双極I型障害(Bipolar I Disorder)

寄り添わない心理カウンセラー【Y】:代表

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こんにちは🍵

「元気すぎるのも性格だから」と片づける人には寄り添わない心理カウンセラー【Y】です

双極I型障害(Bipolar I Disorder)は、かつて「躁うつ病」と呼ばれていた障害の一つです

極端に気分が高揚する「躁状態」と、重く沈む「うつ状態」が交互に現れる気分障害です

「双極」になって、わかりにくくなりました

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双極I型障害とは

双極I型は、躁状態が非常に強く現れるタイプであり、日常生活を破壊的なレベルで揺るがすことがある

躁状態の際には、本人は極めて快活で、自信に満ち、睡眠をほとんどとらずとも活動を続ける

しかしその裏には、突発的な衝動行動や対人トラブル、金銭問題、さらには自分や他者を傷つけるリスクも潜んでいる

周囲がその危険性に気づく頃には、すでに大きな混乱を招いていることも少なくない

双極I型障害の診断と特徴的なエピソード

双極I型障害の診断には、少なくとも一度は「明確な躁エピソード」が存在することが条件となる

躁エピソードとは、気分が異常に高揚または易怒的になり、エネルギーが高まりすぎた状態が、少なくとも1週間続いている場合を指す(入院が必要なほど激しい場合は、1週間未満でも診断される)

躁エピソードでは、以下のような症状が典型的に見られる

・自己評価の異常な高まり(誇大妄想) ・睡眠欲求の著しい減少(数時間の睡眠でも平気) ・多弁で話が止まらない ・考えが次々と飛ぶ(観念奔逸) ・注意が逸れやすい ・目標指向行動の増加(過活動) ・快楽的な行動への没頭(無謀な買い物、性的逸脱、ギャンブルなど)

これらの症状は、一見すると「元気」「積極的」と誤解されがちだが、その背後では現実との接点を失い、自分をコントロールできない危うさが進行している

躁状態がピークに達すると、現実検討能力が低下し、幻覚や妄想が現れることもある

この段階では、統合失調症と見分けがつかないほどになることもある

うつエピソードとの激しい落差

双極I型障害では、躁状態だけでなく、うつ状態も深く重く現れることがある

躁の後に突然意欲を失い、何もできなくなる

つい昨日まで世界を征服できるかのような自信に満ちていた人が、今日はベッドから一歩も出られない

この「振れ幅の激しさ」が、相談者自身にも理解しがたく、強い混乱や自責感を招く

うつエピソードでは、大うつ病と同様の症状――抑うつ気分、興味の喪失、疲労感、集中力の低下、自責感、自殺念慮――が現れる

特に、躁状態でのトラブルや失敗が記憶に残っている場合、それを悔やむことでうつ状態が悪化しやすい

双極I型障害の特殊なパターンと見えにくさ

双極I型障害には、明確な「躁」と「うつ」の期間が交互に訪れる典型例だけでなく、いくつかの特殊なパターンがある

たとえば「急速交代型(ラピッド・サイクリング)」と呼ばれるタイプでは、1年の間に4回以上の気分エピソード(躁、軽躁、うつ)が切り替わる

この場合、診断や対応が非常に難しく、周囲にも「気分屋」と誤解されやすい

また、「混合状態」と呼ばれるエピソードでは、躁状態と抑うつ状態の症状が同時に現れる

例えば、極度に焦燥しながらも、気分は落ち込んでいて死にたいという気持ちが同居することもある

このような混合状態は自殺リスクが非常に高く、緊急性が高い

治療と心理カウンセリングの役割

双極I型障害の治療の中心は、薬物療法となる

気分の極端な変動を抑えるために「気分安定薬(ムードスタビライザー)」が処方される

代表的なものにリチウム、バルプロ酸、ラモトリギンなどがある

躁状態に対しては抗精神病薬、うつ状態に対しては慎重な抗うつ薬の使用が行われるが、抗うつ薬単独の使用は躁転のリスクがあるため、必ず医師の管理下で行われる

心理カウンセラーの役割は、薬物療法を補完し、相談者の生活リズムの安定と感情のモニタリングを支援することだ

双極I型障害は、ストレスや生活習慣の乱れによって再発しやすいため、日々のセルフモニタリング、家族との協力、ストレスマネジメントが重要になる

また、躁状態の記憶が美化されることもあるため、「もう薬はいらない」「自分でコントロールできる」と考えやすくなる

心理カウンセリングでは、過去のエピソードを振り返り、現実的な視点で自分の病気を見つめ直す支援が求められる

双極I型障害とともに生きるために

双極I型障害は、一度発症すれば生涯にわたりつき合う可能性の高い障害だが、適切な治療と支援によって、安定した生活を送ることは十分可能だ

重要なのは、自分が「波のあるこころを持っている」ということを否定せず、波に飲み込まれない術を身につけていくことだ

心理カウンセラーは、その波に名前をつけ、タイミングを読み、必要なときに「休む」ことを選べるように支援していく

それは「治す」ことではなく、「共に生きる」姿勢を育てる作業でもある

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