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LATE REPLY 02 遅れた返信
” 一 緒 に い よ う ”
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◇Article Creation Policy_2022/5/14 | Tips
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遅れっぱなしの『返信』。
こんな莫迦野郎でしかない俺を、君は遠くて近い場所から見守り、許してくれる。
返信が遅れた理由は、
たぶん君なら分かっている。
こんなに好きなのに、離れ離れになったのは少しおかしいと感じている。
君は俺の心が、涙を流さない鋼鉄で出来ていると思っていたんだろう？
本気で距離を置いたから、
離れたのは俺のせいだと思っている。
なぜ相思相愛なのに離れるのか、
それが俺たちのような関係性において、説明のつかないところだ。
けれど、”唯一無二”の存在と出逢った者なら、
きっと感じているはず。
「こうするしかなかった」という現実を。
離れた時のことは、まだ誰にも伝えられずにいるよ。
誰にも話せずにいる。
君もそうかな。
あんな事が起きれば、とてもじゃないけれど言えないね。
だからこそ俺たちはたくさん苦しんだ。
唐突に謎めいたことを言ってしまうけれど、
聖書のことや、
聖人君子が結合したとされることについて、
あれはお互いの真実の相手じゃない、と気づけるのは、
本当の『魂』の相手を、知った者だけだろう。
『魂の対』と関係のある者は、
常に「概念」と「欲望」の罠に、
試される。
俺たちが遭遇した奇妙な現象については到底信じてもらえそうにないが、
まだ記せていないことがある。
君との”あの事だ”。
君と顔を合わせて語ることがなければ、きっと誰にも知られないままだと思う。
俺という人間がどこか太陽の下で、
死骸になって砂粒に埋もれ、朽ちていっても、誰にも語られないままだ。
心の中に詰め込んだ”君”との秘密は、
鍵が掛けられたまま、
最後を迎える。
離れたあの時には、
てっきり同じ感情だったと思ったけれど、少し違うようだね。
つまり離れたのは君の意思じゃなくて、
何らかの力が介在していた、という事なんだろう。
分離をしてしばらく後、
君はあるツールを用いて、俺になぜ離れたのか聞いてきた。
俺はその時、少し驚いた。
離れたのは同じ理由だと思っていたから。
俺のほうでは、
君への返信は、種々の事情があって書けなかったから、
君はまだ半分わからずにいる。
だからこの返信の中で、理由を伝えようと思う。
君は俺の大切な人だ。
そのことを、忘れようとしないでほしい。
未来永劫続くし、
たとえ君がまた離れていったとしても、多分気持ちは変わらない。
心に制限はないのは真実で、
だからこそ、ほんとうは誰も心をコントロールなんか出来やしない。
理屈で想いをねじ伏せても、
忘れようとしても、
繰り返し繰り返し、君との約束の場所が現れる。
一方で、
君に出逢ったことで、俺は自分の冷淡さを知った。
最愛の人間に出逢って知ったのが、自分の性質だったとは変かもしれない。
けれどこれが俺の魂の一部のようで、
君以外には、心開けない。
俺は誰にでも優しくできる性分じゃなく、嫌いな人間は嫌いだからだ。
それでもこんなに無茶苦茶な俺を、
感情の一滴ものこさずに受け入れてくれる”君”のことを、
いま、とても不思議に感じている。
君に逢う前の恋愛は、何だったのかと、
目が覚めるように気づいた。
肉体的な繋がりや、心惹かれる淡い恋愛感情の対象、
偶然が重なりあって積みあげられた親しみ、
ーーそんな風にいろいろあったけれど、それらの人たちと、君とは違う。
君の姿を見るたび、二人だけの約束があることを感じる。
ふたりだけしか知らない場所があって、秘密の領域がある。
これが魂の”恋”なんだろう。
でも、魂の恋には欠点がある。
苦しすぎるから忘れようと何度思っても、
駄目なんだ。
”諦 め き れ な い”
気が狂うほどの激しい『魂の恋』をして、
生きて帰った人は少ないんだろう。
どうにか生き延びて見えたのは、
『魂の対』のふたりが同じだけ、強く想いあう仕組みについてだった。
どんなに相手が冷たく見えても、感情のエネルギーの量は常に同じだから、
誰にも隠しようがない。
俺は君が好きなこと、はっきりと周囲に示した。
女の人には不可解に見える、本能的なマーキング行動かもしれない。
君が困ってしまうくらい明確にして、
この記事のライター
