
結論:プラチナバンドは、ビルの奥や地下まで届きやすい700MHz〜900MHz帯の電波のことです。楽天モバイルは2024年6月に700MHz帯の商用サービスを始めましたが、帯域幅は細めなので「速くなる」より「つながりにくい場所が減る」と捉えるのが現実的なんです。
建物の奥や地下街に入った途端、電波のアンテナ表示が1本になったり、LINEの送信がくるくる回ったまま止まったりした経験はありませんか? この「場所によるつながりにくさ」に大きく関わっているのが、ニュースでもよく見かける「プラチナバンド」です。この記事では、通信の専門知識がない方に向けて、プラチナバンドがどんな電波なのか、楽天モバイルにとって何が変わり、何は変わらないのかを、公開されている情報をもとに整理します。読み終えるころには、自分の生活圏で気にすべきポイントが判断できるはずです。なお、個別に質問できる窓口を記事の最後に載せています。
プラチナバンドは「回り込みが得意な低い周波数」
スマホの電波は、周波数(MHz・GHz)ごとに性質が違います。一般に、周波数が低い電波ほど波長が長く、建物の陰に回り込んだり、壁やガラスを通り抜けたりしやすいと言われています。計算すると、700MHzの電波の波長は約43cm、楽天モバイルが自社回線のメインに使っている1.7GHz帯は約18cmです。この差が「障害物への強さ」の差につながります。
日本では、おおむね700MHz〜900MHzの帯域が「プラチナバンド」と呼ばれています。ドコモは800MHz帯(Band 19)、auは800MHz帯(Band 18/26)、ソフトバンクは900MHz帯(Band 8)を持ち、さらに3社とも700MHz帯(Band 28)も使っています。一方で楽天モバイルは、2020年の本格参入時点では1.7GHz帯(Band 3)しか自社の周波数を持っていませんでした。屋内や地下が弱いと言われてきた理由の一つがここにあります。
この状況が変わったのが2023年10月です。総務省が楽天モバイルに700MHz帯の割り当てを認定し、楽天モバイルは2024年6月27日に商用サービスを開始したと発表しています。割り当てられたのは上り・下りそれぞれ3MHz幅で、他社の持つプラチナバンドと比べるとかなり細い帯域です。

ここは混同しやすいところで、プラチナバンドの強みは「遠く・奥まで届くこと」です。データをたくさん運べるかどうかは帯域幅で決まるので、3MHz幅だとスピードの主役にはなりにくいんですね。道路に例えると、山奥まで通じた道だけど車線は細い、というイメージです。
4社のプラチナバンドを並べてみる
- ドコモ:800MHz帯(Band 19)+700MHz帯(Band 28)。長年かけて全国に基地局を整備してきた
- au:800MHz帯(Band 18/26)+700MHz帯(Band 28)。楽天モバイルのパートナー回線としても使われてきた
- ソフトバンク:900MHz帯(Band 8)+700MHz帯(Band 28)。900MHz帯は2012年に割り当てを受けた
- 楽天モバイル:700MHz帯(Band 28)を2024年6月から運用。自社のメインは1.7GHz帯(Band 3)
- 楽天モバイルの700MHz帯は上り・下り各3MHz幅で、他社のプラチナバンドより帯域は細い
- 基地局の数は時期とともに増えていくため、最新の状況は各社の公式エリアマップで確認するのが確実
楽天モバイルで「変わること」と「変わらないこと」
では、利用者の目線では何が変わるのでしょうか。700MHz帯の電波は、スマホが自動でつかみます。利用者側で特別な設定をしたり、追加料金を払ったりする必要はありません。期待できる変化と、過度に期待しないほうがよい点を分けてみます。
- 変わること:700MHz帯の基地局がある場所では、ビルの奥・地下・住宅の奥まった部屋などで電波をつかみやすくなる
- 変わること:1.7GHz帯の電波が届きにくかった場所で「圏外」になりにくくなる
- 変わること:1つの基地局がカバーできる範囲が広がるため、郊外や山あいでのエリア拡大にも使われる
- 変わらないこと:月額料金やデータ容量などのプラン内容。プラチナバンド用の追加料金はない
- 変わらないこと:混雑した駅や繁華街での速度。帯域が細いため、速度改善の主役は引き続き1.7GHz帯や5G
- 変わらないこと:700MHz帯の基地局がまだない場所。エリア整備は段階的に進む

念押しすると、プラチナバンドは「弱点をふさぐ道具」なんです。ドコモやauが十数年かけて整えてきた屋内の安定感に、すぐ追いつくわけではありません。ここは公平に見ておきたいところです。一方で、地下や建物の奥で圏外になる場面が減るのは、毎日使う人にとって小さくない変化だと思うんですけどね。
ここに注意⚠️
- スマホ本体が700MHz帯(Band 28)に対応していないと、プラチナバンドの電波はつかめない。楽天モバイル公式サイトの対応製品ページで機種名を確認する
- 海外版スマホや古いAndroid機種は、Band 28非対応のことがある。対応していてもOSアップデートが必要な場合も
- 「プラチナバンド開始=どこでも電波が強くなる」ではない。自宅や職場が700MHz帯のエリアに入っているかは公式エリアマップで確認する
- パートナー回線(au)の扱いはエリアや時期によって変わるため、最新の公式発表を見る
- 自宅が地下や鉄筋コンクリートの奥まった部屋で電波が心配なら、契約前にエリアマップと周りの利用者の声の両方を確認しておくと安心

いちばん見落としやすいのは端末の対応バンドです。回線がプラチナバンドを出していても、スマホ側が受け取れなければ意味がありません。機種変更や中古スマホの購入を考えているなら、Band 28対応かどうかを最初にチェックしてくださいね。ここまでで役に立ったと感じたら、拍手👏を1回もらえると励みになります。
💡 3つの申込ルート、どれが一番お得か
電波の不安が解消できたら、次に気になるのは申込み方法だと思います。楽天モバイルの申込ルートには「従業員紹介」「三木谷キャンペーン」「通常の紹介キャンペーン」があり、還元額と適用条件がそれぞれ違います。また、初めての契約か、2回線目か、過去に解約したことがあるかによって、選ぶべきルートが変わる場合もあります。どのルートが自分に合うかは、下の解説記事に条件ごとの比較をまとめています。

申込前の個別の疑問は、プロフィール記載のLINEでも受け付けています。
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ちなみに次回は、電波の話の続きとして「5G(Sub6とミリ波)の違い」を整理する予定です。この記事が参考になったら、拍手👏で教えてもらえると次の記事の優先度に反映できます。
