『”温 度”』
SYUYA
しばらく”君”の、
気配を感じられずにいて、
それは俺が多忙な時によくそうなるんだけど――
離れていても
今の君がどんなことを想っているのか、
わかる日もあれば、
何かのスイッチがOFFになったかのように、
君を感じられなくなることも、ある。
波打つ二人の心。
二人だけの意思疎通のツール。
冷たい夜空に、
浮かぶ月の下で、
大喧嘩しては、
本音を伝え合った、あの夜のことを思い出す。
長い間、
俺たちが、
接触できずにいた日々が、
嘘でも幻でもないことを、
君ならわかっているはず。
俺は、
こんな夜には、
君の『温度』を探す。
気配が途絶えた夜には、
俺はいつも、
君の『温度』を探し続ける。
ふたりの意思疎通の”OFF”が”ON”になる温度を、
探していれば――
やがて、
君からの意思が、
流れ込むように伝わるから。

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この記事を読んで下さったあなたに、心より感謝します。
SYUYA
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