毎日こまめに家の中のお掃除をしているつもりでも、気がつけば床や壁に小さな虫がいるのを見かけてびっくりしたことはありませんか?
一口に小さな虫とは言っても、家に出る虫の種類は多く、見た目だけでどんな虫なのか判断するのは難しいです。
そこで、この記事では家に出る虫一覧について数種類紹介しながら、虫を駆除する対処法について具体的にわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
家に出る小さな虫一覧。主な8種類とその正体とは?
シロアリ
家に出る小さな虫で、もっとも厄介な存在となるのがシロアリです。シロアリというネーミングから、小さな黒いアリの仲間といったイメージですが、シロアリは生物学上では昆虫綱ゴキブリ目シロアリ下目に属する昆虫です。
シロアリは幼虫・成虫ともほとんど同じ形状であるため、肉眼では区別がつきにくいです。シロアリにはヤマトシロアリやイエシロアリなど、さまざまな種類があり、女王アリの体長は最長15mm程度になります。羽アリの体長は5mmから7mm程度、朽木などの植物をエサにするため、家の中で木材が使われている場所がある場合は、大量のシロアリが近寄ってきて被害をもたらすリスクが高いので要注意です。
ダニ
家の中にはダニが繁殖しやすいので、普段から室内の掃除を丁寧に行う必要があります。
生物学上ではダニは昆虫類ではなく、ダニ目に属する節足動物を総称した呼び方です。家の中でよく出るダニは、ヒョウダニ (チリダニ)・コナダニ・ツメダニなどがあります。
ヒョウダニは家具やじゅうたん・枕・布団などに発生することが多く、ほぼ1年中出ます。一方、コナダニやツメダニは梅雨のジメジメした時期に出ることが多く、高温多湿を好む傾向にあります。
家の中にダニが大量に発生すると、アレルギーやアトピーを引き起こす原因となりますので、注意が必要です。
ダニはフケ・アカ・ホコリなどをエサにして、わずか1gのエサで300匹もの大量のダニが生息することができると言われています。ダニの体長はもっとも小さなもので0.2mm程度、最長で1mm程度、肉眼で発見するのは難しいです。
ノミ
ノミの体長は最長9mm程度、もっとも小さなものでは1mm以下で、肉眼で発見するのは難しいです。ノミの種類は約1,800種類とも言われており、卵から幼虫、その後はさなぎとなり、成虫になります。のみの成長のペースはスピーディーで、約2日で卵がふ化した後、幼虫からさなぎに成長するまで6日程度、さなぎから成虫になるまでは6日~10日程度の日数です。犬や猫などの動物に寄生する特徴を持ち、人間の体に寄生することも珍しくありません。
ノミに刺されると皮膚にかゆみを感じるようになり、かさぶたや水ぶくれになることもあります。1年でもっともノミの発生が多いのは7月から9月の気温が高い時期で、1月から3月の冬の時期にはほとんど出ません。
シラミ
シラミの体長は2mm~4mm程度で、人間の頭髪の根元の部分に寄生することが多いです。頭髪の根元の部位に卵を産みつけ、頭皮やフケなどをエサにして繁殖します。
シラミにはコロモジラミ・ケジラミ・アタマジラミなど、全部で約500種類ありますが、頭髪の根元に寄生するのは、おもにアタミジラミです。
とくに子どもの頭髪に寄生する傾向がありますので、普段からシャンプーなど髪のお手入れを丁寧に行い、頭皮と髪を清潔に保つよう心がけましょう。
クロゴキブリ
一般的に「ゴキブリ」と言えば、黒ゴキブリのことを表します。全身が黒に近いこげ茶色に覆われていて光沢があり、成虫の体長は25mm~40mm程度です。
キッチンやごみ置き場など水気が多い場所に出ることが多く、「ゴキブリを一匹発見したら百匹いると思え」と言われるほど、繁殖力が高いです。1階の産卵につき平均で20から30個程度の卵を産みつけます。梅雨から真夏の時期にかけて、ゴキブリが発生しやすくなります。
ヨコバイ
ヨコバイとは、ヨコバイ科に分類される昆虫で、セミが小さくなったような形状です。ヨコバイの名は、歩く時に体を横にずらしながら動くことに由来しています。
ヨコバイの体長は1センチ以下のものがほとんどですが、中には1センチを超えるものもあります。
ヨコバイが人間に直接的に被害を及ぼすことはまずありませんが、草の汁や樹液などを吸うことが多く、植物に病原菌をまきちらすこともあります。
成虫になると羽根が生え、農作物に飛んできて汁を吸うこともあります。夜暗くなると、街灯などの明るい場所に近づく習性があります。
1年のうちでヨコバイがもっとも繁殖する時期は4月から11月頃で、1匹あたりの産卵数は一生の中で200個から300個とも言われています。
しかし、ヨコバイが成長してからは短寿命で、成虫になってからの寿命はわずか40日前後です。
コバエ
コバエとは昆虫の名前ではなく、ショウジョウバエなどの小さなハエを総称した呼び方です。コバエに分類されるハエの仲間では、ショウジョウバエの他に、チョウバエ・キノコバエなどがあります。ノミバエやショウジョウバエは、生ごみや水まわりに発生することが多いですが、キノコバエは腐った植物に発生するケースが多いです。
コバエが家の中に発生することがないように、キッチンを常に清潔な状態に保ち、生ゴミはできるだけ早めに処分しましょう。
数多いコバエの仲間でもっとも寿命が長いのがショウジョウバエで2ヶ月程度、中にはわずか1週間程度の短寿命のものもあります。
オサムシの幼虫
オサムシとはコウチョウ目オサムシ亜目に属する昆虫で、世界中に約25000種が存在しています。日本国内には約40種類の修氏が分布しており、オサムシの幼虫の体長は8mm程度で、卵からかえった直後は体の表面が白っぽい色をしています。ミミズやカタツムリをエサにして、体長が2倍程度にまで成長します。
成虫したオサムシは自分の身に危険を感じた時に、身を守るために液体を噴射します。この液体が皮膚についたり、目に入ってきた場合は、痛みなど炎症を引き起こすこともあります。
家に出る虫の駆除方法
市販の駆除剤を使う
家に出る虫を駆除する方法として、市販の駆除剤を使う方法があります。家に虫が出た時は、何の虫が出ているのか、的確に把握しておくことが重要です。
たとえば、ゴキブリが出た場合はゴキブリ用の駆除剤を購入します。害虫駆除剤にも多彩なタイプがありますので、購入する前にどのような虫に対して効果が期待できるのか、入念にチェックしましょう。
自分で虫取りトラップを作る(たとえばめんつゆトラップなど)
自分で虫取りトラップを作る方法もあります。トラップとは「罠」「落とし穴」といった意味です。家の中に害虫が出た場合は、自分で虫取りトラップを作り、虫が圧リマ層な場所に置いておくと良いでしょう。
たとえば、家の中にショウジヨウバエなどのコバエを発見した際には、市販のめんつゆでめんつゆトラップを作っておくことをおすすめします。
用意するものは市販のめんつゆ・紙コップ・水・食器用洗剤です。
紙コップに3分の1程度の量のめんつゆを入れて、同僚の水で薄めます。食器洗い用洗剤を数滴、紙コップに入れて軽くまぜて、コバエが出そうな場所に置きます。
しばらくすると、コバエが紙コップの中に入ってきて、罠にはまってしまいます。
専門業者に依頼する
市販の駆除剤や虫取りトラップを作っても、いっこうに効果がみられない場合は、思い切って専門の業者に依頼するのがおすすめです。
とくにシロアリが大量に発生した場合は、自分ひとりの力だけでは解決するのが難しく、このまま放置しておくと家の中に大きな被害をもたらす可能性もあります。たかが小さな虫だからといって、ほおっておくと大きな被害になることもありますので、虫の発生に気づいたら専門の業者に依頼して早めに対処してもらいましょう。
くわしくは、さよなら害虫獣の「害虫駆除業者おすすめランキング!失敗しない選び方」の記事を参考にしてね!
暖かい季節・時期になると虫が出やすくなるため要注意!
1年のうちで、家の中でもっとも虫が多く発生しやすいのは暖かい時期です。とくに梅雨から夏の暑い時期になると虫が大量に繁殖しやすいので要注意です。
室内の換気を良くして、こまめに掃除を行い、清潔な状態に保ちましょう。
ノミやダニなど肉眼では発見することができない虫も多いので、虫を発見する前に、家の中に虫を寄せ付けないように工夫しましょう。
まとめ
この記事では家に出る虫の特徴について紹介しながら、虫を駆除する方法について解説しました。最後にひとつ補足しておくと、ハーブを活用して虫よけ対策する方法についてご紹介します。
ハーブといえば、わたしたち人間から見れば癒し・リラクゼーションといったイメージですが、虫はハーブの香りがとても苦手なのです。これを活用すれば、いえの中に虫が寄り付きにくくなります。
ハーブには害虫の駆除や殺虫剤としての効果までは期待できませんが、防虫効果は期待できるでしょう。おすすめのハーブはゼラニウム・ペパーミント・レモングラス・ラベンダーです。これらの植物を室内に置くのも良し、ハーブの精油をスプレーボトルに数滴入れて、水で薄めたものをスプレーしても良いでしょう。
家の中で虫を発見してからあわてて対策するのではなく、発見する前に早めに手を打つことが大切です。