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夫の熱に乱れる夜

夫の熱に乱れる夜

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ガトーショコラ

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第1章:すれ違いの夜

1. 静かな夜に漂う違和感

 リビングのソファに沈み込む夫の姿を、私はキッチンからちらりと見た。

スマホを片手に、無表情のまま画面をスクロールする指。無言で、ただそこにいるだけの夫。

私は食器を片付けながら、何気なく時計を見る。

夜の22時半。

「今日もまた、会話らしい会話をしていないな」と思う。 

いや、思い返せば、今日だけじゃない。

もう何年も、まともに会話らしい会話をしていない気がする。 

「おはよう」「行ってきます」「おかえり」「いただきます」「おやすみ」  その程度の言葉は交わしている。

でも、それだけ。

夫が仕事から帰ってくる。私は夕飯を出す。

夫は無言で食べる。

私は子どもの世話をしながら、慌ただしく皿を下げる。

そして、夫はスマホをいじるか、リビングで寝落ちする。

 ただそれだけの毎日。

私たちは夫婦であり、家族であり、同じ屋根の下に住んでいる。

でも、もう「恋人」ではない。

 夫の横顔を見ながら、私はふと「いつからこうなったのだろう」と考える。

2. かつての恋人だった頃

 思い返せば、結婚前の私たちは、どこに行くのも一緒だった。

付き合い始めた頃は、お互いが四六時中求め合っていた。

 「もう少し一緒にいたい」  「帰りたくないな」  「次のデートはいつにする?」

そんな言葉を、何度も何度も交わした。

週末には手を繋いで出かけ、カフェで何時間も語り合い、どんなに忙しくても時間を作って会った。 

夜、別れるのが惜しくて、何度もキスをして、最後の最後までお互いを求め合っていた。

あの頃の彼の眼差しには、明らかに情熱があった。

 でも——今は?

食卓を挟んで座る夫の視線は、スマホの画面の向こう。

私を見つめることもない。

手を繋ぐことも、キスをすることも、夜に抱きしめ合うことも、いつの間にか「しなくなったこと」の一つになった。

3. すれ違う気持ちと夜の距離

 私は流し台で手を洗いながら、そっと深いため息をついた。

 「もう、私たち夫婦としてダメなのかな……」

 そんな考えが、ふと頭をよぎる。

今でも夫は求めてくる。

でも、それは義務のようなものになっていた。

求められれば応じる。

でも、そこにときめきはない。

ただの作業のように、黙って身を預けるだけ。

感じるふりをして、心を無にして、終わるのを待つ。

 これが「夫婦」なの?

こんなはずじゃなかったのに。

本当は、もっと愛されたいのに。

夫の指が、私の肌をなぞる。

だけど、その指先は冷たく感じる。

 「したくないわけじゃない……」

そう自分に言い聞かせる。

でも、本音を言えば、もう何も感じない。

「昔みたいに、求められたいな……」

声に出せないその想いを、そっと胸の奥にしまう。

4. 子どもの一言が心に刺さる

 リビングの時計が23時を回る頃、私はようやく寝室に向かった。

子どもはすでに寝息を立てている。

隣の夫のベッドには、彼の影がない。

いつものように、リビングで寝落ちしているのだろう。 

私はそっと布団に潜り込み、天井を見上げる。

——このまま、ずっとこうなのかな。  

——私は、この人と一緒にいる意味があるのかな……?

そんなことを考えていた時、不意に子どもの声が聞こえた。

 「ママ……」

 寝言かと思ったが、子どもはゆっくりと目を開けて私を見ていた。

 「ん?どうしたの?」

 私はそっと子どもの頭を撫でる。

 すると、思いもよらない言葉が返ってきた。

 「ママ、パパと仲良くしてね……」

 心臓がドクンと鳴った。

 「え……?」

 思わず聞き返す。

 「……パパとママ、最近あんまりお話ししてないから……」

 眠そうな目をこすりながら、美咲はそう呟いた。

 その言葉が、私の心に深く突き刺さる。

 まだ、私は離婚なんて言葉を口にしていない。  でも、子どもは何かを察している。

 私たち夫婦が、すれ違っていることを——。

 「ごめんね、美咲……」

 私は小さく呟いた。

 眠る娘の小さな手をそっと握りしめる。

 このままで、本当にいいのだろうか——?


第2章:夫を変える作戦

1. 察してほしいのは無理。 

だから、言おう。

子どもの一言が頭から離れなかった。

「ママ、パパと仲良くしてね……」 まだ何も言っていないのに、この子は何かを感じ取っていた。

私は、家庭を壊そうとしているの?

子どもを悲しませたいわけじゃないのに……。 

寝室のベッドで、天井を見上げながら考える。

夫は私の気持ちを察してくれない。

私がどんなに家事や育児に追われていても、私がどれだけ疲れていても、夫は「何か手伝おうか?」とは言わない。

以前は、私もそれを言わずに待っていた。

でも、待っていても何も変わらない。

だから、私は決めた。

察してほしいのは無理。だから、言おう。

2. 夫を動かす、シンプルな魔法の言葉 

翌朝、私は試してみることにした。

キッチンで朝食の準備をしながら、夫に声をかける。

「ねえ、食器洗いお願いできる?」 夫はスマホを見ていた手を止めて、ちらりとこちらを見た。 

「え?……あ、うん」 しぶしぶといった様子で、彼は立ち上がった。

最初は、嫌々やっているのが伝わってきた。

水の音と、皿がカチャカチャとぶつかる音を聞きながら、私は内心、「この人、本当にやる気あるのかな」と思った。

でも、そんな気持ちはぐっと飲み込んで、あえて明るく言ってみる。

「ありがとう!助かるよ!」 夫は少し驚いた顔をした。

いつもなら、私がため息をつきながら「もう、やってくれないの?」と文句を言っていたからだろう。 

その日から、私は積極的に頼むようにした。

「ゴミ捨ててくれる?」 「洗濯物、干すのお願いしてもいい?」 「子どもをお風呂に入れてくれる?」 最初は面倒くさそうにしていた夫も、何度か繰り返すうちに、少しずつ動くようになった。

やったら「ありがとう」と言う。

大げさなくらいに、感謝を伝える。

すると、少しずつ、夫の態度が変わっていった。 

「これ、やっておいたよ」 ある日、何も言わなくても、夫が洗濯物を畳んでくれていた。 

えっ……? 驚きながらも、私はすぐに笑顔で言った。

「ありがとう!めっちゃ助かる!」 すると、夫はなんだか誇らしげな顔をした。

3. 夫を「かっこよく」変えてみる 

少しずつ、夫の行動が変わり始めた。

家事を手伝うことに抵抗がなくなってきた夫を見て、私は次の作戦に移ることにした。

そうだ。見た目も変えてみよう。

最近の夫は、昔に比べて明らかに気を抜いている。 

部屋着のようなヨレヨレのTシャツ、サイズの合っていないズボン。

外に出るときも、何年も前の古びたスニーカーを履いている。

「せっかくなら、かっこいい方がいいよね」

私は、さりげなく新しい服を用意してみることにした。

ショッピングモールで、夫に似合いそうなシンプルなシャツと、スタイリッシュなパンツを選ぶ。

家に帰って、「ねえ、これ似合うと思うんだけど」と渡すと、夫は戸惑いながらも袖を通してみた。 

「……どう?」 「めっちゃいい!すごい似合ってる!」 私は本心からそう言った。

夫は照れくさそうに笑った。

そして、次の日——。

彼は自ら、その服を着て仕事に行った。 

夫が変わり始めている。

私は、確かな手ごたえを感じた。

4. じゃあ、私はどう? 

夫が変わり始めるのを見て、ふと、私は思った。 

「じゃあ、私は?」 鏡の前に立つ。

そこに映るのは、くたびれた部屋着姿の私。

髪は適当にまとめただけ。

メイクはほとんどせず、すっぴんのまま。

私、いつからこんなになったんだろう?

昔は、デートの前に何を着ていくか、ワクワクしながら考えていた。

少しでも可愛く見せたくて、メイクも髪型も頑張っていた。 

夫の「可愛いね」という一言が嬉しくて、もっと努力しようと思った。

でも、今は? 私は、母親になった。

仕事と育児に追われるうちに、自分のことを後回しにするのが当たり前になった。

「でも……」 夫が変わり始めたなら、私も変わらなきゃ。

髪を整える。 少しだけリップを塗る。 

お気に入りだったワンピースを着て、ほんの少し香水をつける。 

すると——不思議なことに、夫の視線が変わった気がした。 

「……なんか、最近変わったね」 夫がぽつりと呟いた。 

——え? 久しぶりに、夫の言葉で胸が高鳴った。 

「……そう?」 そう言いながら、私は夫の表情を観察する。 

なんだろう、この感じ。 

夫が、私を「女性」として見ているような気がした。  

「……うん、なんか、いい感じ」 そう言って、夫は少し照れくさそうに目を逸らした。 

その仕草に、私はまた心臓がドクンと鳴るのを感じた。

第3章:久しぶりのデート

1. 平日デート、してみよう 


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この記事のライター

ガトーショコラ

障害児と繊細ちゃんの子育てグダグダ主婦。 40代でSNS超初心者だけど、 有料noteやってみたら月10万達成!!! 経済的自立を目指し、今後は自閉症の息子にも伝授したい🌟

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