¥200
    1 %獲得
    (2 円相当)
    Yamato、AIマネタイズ

    Yamato、AIマネタイズ

  • ぽっちゃりへの道~大学生編~

    ¥500
    1 %獲得
    (5 円相当)

    shinobu

  • ぽっちゃりへの道~陸上部編~

    ¥300
    1 %獲得
    (3 円相当)

    shinobu