
結論から言うと、初期化の前に見るべきなのは「写真」よりもLINEのトーク履歴・二段階認証アプリ・おサイフケータイの3つです。写真はクラウドに残っていることが多いのですが、この3つは自動では守られないんですね。
この記事は、動作が重くなった・調子が悪い・手放す準備をしているなどの理由で、スマホの「すべてのデータを消去」を考えている方に向けたチェックリストです。ひとつ質問させてください。いま手元のスマホが突然まっさらになったら、ログインし直せないアプリはいくつありますか? すぐに答えられない方ほど、このリストが役に立つと思います。読み終えるころには、初期化ボタンを押してよいかどうかを自分で判断できる状態になっているはずです。個別に質問できる窓口を記事の最後に載せています。
初期化で「消えるもの」と「残るもの」
スマホの初期化は、端末本体の中身を工場出荷時の状態に戻す操作です。iPhoneなら「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」、Androidなら機種によって表記は違いますが、おおむね「設定」→「システム」→「リセットオプション」→「すべてのデータを消去(出荷時リセット)」にあります。
ここで押さえておきたいのは、消えるのは「端末の中だけにあるデータ」だという点です。iCloudやGoogleアカウントに同期されている連絡先・カレンダー・写真は、アカウントにログインし直せば戻ってきます。逆に、アプリが端末の中にだけ保存しているデータ、たとえばLINEのトーク履歴や、認証アプリに登録したワンタイムパスワードの鍵、ゲームの引き継ぎ前データなどは、事前に手を打たないと戻せません。
容量にも注意が必要です。公式の案内によると、iCloudの無料枠は5GB、Googleアカウントの無料枠はGmail・Googleドライブ・Googleフォトの合計で15GBです。写真や動画が多い方は、無料枠を超えていて「実はバックアップが途中で止まっていた」というケースがよくあります。

「バックアップをオンにしている」と「最新のバックアップが完了している」は別物です。iPhoneならiCloudバックアップの画面に最後に作成されたバックアップの日時が出るので、今日の日付になっているかを必ず見てくださいね。
楽天モバイルで使っている方は、ここにもうひとつ「初期化後にちゃんと電波をつかむか」という確認が加わります。初期化のあとに圏外や「SIMなし」の表示が出ると、それが設定の問題なのか電波の問題なのか切り分けにくいんです。楽天モバイルの電波の実際と、つながりにくいときの確かめ方は、こちらの記事に整理しています。

初期化前のバックアップ確認リスト(作業順)
準備するものは3点です。安定したWi-Fi、充電器、各サービスのIDとパスワードのメモ。写真が数千枚ある場合はバックアップだけで数時間かかることもあるので、時間に余裕のある日に、充電しながら進めるのがおすすめです。
- 端末全体のバックアップを最新にする:iPhoneは「設定」→自分の名前→「iCloud」→「iCloudバックアップ」→「今すぐバックアップを作成」。Androidは「設定」→「Google」→「バックアップ」から実行し、完了日時を確認する
- 写真と動画が同期済みか確認する:iCloud写真やGoogleフォトの画面で「同期完了」や「バックアップ完了」の表示を見る。容量不足の警告が出ていたら、パソコンへのコピーも検討する
- LINEのトーク履歴をバックアップする:LINEの「設定」→「トークのバックアップ」から実行(iPhoneはiCloud、AndroidはGoogleドライブ)。バックアップ用のPINコードも控えておく
- 二段階認証アプリの引き継ぎ準備をする:Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorなどは、アプリ内のエクスポート機能やクラウドバックアップの設定を確認。各サービスのバックアップコードも手元に保存する
- おサイフケータイ・電子マネーの残高を退避する:モバイルSuica、楽天Edy、nanacoなどは、サービスごとに機種変更の手続きが必要。アプリ内の案内に沿って残高をサーバーに預ける
- ゲームや銀行アプリの引き継ぎ設定をする:引き継ぎコードの発行、連携アカウントの設定、銀行アプリのワンタイムパスワードの解除や再登録の手順を確認する
- 初期化後にログインするためのIDとパスワードを確認する:Apple IDまたはGoogleアカウント、楽天ID、LINEに登録した電話番号とパスワードを、実際にログインできるか一度試しておく
見落としやすい「端末の中だけ」のデータ
上のリストを終えても、まだ取りこぼしが起きやすい場所があります。共通しているのは「クラウドに自動で上がっていないのに、毎日使っているから大事だと気づきにくい」という点です。初期化ボタンの前に、次の項目をひとつずつ開いて確認してみてください。
- メモアプリの保存先(iPhoneの「メモ」で保存先が「このiPhone内」になっていないか)
- ボイスメモや録音アプリのファイル
- SMSのやり取り(iPhoneはiCloudバックアップに含まれるが、Androidは機種や設定によって異なる)
- ダウンロードフォルダに入れたPDFや書類
- Wi-Fiのパスワード(自宅以外の、職場や実家のものは控えておくと安心)
- ブラウザのブックマークと保存済みパスワード(アカウント同期がオンになっているか)

ちなみに、LINEは同じOS同士ならバックアップから全履歴を戻せますが、iPhoneとAndroidをまたぐ場合、LINE公式の案内では引き継げるのは直近14日間のトーク履歴です。初期化ついでに機種を替える方は、この違いを先に知っておいてください。
ここに注意⚠️
- 初期化後は「アクティベーションロック」や「端末保護機能」がかかります。iPhoneはApple IDのパスワード、Androidは最後に使ったGoogleアカウントのパスワードがないと再設定できません。パスワードを忘れていると、自分の端末なのに使えなくなるケースがあります
- eSIMを使っている場合は、消去の画面でeSIMの扱いを必ず確認してください。eSIMごと消してしまうと再発行の手続きが必要になります。楽天モバイルの場合は my 楽天モバイルから再発行を申し込めますが、その間は通話もデータ通信もできません
- おサイフケータイの残高は、退避の手続きをせずに初期化すると、戻すためにサービス会社への問い合わせが必要になる場合があります
- 二段階認証アプリの鍵は、多くの場合バックアップに含まれません。引き継ぎ前に消すと、各サービスのログインで止まってしまいます
- バックアップ完了の確認は「設定画面の日時」で行い、「たぶん大丈夫」で進めないこと

初期化で困るのは、データそのものより「ログインできない」状態になることが多いんです。パスワードの確認は面倒ですが、ここだけは省略しないでくださいね。ここまでで役に立ったと感じたら、拍手👏を1回もらえると励みになります。
💡 3つの申込ルート、どれが一番お得か
初期化をきっかけに、回線そのものを見直そうと考える方もいると思います。楽天モバイルの申込ルートには、大きく分けて「従業員紹介」「三木谷キャンペーン」「通常の紹介キャンペーン」の3つがあり、それぞれ還元の内容と適用される条件が違います。さらに、はじめての契約なのか、2回線目の追加なのか、一度解約してからの再契約なのかによっても、どのルートが合うかの答えが変わることがあります。条件を見比べずに申し込むと、対象外になってしまうこともあるので、事前に一度整理しておくのがおすすめです。それぞれの違いと選び方は、下の解説記事にまとめています。

申込前の個別の疑問は、プロフィール記載のLINEでも受け付けています。
📖 関連記事もどうぞ




次回は、初期化したあとの「復元がうまくいかないとき」の確認ポイントを整理する予定です。この記事が参考になったら、拍手👏で教えてもらえると次の記事の優先度に反映できます。
