こんにちは。かざぐるまです。
吃音(軽度の難発)を抱えながら、営業マンとして、BtoBの一部上場企業に約10年勤務しております。トークに自信がない分、他の知識で、スキルを補うため、今回、「統計検定2級」取得に挑戦してみました。
基本的に私は、目的のない肩書きだけの資格取得は行いません。資格を取得するために、自分の時間をかなり割かないといけませんし、試験内容が、ただの暗記で実際の実務には全く必要のないものであることも多いからです。
しかし、私が受けた「統計検定」の試験内容は、グラフや表を的確に読み込む力や、データを分析する基礎的な考え方を養うことができ、とても有意義なものであると感じました。そして、試験を受けることで、自分のモチベーションアップに繋げることができました。
私は営業マンとして、数字を分析した提案を日常的に行っています。自分の提案する内容により、売上・利益がどう変動するのか?という、シミュレーションを毎日のように行っています。実施した企画の効果検証も行っています。
成果を出すには、データ分析できることが必須と思い、学生時代、統計知識0であった私が、一念発起して、統計学を学びました。そして、統計検定2級に合格するレベルまで、統計学の知識を積み上げた今、どのようなメリットが得られたと実感しているか、ピックアップして、ご紹介したいと思います。
①データを正しく読み解くスキルが向上。
まず、最も早く実感できたのが、この点です。
「データを正しく、読み解く」スキルが、高まりました。ほとんどの人は、データを正しく、読み解くことが出来ておりません。同じデータを、異なった見方で捉ていては、いくら優秀な提案をしても、相手に伝わりません。
そもそも、データを正しく理解できないと、想定外の出来事が生じたとしても、なぜ?そうなったのか、検証することさえ、できないのです。
統計学では、いくつかの用語を学びます。この意味を正しく理解することにより、データ分析をするための知識の土台が出来上がります。
すごく簡単な事例を取り上げてみます。この3つのケースにおいて、「平均値」という考え方が、あてはまるのは、どれでしょうか?
- 食堂で、最も人気のあるメニュー料金を調べたい。
- 日本人の年収において、真ん中の金額を把握したい。
- この3つのリンゴの重さから、1個のリンゴの重さを推測したい。
正解は、③ですね。
①は、最も注文が多い、メニューを調べるため、「最頻値」という数値で表すことができます。②は、数字の列の中央部分を知りたいので、「中央値」という数値で表すことができます。③は、3つの重さを足して、3で割ればいいので、まさに「平均値」です。
非常に簡単な例をあげましたが、すべてのケースを「平均値」として調べ上げていては、いくら頑張っても全く意味が無くなってしまいます。
統計知識を少し増やすことで、データの誤読が少なくなった気がしています。地味ではありますが、非常に重要なスキルだと思います。
②課題解決の対応能力が向上。
そして、最も成長できたと感じるのが、この部分です。
「課題を解決するための、データ分析能力」が高まりました。データをなぜ、分析するのか?課題があり、それを克服するために、データを分析する必要があるのです。
「売上をどうしたら、あげられるのか?」「新規・リピート・離反の割合は、どのくらいか?」「アクティブユーザーを増やすには、どの年代層をターゲットにしたマーケティングをすべきか?」等、課題が先行して、その解決策として、分析を行います。
必要に応じて、「データを視覚化(見える化)」して、回帰分析や分散分析等、適切な手法を用いて、答えを導きだせるようになりました。分析手法の手札が増えたことは、私にとって大きな成長に繋がり、より深い知見を得ることができました。
まだまだ実務として、使いこなせておりませんが、以前の私の提案と比べると、月とすっぽんぐらい異なり、より具体的な数字を提示した提案ができるようになりました。
また、統計学を学ぶことにより、数学的思考力や論理的思考力が飛躍的にアップしました。仕事上の複雑な事案を、ポイントを押さえて整理できる能力も上がっている気がしています。
以上、統計知識と営業スキルとの親和性について、紹介しました。
数学が苦手な人は、少し苦労するかもしれませんが、ぜひ、統計学を学んでみてはいかがでしょうか?私の経験上、営業スキルが成長する、きっかけに繋がると思います。