”逃げる側の『本心』とは?”
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”高価なものをプレゼントされながら、
なぜ車が用意されていないのか、君は不思議に思った。
そして俺の意図を知った”
ふたりしか進めない道の向こうに、『本 心』は隠されている。
<”414”>
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◇Article Creation Policy_2022/5/14 | Tips
二人だけにしか進めない道があって、それは約束だった。
その道は、俺たちがどんなに離れていても歩く事が出来る。
俺たちは離れていても、誰にも見つけられない道を一緒に歩いている。
ーー誰しも、運命を感じる相手がいるだろう。若輩者の俺には、運命論をむやみに講じる理由はないけれど、ある時意図せず扉を開けたら、特別な存在と巡りあった。その時の、所謂(いわゆる)未知の巨大な力が作動するような、全く奇妙な経験を、今でも忘れることができない。
幼い頃に、少しばかり常識では説明できないような経験をした。しかし、その事をずっと隠し続けてきた自分にとってには、”ある存在”との出会いが、生涯忘れられないものとなった。そしてその出会いこそが一番価値あるものとして輝いた。多分、俺の人生の中では、きっとあれ以上の存在に出逢うことはないからだ。
ある存在とは? ーーそれは『魂の対』という、たった一人の人間だ。似たような運命的な出会いがあったり、魂に関連する存在がいたりと、一見、同様の邂逅を経験する人も多いかもしれない。けれど、本当の『魂の対』は、自分にとっての唯一無二であり、やっぱり何もかもが違っている。
相手との絆は、多分肉体を越えた場所にある。こんな描写をすると、きっとすぐには信じられないと感じる人もいるだろう。しかし夢や幻ではなく、その相手は確かに実在する。俺の”その人”は、どんなフィクション上の人物像よりも、ずっと不可解で、謎めいた人だった。
『魂の対』の相手は、自分にとって最高の存在であると同時に、最悪の存在でもある。つまり、耐えられないほど怒りや独占欲を感じさせる相手でもある、という事だ。それは、ある意味逃走したくもなる存在でもある。ーー具体的にどういう人間だったのか? これを読んでいる人は、少なからず”君”という人に興味がある。一人の男をここまで釘付けにするエネルギーを持つ”君”という人間について、多少なりとも知りたいんだろう。
ここに記録するときには、敢えて”君”という人物像をぼかしている。その理由を打ち明けてしまえば、ーー結局、誰にも取られたくなかったからだ。君がそれほどの端正な容姿を持つ一方、どんな人で、どんな不可思議な魅力を持つのか、という詳細を明かせば、きっと誰かが君を好きになってしまう。
俺が語りたくもない自分の過去の経験を、こうして伝えるのには理由がある。それは君という人を隠しておきたい一方で、どれだけ素晴らしい人に出逢ったのか示していたからだ。俺がライフスタイルを送っているかなど、くだらない事を公に伝える時間も意欲も無いけれど、君についてだけは、なぜかいつまでも語れる。だからこそ、こうして計り知れない力で、記録させられているんだろう。
『記録させられている』と書いたが、本当にそうとしか言いようのない出来事が、数年続いている。多忙続きの束の間は、正直プライベートな事柄以外はずっと仕事に没頭していたい。しかし、やはり『魂の対』については記さなければならないらしく、離れようとすると奇妙な現象が起きて、引き戻される。俺が最初に『魂の対』とかツインレイと呼ばれる存在について記録したきっかけも、常識を超えた大きな力が働いたからだった。その真実について安易に語るのは不謹慎だから、今は語らないが、いつかその時が来たら、何等かの密かな形において記録を残すかもしれない。
”君”は、一体どういう人だったか? それについてはまずこう言える。ーー端的に云えば、すごく綺麗で、すごく人を惹き付ける存在だ、と。それだけじゃない。君は自分じゃ気づかなかったようだけれど、はまり込んだ人間たちの正気を逸脱させるような、一種独特の思考と行動回路を持っていた。君を最初に見て感じたのは、「いろんな所で、君への恋愛感情を心に潜めた男が、結構いたはずだ」という事だ。
だから俺は君について、いろいろ悩み考えた。悩んだ理由は、君が強い好意を見せ、それを本気で伝えてくるのに、なぜかある一定の距離以上は近づこうとしなかったからだ。
本当に好きになった人から遠ざかろうとするのは、きっと特殊な人間のみで、とにかく気に入りの相手には近づこうとするのが本能だ。だからもし、誰かからはっきりと拒絶の意思を告げられたのなら、ツインレイという認識を、一度きっぱり捨てたほうがいい。俺は一見、恋愛について語っているようでいて、実のところ、人生を生き抜く大切な鍵について、記事内部で伝えるようにしている。なぜかといえば、恋愛というものは結局一過性のものだからだ。特別な人以外については、夏祭りのように、終わってしまえば儚い。
ーーしかし、自分の人生は、最後の瞬間まで続く。もしその人が人生に真摯に向きあい、ちゃんと乗り越えたのなら、それは永遠の輝きとなって胸に宿り、その人を真に美しくさせる。だからこそ、俺はこの記録を読んでくれる人たちに向けて、不器用者なりに記し続けている。
”本気で好きな人には、気持ちを隠さずに行動する”。ーーそれが男特有の習性だと気づいたのは、わりと後になってからだった。最初の頃は俺自身、君の行動の理由が分からなかった。全く想定できない君の感情表現の仕方に、俺は戸惑った。それでも姿を見るたび、止める術もなく惹かれていった。俺は、間近に座る君の気配とエネルギーの虜になった。
揺さぶられて苦しんだあの日々の事は、一生忘れない。揺さぶられた結果、心が暴れ狂い、より一層求めるようになった。種々の仕事上での制約があり、ほんの少しのコミニケーションしか交わせない日々が続いたけれど、俺たちが同じ空間で過ごしたあの特殊な期間は、今振り返っても、人生の中で最高の日々だった。人間には、その時に気づかないけれど、離れてから分かることがある。特に”最愛の人間”が誰だったか、という大切なことについては。
ーーその人は、ギリギリの境界まで俺を駆り立てた。だから、一緒にいた頃は、何度も感情の深海にぶち込まれそうになった。実際、本気でやばいことも結構あった。それでも俺は、こうして今も愛を叫び続けている。あれほど身の焦げる思いをし、二度と会いたくないと思った相手を前よりも好きになるのは、本来、現象として異常なことだ。しかし全力で忘れようとしたのにも関わらず、またその人を求めて探し、結局記録し続けている。つまりこれが、事実だ。
しかし、ある時その人は言った。『逃げているのはあなたのほうだ』と。俺は不思議に思った。逃げたのは君のほうではないか? あの夜君は、突然俺を突き放すようなことをし、魂に鋭い痛みを与えた。そこから二人の葛藤が始まった。それは人間が感じうる限界を越えた、生命を揺さぶる葛藤だった。
逃げる側なのかどうかはともかく、なぜ俺は相手への愛情をこれほど深めたのか? なぜ離れても、その時以上に好きになり続け、これ以上は戻れない遠い場所まで連れていきたいと感じたのか。
社会規範上のルールを逸脱しない間柄でありながら、結ばれ難い関係性だった場合、男側は相手に精一杯の想いを与えようとする。その思考法は、きっと女性側には理解できないだろう。しかし男は自分の一番の望みを果たせないのなら、『あること』を女性側にしてやろうとする。言葉で伝えることが許されないのなら、その行動に愛情が詰まっている。
『あること』ーー俺は今、そのために切磋琢磨している。今すぐに結ばれることは難しい、と理解しているこの瞬間も、そのある事を叶えられるように、生きている。それが常に、俺の思考の中心にある。つまり、男が本気なのか、ただの一過性の恋愛として扱っているのかは、その『あること』に集約される。
そこまで決意させるに至ったのは、ほんの短期間だけ過ごした一緒の期間だ。君と同じ空間にいられた日々は、光り輝く季節だった。それは、今すべての種<Seed>となっている。安易にコミニケーションが取れなかったからこそ、君は男側にここまで考えさせたのだろう。それまでは、正直、誰かのことを四六時中考えることに意味はない、と、