50代からの起業。会社を辞める前に考えておきたいこと
集客研究室|50代からのセカンドキャリア
「いつか自分で仕事をしてみたい」
50代になり、これからの働き方を考え始めると、
そんな気持ちが出てくる人もいるかもしれません。
でも同時に、
「今さら起業なんてできるのだろうか」
「会社を辞めて失敗したらどうしよう」
「資金が必要なのではないか」
「自分には経営なんてできない」
そんな不安も出てきます。
「起業」という言葉には、
会社を辞める。
事務所を借りる。
社員を雇う。
大きな資金を用意する。
そんなイメージがあるかもしれません。
でも、起業の形は一つではありません。
50代から考えるなら、
いきなり大きな事業を始めるのではなく、
これまでの経験を、小さく仕事にしてみる。
そんな始め方もあります。
今回は、50代から起業を考えるときに、会社を辞める前に整理しておきたいことを考えてみます。
まず「会社を辞める」と「起業する」を分けて考える
最初にお伝えしたいのは、
会社を辞めることと、起業することは同じではない
ということです。
「起業したい」
↓
「だから会社を辞める」
と、すぐにつなげる必要はありません。
会社員を続けながら、
起業について勉強する。
自分の経験を整理する。
サービスを考える。
市場を調べる。
小さく副業として試す。
こうした準備もできます。
勤務先のルール上可能であれば、
会社員+副業
から始め、
その延長に起業を置くこともできます。
50代からの起業では、
「辞めてから考える」より、
「考えて、試してから判断する」
という順番を大切にしたいところです。
① 何を売るのか
起業を考えるとき、
最初に必要なのは立派な会社名でも、ロゴでもありません。
まず考えたいのは、
「誰に、何を提供するのか」
です。
例えば、
長年営業をしてきた人なら、
営業そのものだけではなく、
・営業資料作成
・商談の進め方
・新人営業の教育
・顧客管理
・営業業務の改善
などの経験があります。
技術者なら、
・技術相談
・設計支援
・技術資料作成
・新人教育
・品質改善
などが考えられるかもしれません。
管理職なら、
・人材育成
・チーム運営
・業務改善
・プロジェクト管理
といった経験があります。
大切なのは、
「自分には何ができるか」だけではなく、「誰のどんな困りごとを解決できるか」
まで考えることです。
② これまでの経験を分解する
50代からの起業には、一つ大きな強みがあります。
それは、
これまでの経験です。
ただし、
「○○会社で30年間働きました」
だけでは、商品にはなりません。
経験を分解します。
例えば、
「製造業で30年間勤務」
ではなく、
・新人を何人育成したか
・どんなトラブルを解決したか
・どんな改善をしたか
・どんな資料を作ってきたか
・どんなお客様と接してきたか
・何を任されてきたか
まで掘り下げます。
すると、
経験 → スキル → 誰かに提供できる価値
へ変わっていきます。
自分では「普通の仕事」と思っているものの中に、事業の種が隠れている可能性があります。
③ 誰がお金を払ってくれるのか
ここは非常に重要です。
自分が得意だから。
自分が好きだから。
自分が長年やってきたから。
それだけでは、必ずしも事業にはなりません。
必要なのは、
「それを必要として、お金を払ってくれる人がいるか」
です。
例えば、
Excelが得意。
というだけではなく、
「Excel作業に毎月10時間かかって困っている小さな会社」
がいるなら、
業務改善のサービスになる可能性があります。
新人教育が得意。
というだけではなく、
「新人教育の仕組みがなくて困っている会社」
がいるなら、
研修支援になるかもしれません。
つまり、
自分の経験と、相手の困りごとをつなげる。
ここから事業が始まります。
④ いきなり商品を完成させない
起業しようと思うと、
完璧な商品。
立派なホームページ。
名刺。
ロゴ。
SNSアカウント。
などを最初に用意したくなることがあります。
でも、その前に確認したいことがあります。
本当に欲しい人がいるのか。
例えば、
サービスの概要を一枚にまとめて、
知人に見てもらう。
対象になりそうな人に話を聞く。
SNSで情報発信して反応を見る。
小さな金額で試してもらう。
こうした方法があります。
最初から100点の商品を作るのではなく、
小さく作る → 試す → 改善する。
この方がリスクを抑えられます。
⑤ 売上より先に「最初のお客様」を考える
起業について調べていると、
「月商100万円」
「年商1000万円」
などの数字を目にすることがあります。
もちろん売上は重要です。
でも、最初から大きな数字を追う必要はありません。
まず考えたいのは、
「最初の一人に、どうやって買ってもらうか」
です。
商品を一つ作る。
↓
一人に説明する。
↓
買ってもらう。
↓
感想を聞く。
↓
改善する。
この経験には大きな価値があります。
会社員時代には、
「会社の商品」を売っていたかもしれません。
起業すると、
自分で考えた商品を、自分で届ける
ことになります。
最初の一人は、その第一歩です。
⑥ 生活費と事業資金を分けて考える
50代からの起業では、
お金について現実的に考えることも重要です。
例えば、
毎月の生活費はいくらか。
住宅ローンはあるか。
家族に必要なお金はいくらか。
貯蓄はいくらあるか。
起業にいくら使えるか。
これらを整理します。
そして、
生活に必要なお金と、事業に使うお金を混ぜない
ことが大切です。
「起業すれば何とかなる」
ではなく、
売上が安定しない期間があっても生活できるのか。
そこまで考えておく。
これは慎重すぎることではありません。
50代だからこそ、
守るものを確認してから挑戦する
という考え方があります。
⑦ 家族と話す
起業は、自分だけの問題ではない場合があります。
収入。
働く時間。
休日。
生活リズム。
家計。
家族にも影響する可能性があります。
だから、
「会社を辞めて起業する」
と決めてから報告するのではなく、
考えている段階から話しておく
ことも大切です。
特に、
「なぜ起業したいのか」
「どのくらいの規模から始めるのか」
「どのくらいの資金を使うのか」
「いつ判断するのか」
を共有しておくと、
単なる「夢」ではなく、
具体的な計画として話しやすくなります。
50代だからこそ「小さく始める」
50代からの起業で、
私はこの考え方が非常に大切だと思っています。
小さく始める。
事務所を借りなくてもできる仕事。
社員を雇わなくてもできる仕事。
大きな設備投資をしなくてもできる仕事。
自分の経験を使える仕事。
今は、
インターネット。
SNS。
オンライン会議。
AI。
さまざまなツールがあります。
以前より、
一人で小さく事業を始めやすい環境
になっています。
だから、
「起業=大勝負」
と考える必要はありません。
AIは「一人でできること」を増やしている
特にこれから注目したいのが、
AIの活用です。
例えば、
文章作成。
企画整理。
資料作成。
画像作成。
情報整理。
データ分析。
これまで外注したり、時間をかけたりしていた仕事の一部を、AIが支援できるようになっています。
50代には、
経験があります。
そこへAIを組み合わせることで、
一人でもできる仕事の範囲を広げられる可能性
があります。
起業を考えるなら、
「AIで何ができるか」
だけではなく、
「自分の経験のどこをAIで補えるか」
という視点で考えてみてください。
副業と起業を分けすぎなくてもいい
副業と起業は、
まったく別のものに見えるかもしれません。
でも、
会社員
↓
副業
↓
個人で仕事を受ける
↓
売上が増える
↓
起業
という流れもあります。
だから、
最初から、
「自分は起業家になる」
と決める必要はありません。
副業として試した結果、
「もっとやりたい」
と思えば広げる。
逆に、
「自分には会社員+副業が合っている」
と思えば、そのままでもいい。
大切なのは、
自分に合った働き方を見つけること
です。
今日やってみてほしいこと
紙やノートに、
次の3つを書いてみてください。
① これまで人から頼られたこと
仕事でもプライベートでも構いません。
3つ書きます。
② 自分が解決できそうな困りごと
誰のどんな問題なら、自分の経験が役立ちそうか。
3つ書きます。
③ それを「小さく試す」としたら何ができるか
例えば、
・知人一人に相談サービスを試す
・簡単な資料を作る
・SNSで情報を発信する
・小さな商品を作る
など。
会社を辞める必要はありません。
まず、
「自分の経験を仕事にするとしたら?」
と考えてみるだけです。
起業は「会社を辞めること」ではない
50代から起業を考えるとき、
最初に決めるのは、
「いつ会社を辞めるか」
ではありません。
まず、
自分には何ができるのか。
誰の役に立てるのか。
小さく試せないか。
そこからです。
会社に残る。
転職する。
副業する。
起業する。
どの選択肢にも、
メリットとリスクがあります。
だから、
「起業するか、しないか」
をすぐに決めなくてもいい。
自分の経験を一度棚卸しして、
小さく試してから判断する。
50代からの起業には、
そんな始め方もあります。
次回
次回は、
「30年間の会社員経験は、本当に市場価値がないのか?」
について考えます。
会社に残る。
転職する。
副業する。
起業する。
どの道を選ぶとしても、
土台になるのは、
これまで積み重ねてきた経験
です。
次回は、その経験をどう見つけ、どう「価値」に変えて考えるかを整理します。
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