こんにちは。かざぐるまです。
吃音は、経験した人にしか分からない辛さがあります。誰にも相談できず、一人で悩み、自信を失っていきます。自分自身もそうでした。
吃音に悩んでいる人のために何かできないか?と思い、自分自身の吃音克服体験を公開することを決めたのです。
私が吃音と感じたのは、今から約10年前の大学生時代に遡ります。
接客のアルバイトをしている際、「なんか、この言葉、喋りにくいな」という違和感を感じるようになりました。喋る失敗を繰り返すうちに、特定のフレーズを話すことが怖くなりました。
気づけば、吃音という症状をかかえていました。私は、軽度の難発で、特定の言葉を発するときに、つっかえて言葉がでてこない症状でした。
日常生活には支障をきたさないにせよ、接客マニュアルの苦手なフレーズを喋ることに大きなストレスを感じました。従業員が輪になり、接客フレーズの声出しを行う時間は、心臓がバクバクして、本当に地獄でした。
それでも、人と関わる仕事は好きだったので、卒業するまでの約3年間働き続けました。
その後、人とのコミュニケーションが好きな私は、吃音の不安をかかえながらも、営業の仕事に就きました。
しかし、入社すぐの電話対応という仕事は、私にとって吃音の悩みを大きく感じさせるものでした。発声しにくいフレーズを喋らないといけないとなると、緊張して、汗が吹き出しました。
電話を繋ぐ際、名前を呼ぶのが怖くなり、不在ではないにも関わらず「不在です。折り返しいたしましょうか?」と嘘をつくこともありました。
こんなこと本当はしたくないのに。。「声が出なかったら、どうしよう」という不安ばかりが頭をよぎります。どんどん自信を失っていきました。
そんな弱い自分が大嫌いで、苦手なフレーズを、何度も何度も話す訓練をしました。また精神を整えるために、様々な呼吸法を試しました。それでも全然、解決しません。
誰にも相談できず、一人で悩んでいました。俺には、やっぱり無理かなって。
でも、営業の仕事を諦めたくなくて、どうやったら「吃音が気にならなくなるのか?」試行錯誤を続けました。
自分に合う吃音克服法を見つけるために、どんどん実践を繰り返しました。数えきれない失敗体験をしましたが、それを上回る成功体験を積み上げ、自信をつけていきました。
その結果、今では、吃音をほぼ克服することができ、営業マンとして、日々、商談・プレゼンを重ねています。
どんどん人前で話すことが好きになり、友人の結婚式の幹事も2度、担当しました。吃音で悩んでいた頃の私では、考えられません。
ようやく、これで「吃音を克服した」といえる段階まできたのかな。。と確信したのです。
ここまで、約8年かかりました。
私自身、吃音を完治できていません。だけど、吃音を気にしない状態まで持っていくことはできたのです。
吃音は、今のところ、確実な治療法が見つかっておらず、完治することはできない障害です。治療法は無いが、吃音を克服することはできると思います。
私が吃音を克服した方法(行動・メンタル)は、正しいか?どうか分かりません。ただ私は、この方法に救われました。本気で吃音を克服したいと思っている、誰かの参考になればと思います。