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箸が苦手なのに箸の練習
文字が苦手なのに文字の練習
鉛筆が苦手なのに鉛筆の練習
これは「子どもを更に追い詰め、その行為自体を嫌いになる行為」となる可能性があります
上記のような反復練習で上手くなる子は
「身体」と「理解」が出来上がってるからできるのです
「できない」原因へのアプローチ」は別の視点からがいいこと
を以下に記述していきます

別の視点から
例えば、よく紐づけるのは「感覚統合」の視点です
では「固有覚」からの視点で見てみましょう
「固有覚」とは、筋肉の収縮、力加減の調節を行う感覚です
箸、鉛筆を正しく持とうとするために「指先の操作性」を上げるには、力加減の力が必要になります
力加減を育てるのに必要な運動として、上半身から下半身にかけての力が必要です
つまり必要なのは「粗大運動」(身体全体を使ったダイナミックな遊び)ということになります
それも、「固有覚」を高める運動が必要です
綱引き、相撲など、押したり、引っ張ったりといった動きで、力を維持する運動が「力を入れる」「力を抜く」といった筋肉に刺激を入れることで
「固有覚」の成長につながります
指先の操作性を上げようとするばかり、「身体全体へのアプローチ」がおろそかになっていることはよくみられます
仮に、指先をいっぱい使うなら、「箸」や「鉛筆」という高度な動きよりも「粘土」や「砂遊び」からの感触遊びから始めていいです
指先、手の筋肉にも刺激を入れる遊びは指先の巧緻性にとてもいいです
その過程で、伸ばし棒や、スコップなど、道具を使うことで更に楽しく指先を使います
「いかに楽しく、手先を使わせるか」を中心に考えたほうが、子どもの指先の巧緻性の成長につながるのです

まとめ
身体全体はつながっています
例えば、私が関わったケースで摂食指導の際、咀嚼が少ないお子さんがいました
しかし、原因は肩から、首回り周辺全体の筋肉が弱かったことで、口周りの筋肉を上手く使えないことでした
これでは「噛みなさい」という声掛けや反復練習は無意味になりますし、できないことを無理やりやらされたお子さんは無力感を覚えます
そして大人との関係性も壊れてしまう可能性すらあります
「反復練習すれば苦手なことでも得意になる」といった「思い込みを捨てる」視点を持ってみましょう
様々な視点から、お子さんの苦手さにアプローチするためには、いろんな感覚があることも知っておくことが必要です
「この視点からアプローチしてみよう」と様々な思考、方法を考えられると思います
今回は「固有覚」でしたが、「前庭覚」、「五感」または、別の要素が原因になっているかもと考えると新しい道がみえてくるのです

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