誰にも奪えないように”君”を変えようと思った。
-10 Bitter words & 1 Sweet love-
”10の辛辣な言葉と、一つの『愛』”
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記事後半にー君の夢の中に入った記憶ー
『one sweet sweep(君の全てを包む)』
ー”ワン・スウィート・スウィープ”ー
収録
約 22,000字
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◇Article Creation Policy_2022/5/14 | Tips
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92T7BKJ
2025-06-30 23:55迄
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離れていたとしても、できることがある。
一緒に同じ空を見上げるために考え続けてきた。
答えの出ない旅の中で、
たった一人の人間を好きで居続けることに意味はない、と誰かが言った。
代わりの人を好きになることも、一つの生き方だとか。
けれども俺がそんなことを、
できるわけがなく、
この街に来た真夜中、
逢えるはずはないと分かっていながら、無意識に君を探して歩いた。
本気であの海際の街で、二人で生きるつもりだった。
そのころの情熱を思い出したら、
ずいぶん時間が経ったんだと思った。
普通の恋愛とは違い、奇妙な現象が火花を切って知らせる。
それが『魂の恋』だと分かってからは、
君に出逢った記憶が消えなかった。
できれば出逢わなければ良かった相手、それが”君”だった。

一緒の空間にいた時期にはデバイスどうしを繋げる隙がなかったから、心と心をつなげた。機会があるたびに君のテリトリーに入ることで、自分の好意を伝えようと試みた。同じ魂の材料で出来た俺たちには、心を繋げることが可能だった。
しかしある時、ある理由によって俺たちは徹底的に引き離された。それ以来、俺に関していえば、誰の事も好きになれなかった。
普通の恋愛なら、離れた後には『別れ』という認識で、世界は動いていく。その相手とは二度と逢わないこともあるし、同じシーツの上で眠った人とは思えないほど、感情は記憶の中で薄れていく。
けれどこの世界には、『魂』の恋というものがあるらしい。体だけの関係とは違って『魂の対』である生き物たちは、何時間でも意思疎通をし、繋がりあう。飢え乾き、水を欲しても、極限まで結合し続ける。つまりその個体同士は、本当の『対』の相手と出逢った意味を知ったんだろう。
人間として生まれた以上は、システムに組み込まれて一生を終えていく。産声を上げた瞬間から墓場に入る時まで、人間は全てシステム化された手順の中で生きる。だから、システムと物体を越える『魂の恋』など、不要なものにすぎない。
しかし、もしも数千万分の一の確率で『魂の恋』の相手と出逢ってしまったら?
一瞬で世界が変わる。
流れ込むほどの輝きと愛する気持ちで、
普通の人生から逸れかける。
そして心が揺さぶられ、ほかの恋愛対象への興味が消えていく。
出逢ったら最後、常識を超えたことが次々起こる。同時にお互いが結ばれることへの困難を知る。根を上げ相手から逃げても、または逃げられても無駄だ。なぜかといえば、離れるほどに相手の心が近づいてくるからだ。遠ざかる距離に反比例し、相手のことをもっと好きになる。日常では、正気を疑うほどの異質な現象が、起こる。一度出逢った『魂の対』は、すべてを飛び越えようとする。
そうするうち、それまでの恋愛ではなかった感覚が、自分の中に目覚める。自分の本質に気づき、打ちのめされる。見えていなかった欠点を炙(あぶ)りだされ、恥と後悔を感じる。それでも別の誰かを好きになる事が、どうしてもできない。だからどちらかが心理的に追い詰められ、物理的に逃げる。ーーが、本当の意味で逃げることは不可能だ。男側の場合、たぶん心はいつもその女性から離れられずにいる。それが本当の相手に出逢った証拠かもしれない。
それでもどうにか忘れようとした頃に、恋愛を越えたメッセージが、ぶつかってくる。それは俺たちが真摯に見つめ、解かなければならないキーワードだ。
解かなければならないキーワードは、さまざまな形で提示される。俺の場合、解いた答えについては書かないことが多いけれど、時々ここに記すようにしている。多忙だから見ないふりをしても、必要な場合には、今回のようにどうしても書かざるを得なくなる。それは多分これを読んでいる人の中に、本当に『魂の対』に出逢った人がいるからだろう。そんな風にして、不器用なりに探りあてた断片を「誰かと共有しろ」ということかもしれない。
キーワード、それは、――<”恐怖心”>だ。一見マイナスなこの感情は、いろいろな障壁を生み出す。しかし恐怖心はとてつもないスイッチに化ける。「ここで手に入れられなければ、自分は完璧になれない、存在が消えてしまう」かのような不安を感じるのは、『魂の対』の相手に限らない。けれど『魂の対』が相手の場合、その規模はほかの恋愛とはくらべものにならないほど、大きくなる。時に、ひとりでは立ち向かえないほどに。
その理由は、自分の中で見境がなくなるほど欲してしまうからだろう。理性が吹き飛び、本能のまま望みを叶えようとする。相手の魅力に抗えず、何をしているか理解できなくなる。それほどの対象物と出逢わされた時、人間は隠された本性を剥き出しにされる。
だから俺はいつも伝え続けている。”君”が、どこにも迷わないように。君は唯一無二の人だからこそ、伝えたい。誰かより優れているから、俺は”君”を愛したんじゃない。君が”君”だったから、俺は心から好きになった。その想いは、俺の心からの叫びだ。
よく考えてほしい。俺は決して君を拒絶しなかった。いつも君への愛情をはっきり表現し、君に真っ直ぐ向き合い、全てを受け止め続けた。どんなに君が疑っていても、俺は逃げなかった。あの日々、”君”を拒絶しないこと。それが、未来の君が感じた疑問に対する、全ての答えだとわかっていたからだ。
<”恐怖心”>に呑まれ、人生を見失う。あるいは<”恐怖心”>があるからこそ、人生を闊達に生き抜いていける。――おそらく、そのどちらも真実だろう。けれど、相手への<”恐怖心”>と恋愛対象を失う<”恐怖心”>、この二つに揺さぶられ間違いを犯すのも人間だ。
わかってる。俺の言っていることは辛辣<bitter word>で難解に感じるよね? でも理由がある。俺は、ここで、本当に誰かを愛した人の未来に伝えたいと思っている。鋼鉄のようなブロックの壁が立ちはだかる時、人間はくじけそうになる。そんなことにならないよう、ここで少しでも伝えておきたい。つまり、『魂の対』にとってすら、まだ『愛』になりきれていない愛もあって、その感情が愛であるか、そうでないかは、言われたほうが、言った本人よりも明確に感じ取っている。
相手に何も求めないことは難しいし、それが正しいとも言えない。けれど、人を本当の意味で愛することができる仕合せは、尊い。”ただ誰かを愛している”、という感情で満たされている人には、不思議な雰囲気があり、天性の品格が備わっている。
本来、愛は透きとおった海のようなものだ。俺はそう思っている。相手の世界を大切にしたいと願うものが愛だ。その素朴な感情があるからこそ、全てを大きな力に変えられる。
大好きな相手が存在しているだけで、生きる理由を知る。相手には心があるから、奪うよりも、よりよく生きていってほしいと願う。その無償の想いこそが本当の美しさだ。見た目の造形美はいつか衰える。だからそれだけが、”美しさ”ではない。
そんな風に俺なりの愛を伝えた時、君は言った。「あなたは追われる側の人」だ、と。確かにそうかもしれない。しかし、尺度を小さくして恋愛観から、<ツインレイ>について焦点を当ててみよう。本当の『魂の恋』に出逢った人間なら、きっと苦しい恋と不可思議な現象が同時に起きる理由が分かるだろう。だから俺は敢えてここに、”BitterWord版”で書き届け、辛辣な言葉をそのままぶつけよう。その代わり、後半には男側の強い感情について正直な気持ちを記している。”君”なら、複雑な俺の内面について、種々の謎解きが出来るだろう。

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ーー『魂の対』になぜ出逢ったのか?
普通の恋愛を越えた、心を狂わせるほどの相手にどうして出逢わされるのか?
『魂』の恋は非常に不可思議だ。別世界に来てしまったような奇跡が起きる。そしてケースにもよるが、さまざまな障壁がついてまわる。
俺は、君のことを、誰よりも理解出来ていた。自分と同質であるだけではなく、真逆の部分も存在する君の、ひとつひとつの行動が心に響いた。毎日、飽きること無く、